8月15〜17日にマレーシア・マラヤ大学で行われた国際医学生生理学クイズ大会(15th IMSPQ)で、PQJ2017優勝チームの大阪大学チームHandaiが、日本のチームとしては初めて予選を突破して決勝トーナメントに進出する快挙を果たしました。
今回のIMSPQには、日本からは大阪医科大学、大阪大学、自治医科大学、東京慈恵会医科大学の4チームが参加しました。いずれもPQJ2017に参加したチームです。
以下、チームHandaiの佐村和紀君のレポートです。
2017年8月16日(水)に行われたIMSPQの予選のWritten testでは、生理学に関する正誤問題(○×問題)が英語で合計100題出題されました。問題は20ブロックに分けられ、各ブロックで5題出題されました。各問題に正解すると1点、無回答は0点、不正解は−1点となり、各ブロックの最高点数は5点、最低点数は0点(マイナスにはならない)でした。
神経、循環器、呼吸器、消化器、腎泌尿器、内分泌、運動器など幅広く問題が出題されました。
参加チームは約100チームで、そのうち48チームがWritten testを通過しFirst Roundに進出します。
我々大阪大学チームはWritten Testを通過しFirst Roundに進出することができました。
その日の夜のQuiz Concertでは、マラヤ大学のCheng教授によるWritten testの結果発表と、各国の代表チームによる出し物が催されました。スリランカ、ミャンマー、インドネシア、タイ、フィリピン、中国、カンボジア、モンゴル、ベトナム、ラオス、ネパール、日本、マレーシアなどの国々の代表チームが歌謡、舞踊、国や文化の紹介、演劇、クイズなどの出し物を催してくれました。主にアジア各国の多くの文化に触れることができ、幅広い視野や教養を養うことができました。
翌日の8月17日(木)、First Roundは出題者が英語で読み上げる生理学の問題について、手元の小さなホワイトボードに回答を書くという形式で行われました(日本のPQJ2017やその他の国の大会を参考にして今年からこの方式が導入されたそうです)。問題は合計9題出題され、各グループ1人3問ずつ回答するという形式でした。48チームが8つのグループ(Group1-1〜1-8)に分けられ、各グループの最高成績チーム8チームとそれ以外で高得点の8チームの合計16チームがQuarter-finalsに進出します。
我々大阪大学のチームはGroup1-4でした。Group1-4は、日本のOsaka University (OU)、タイのChulabhorn International College of Medicine, Thammasat University (CICM)、台湾のTzu Chi University (TCU)、中国のAnhui Medical University (AMU)、インドネシアのUniversitas Indonesia (UI)、スリランカのUniversity of Kelaniya (UK)の6チームでした。
我々大阪大学のチームは9問中3問正解で、6チーム中4位タイでした。残念ながらQuarter-finalsに進出することはできませんでした。Group1-4ではスリランカのUniversity of Kelaniya (UK)が1位でした。
Quarter-finalsで16チームから6チームに絞られました。形式はFirst Roundと同じでした。
Semifinalsで6チームから3チームに。形式は例年と同じように、出題者が英語で読み上げる生理学の問題について、英語で話して回答するという形式でした。問題は合計9題出題され、各グループ1人3問ずつ回答するという形式でした。
Finalsは3チームで優勝争いでした。形式はSemifinalsと同じでした。
最終結果はスリランカのUniversity of Colombo (UC)が優勝、中国のXuzhou Medical University (XZMU)が準優勝、スリランカのUniversity of Sri Jayewardenepura (USJP)が3位でした。
(大阪大学医学部 佐村和紀)
上の写真は佐村君が撮ってきてくれたマラヤ大学IMSPQ会場にあった各国生理学クイズのポスターです。上段左寄り、大阪城のポスターがPQJ2017のものです。
PQJ2017の目的の一つに、真に生理学と英語の力を兼ね備えたチームを選抜することがありました。IMSPQという、今年第15回目を迎えた医学界で最も伝統があり、参加者数470人を越える世界最大の医学クイズ大会で、PQJ2017優勝チームが見事その力を発揮してくれたことはPQJ2017主催者として感無量の思いです。
同時に参加した大阪医科大学、自治医科大学、東京慈恵会医科大学チームも、競技と国際交流の両面でとても活躍したと参加者から聞いております。PQJ2017主催者として、心から彼らの健闘を讃えたいと思います。ありがとうございました。
井上鐘哲(PQJ2017 共同代表)