OA関節軟骨細胞は病態の初期に細胞外基質産生を一時的に増やすと同時にIL‑1(interleukin‑1)などの炎症性サイトカインやMMPs(matrix metalloproteinases)およびADAMTS(a disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs)などの酵素を産生して自ら関節軟骨の破壊に関与する。細胞外基質の変性・消失による微小環境の変化によって中間層から深層の軟骨細胞は肥大軟骨細胞へと形質変化する。
中国中南大学のChao Zeng氏らは、英国のプライマリケアデータベースを利用して傾向スコアをマッチさせたコホート研究を行い、変形性関節症患者に対する最初の鎮痛薬としてトラマドールを処方すると、他のNSAIDsを最初に処方した場合に比べ、1年以内の総死亡リスクが上昇していたと報告した。(JAMA. 2019 Mar 12;321(10):969-982.*)