虫歯多発の原因には、経済の急成長とともに育児の仕方にあやまりが生じ、
そのため虫歯は激増したと私たちは考えます。保育園で規則正しい生活、合
理的な栄養、正Lい歯磨き、というごく普通なことで虫歯はゼロという実例
が出ています。
フッ素推奨の先生方は虫歯予防に「指導型」のやり方は限界にきたといわ
れますが、その方法に問題があるのではないでしようか。私どもの知ってい
る虫歯予防研究会(歯科医師の組織)では、徹底した個人指導で着実に成果
をあげ、それが静かに確実に全国にひろまっています。
そのことは虫歯予防だけでなく健康な体質づくりにも、保健思想の植えつけ
にも大変有意義だと思います。
このような保健教育の徹底を、公衆衛生手段として、国も真剣に取り組んで
欲しいと切望します。
(「サンケイ新聞」昭和52年6月25日)
新潟県で始まったフッ素問題は、これからも行政が「健康日本21」の一環
としてとりあげる以上、全国で不要な摩擦がまだまだつづくと思われますが、
新潟県で、またおそらくはこの国で最初に警鐘を鳴らした団体として、私た
ちは上水道フッ素添加を阻止し、集団フッ素洗口が中止されるよう願ってい
るのです。
(以上)