保 存 療 法 |
薬物療法
- 初期には、抗炎症薬・鎮痛効果のある非ステロイド系の内服薬や湿布剤、軟膏、坐薬など
- 関節内・ヒアルロン酸製剤など関節保護剤の注入も有効です。
- 関節内へのステロイドの注入療法は、乱用すると関節破壊を強めることもあるので、注意!
- Pfizer社が開発中のNGFのモノクローナル抗体作動薬であるtanezumabに期待が持たれている。
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装具療法
- 装具の目的は、1)膝の関節にかかる負担を軽くすること。
2)関節を安定化すること。
- サポーター
- 足底板---靴の中に直接入れたり、足につけたりして使用する装具で。O脚を若干矯正することによって立ったり歩いたりする時に、膝の内側にかかる負担を減らして痛みを和らげることを目的。
- 機能的膝装具---プラスチックや金属などの枠組みで作られている装具と指す。膝関節の安定性を高めることによって痛みを和らげる目的。
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リハビリテーション
- 変形性膝関節症に対するリハビリテーションの目的はひざの曲げ伸ばしの回復(可動域訓練)とひざを支える筋力の回復(筋力訓練)。
- 大腿四頭筋力の強化訓練が有効。
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手 術 療 法 |
関節鏡視下半月板切除
- 変形性膝関節症や関節リウマチなどの疾患によって、破壊され変形した膝関節の痛み
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人工膝関節全置換術 total knee replacement:TKR = total knee Arthroplasty:TKA
- 変形性膝関節症や関節リウマチなどの疾患によって、破壊され変形した膝関節の痛みのために歩行が困難になったり、日常生活に大きな支障を来たす患者さんに対して行われる手術。
- 大腿骨と脛骨の傷んだ関節軟骨や軟骨下骨の一部を切除して、人工関節を埋め込む。
- 人工関節は金属(コバルトクロム合金やチタン合金)と超高分子ポリエチレンでできている。
- 痛みが取れるが、正座のように膝を深く曲げることは、できません。
- 人工関節は生体にとっては異物であり、骨と一体化することはないので、期間経過するとゆるんでくることもあり、そのときは再手術が必要。
- 頻度は低いがperoneal nerve injuryによるneuropathic painが報告されている。
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高位脛骨骨切り術
- 矯正した骨の部分がくっつくまで2〜3ヶ月を必要としますが、仕事やスポーツを含めて活動できるまで回復する。
- 40〜60才代の方で、比較的日常活動性の高い方が治療の対象となる。
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