運営委員
- 総合文化研究科
- 岡ノ谷一夫教授生物心理学
- 四本裕子准教授認知神経科学
- 医学系研究科
- 笠井清登教授精神医学
- 金生由紀子准教授こころの発達医学
- 人文社会系研究科
- 亀田達也教授社会心理学
- 教育学研究科
- 能智正博教授臨床心理学
- 法学政治学研究科
- 加藤淳子教授政治学
- 理学系研究科
- 榎本和生教授脳機能学
- 薬学系研究科
- 池谷裕二教授神経薬理学
今後さらに多くの部局、研究者に加わっていただき、学際的な研究拠点を形成していく予定です
運営委員紹介
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岡ノ谷一夫総合文化研究科
私はヒトの心はコミュニケーションから生まれたと考えています。ヒトで特異なコミュニケーション手段は言語と感情です。ヒトで特異とは言っても、言語と感情も進化の賜であるはずです。言語と感情のもとになる前適応は、生物進化の過程でどのように準備されたのか、また、これら前適応がどのような文化進化を経て言語と感情に至るのか。動物実験で得られた神経回路レベルの仮説と、ヒトの脳機能イメージングで得られたシステムレベルの仮説とを融合して、言語と感情の起源を知ろうとしています。
- 研究室
- https://marler.c.u-tokyo.ac.jp/home/publication/
- 進化認知科学研究センター
- http://ecs.c.u-tokyo.ac.jp/wp/
- 理化学研究所脳科学総合研究センター
- https://cbs.riken.jp/jp/faculty/cb/
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四本裕子総合文化研究科
さまざまな情報が脳内で処理され統合されて「知覚・意識」となる過程を、行動実験や脳活動の測定を通して明らかにすることを目指しています。MRI、脳波、経頭蓋時期刺激、経頭蓋電気刺激など、さまざまな測定法を使って研究を進めています。駒場キャンパスのMRI装置の運営委員長も務めています。
- 研究室
- http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/YotsumotoLab/index.php
- 進化認知科学研究センターMRI実験室
- http://ecs.c.u-tokyo.ac.jp/wp/mri/
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笠井清登医学系研究科
統合失調症、気分障害をはじめとする精神疾患を持つ方の治療を専門とする精神科医です。統合失調症、特に発症早期の神経画像・神経生理研究や、多施設共同による精神疾患の客観的バイオマーカーの実用化研究などに従事してきました。近年では思春期コホート調査を含む思春期の総合人間科学的研究、霊長類とヒトで共通の手法で計測できるトランスレータブル脳指標の開発研究なども手がけています。
- 研究室
- http://npsy.umin.jp/
- 思春期主体価値
- http://value.umin.jp/
- 革新脳・臨床研究総括チーム
- http://brainminds-cro.umin.jp/
- 包括脳・精神疾患拠点
- https://www.hokatsu-nou.neuroinf.jp/page-71.html
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亀田達也人文社会系研究科
社会的な意思決定を軸に、共感性や正義を含む人の「高次な社会行動」の適応的基盤と、その仕組み(計算論的アルゴリズム)について研究しています。人の社会行動は、進化時間、歴史時間、実時間という3つのレベルでの合理性が交絡しながら、集団や他者との関わりのなかで織りなされ、立ち上がってくる複雑な現象です。その仕組みについて、進化ゲーム、学習理論などを中心とするモデルと、生理・認知・行動実験、脳画像計測実験を組み合わせることで、理解しようとしています。
- 研究室
- http://www.tatsuyakameda.com/
- 学術会議・心の先端研究と心理学専門教育分科会(WISH)
- http://www.kokoro-japan.org/wish.html
- CREST「脳領域/個体/集団間のインタラクション創発原理の解明と適用」
- http://www.er.ams.eng.osaka-u.ac.jp/kawai/crest/
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能智正博教育学研究科
専門領域は臨床心理学で、特に脳損傷をもつ後天性の障害者のコミュニティの場での支援やケアを行っています。研究としては、彼らの自己ナラティヴとその社会・文化的背景の質的分析を試みてきました。また、質的研究法の臨床心理学への適用にも関心があり、グラウンデッドセオリーのほか、ナラティヴ分析、ディスコース分析の応用および学習・教育方法の開発・普及にも努めています。
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加藤淳子法学政治学研究科
租税政策など再分配政策の比較研究や政党の連合などを専門とする政治学者で、人間社会の制度形成や行動などの背後にある認知・心理過程に興味を持ち、社会科学と認知神経科学の異分野融合研究に取り組み始めました。認知神経科学の方法を用いて、現実社会の理解を深めるために積み重ねられてきた社会科学の知見をいかすべく、fMRIを用いた脳機能画像解析などを行い研究を進めています。
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金生由紀子医学系研究科
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害及び様々な子どものこころの問題を担当する児童精神科医です。特に、重症チック症であるトゥレット症候群及び児童・思春期に発症する強迫症(OCD)を主な研究対象としています。そして、これらを中心としつつ、強迫性と衝動性、また、「くせとこだわり」について発達的観点から理解を深めてよりよい対応ができるように目指しています。
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榎本和生理学系研究科
ヒトの脳機能を生み出す構造基盤は、1000億の神経細胞が作り上げる神経ネットワークです。私は、心や個性を生み出す神経ネットワークの構築原理と作動原理について研究しています。とくに快・不快などの情動(emotion)を生み出す神経基盤に興味があり、個体発達と生物進化という観点から、ヒトの機能的な神経ネットワークの成り立ちと仕組みを理解したいと考えています。
- 研究室HP
- http://www.bs.s.u-tokyo.ac.jp/~brain/
- 新学術領域「スクラップ&ビルドによる脳機能の動的制御」HP
- http://www.scrapandbuild.bs.s.u-tokyo.ac.jp
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池谷裕二薬学系研究科
脳機能の本質は予測と準備です。次に何か起こるかを予期することができれば、先手を打つことができます。予測のために必要なものは過去の経験、つまり「記憶」(可塑性)です。可塑性とは、いわば「遺伝子で決まっているデフォルト状態から、どれだけ自由に羽ばたくことができるのか」という能力のことです。可塑性を十全に発揮すれば、脳に秘められた潜在能力を啓くことができるはずです。では、脳はどこまで強化できるのでしょうか。「脳力」の臨界点を探ってみたい――これが私の研究のモチベーションです。
- 研究室
- http://www.yakusaku.jp/
- ERATO 池谷脳AI融合プロジェクト
- http://www.ikegaya.jp/ERATO/
専任教員
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小池進介准教授精神医学
精神科医ですが、統合失調症や気分障害の脳画像研究、早期支援研究、スティグマ(偏見・差別)研究、思春期コホート研究などを行うとともに、東京大学保健センターでの診療や高等学校へのメンタルヘルス支援など学校精神保健の活動も行ってきました。これまで多くの研究手法を学んできましたので、それを生かした融合研究をしたいと考えています。
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明地洋典助教認知科学
社会性の認知基盤や発達の非定型性について、自閉スペクトラム症に焦点を当てて研究を行ってきました。社会的情報の処理過程や社会的行動の表出について多面的に検討を行うことにより、人間を人間たらしめている社会性・道徳性の適応的意義、異なる発達特性を持つ人々それぞれが持ち得る社会的役割や強みなどについて理解したいと考えています。
- 進化認知科学研究センター
- http://ecs.c.u-tokyo.ac.jp/wp/