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(1) 糸球体腎炎(一般的には腎炎)とはどのようなものか?

腎炎は臨床的に症状や経過期間などから次の5つの症候群がWHOの会議で提唱された。


  1. 急性腎炎症候群: 急に血尿、蛋白尿、高血圧、腎機能低下、むくみが出現する。
  2. 急速進行性腎炎症候群: 急にあるいはいつの間にか血尿、蛋白尿、貧血がおき、急速に腎不全が進行する。
  3. 反復性または持続性血尿: いつの間にかあるいは急に肉眼的または顕微鏡的血尿がでるが、蛋白尿は認めないこともある。
  4. 慢性腎炎症候群: 蛋白尿、血尿、高血圧が続いてゆっくりと腎不全が進行する。
  5. ネフローゼ症候群: 大量の蛋白尿、むくみ、低蛋白血症、高コレステロール血症を呈する。

(2) 腎炎を病理組織学的にはどう分類しているのか?

WHO分類では腎糸球体のみに障害が見られるものを  I.  原発性(一次性)糸球体疾患として、全身、系統的な疾患に付随して糸球体にも炎症が起こるものを  II. 系統的疾患の糸球体腎炎(二次性糸球体腎炎)とよんでいる。


  1. I. 原発性糸球体疾患

      A. 微小糸球体変化

      B. 巣状分節性病変          

      C. びまん性糸球体腎炎

        1.膜性糸球体腎炎(膜性腎症)

        2.増殖性糸球体腎炎             

          a. メサンギウム増殖性糸球体腎炎

          b. 管内増殖性糸球体腎炎

          c. 膜性増殖性糸球体腎炎

          d. 半月体(管外)性壊死性糸球体腎炎

        3.硬化性糸球体腎炎          

      D. 分類不能の糸球体腎炎


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