インターネット上で配信（日本フッ素研究会、http://plaza.umin.ac.jp/~JSFR/）しています。
不可解な学校現場での集団フッ化物洗口事業
(ねつ造された？)
Ｍｙｓｔｅｒｉｅｓ ｏｆ ｍａｓｓ ｆｌｕｏｒｉｄｅ ｍｏｕｔｈ ｒｉｎｓｅ ｐｒｏｊｅｃｔ ｉｎ ｓｃｈｏｏｌｓ
日本フッ素研究会
Ｊａｐａｎｅｓｅ Ｓｃｏｃｉｅｔｙ ｆｏｒ Ｆｌｕｏｒｉｄｅ Ｒｅｓｅａｒｃｈ
(本会はフッ化物が人体におよぼす影響について、最近の情報を提供する活動を行っています。)
2014
はじめに
フッ化物洗口ガイドライン（厚労省医政・健康局発、平成15年1月）によれば、フッ化物応用によるう蝕(以後はう歯と記す)予防の有効性と安全性は、すでに国内外の多くの研究により示されており、口腔保健向上のためにフッ化物の応用は、重要な役割を果たしている。
う歯発症メカニズムに関しても、近年、臨床う歯（象牙質に拡大したう蝕）の前駆状態（エナメル質に限局したう蝕）である歯の表面の脱灰に対して、フッ化物イオンが再石灰化を促進する有用な手段であることが明らかになっており、う歯予防におけるフッ化物の役割が改めて注目されている。フッ化物洗口法は、特に、4～14歳までの期間に実施することが、う歯予防対策として最も大きな効果をもたらすことが示されている。以上が厚労省の見解です。
集団フッ化物洗口事業は、初期には主に�@新潟大学予防歯科、�A新潟県歯科医師会、�B新潟県福祉保健部・同教育委員会の新潟県内トライアングルで行われており、その後�@政府（厚労省医政局歯科保健課、文科省スポーツ青少年局学校健康教育課）�A日本歯科医師会（8020財団、日本学校歯科医会等）、�B日本歯科医学会（日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会等）の全国的なトライアングルへと拡大しています。
洗口の普及率はe-ヘルスネット[情報提供、厚労省]によれば、全国の約6,400施設、67万人が実施している（2007）。また、歯科診療所での指導により家庭で実施している小児（園児～中学生）は35万人と推定されている（2002）。実施人数は「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」（平成24年）で、う蝕予防法にフッ化物応用が推奨されるようになってから、広く行われるようになっている。とくに佐賀県などは公立保育園、小・中学校での実施率は100％となっています。
ガイドラインが示した内容が歯学（科学）的な根拠を持つものであるか、フッ化物の有効性、安全性、そのメカニズムに関して改めて検証することにしました。
要約（まとめ）
集団フッ化物洗口は、学校保健安全法5条などの規定により｢学校保健計画｣に位置付けられたう歯(むし歯)予防であり、業務・校務の一部となっています。具体的には、フッ化物洗口ガイドラインが、厚労省より局長通達として各都道府県知事あてに出されています。その後、平成24年には｢歯科口腔保健の推進に関する法律｣の基礎的事項として、乳幼児期～高齢期までのすべてのライフステージで、う蝕予防法の普及の一つとして「フッ化物の応用」が計画としてあげられています。この法律に基づいて、多くの都道府県は県条例によりフッ化物応用の推進を図る、傾向がみられています。
このように広く実施されるようになった、学校現場でのフッ化物洗口事業はほんとにう歯予防に役立っているか、あらためて検証することにしました。
(1)有効性は実証されていない
残念ながら、有効性を実証するための実験条件を満たした実験は行われておりません。また、一人平均う歯数で予防率を求めた結果が用いられていますが、一人平均う歯数は個人差が大きく、それから求められた予防率は信頼性に劣っています。
（2）安全性は確認されていない
これまでの中毒量（2�J/ｋｇ）を根拠に、誤飲しても急性経口中毒を起こすことはないとしていました。しかしこの中毒量はその後の事故例などにより、疑問を持たれております。また4～5歳児の未萌出永久歯に対する影響（歯の石灰化障害）に関しても考慮されておりません。
（３）有効性のメカニズムは臨床的に実証されていない
有効性のメカニズムとしては、次の３つがあげられています。�@臨床う蝕の前駆状態(エナメルう蝕)での再石灰化�A耐酸性強化�B殺菌作用ですが、最近のう歯減少の要因を裏付けるような結果は得られておりません。
歯科疾患実態調査、学校保健統計調査などによると、最近のう歯保有率は年々減少傾向が続いていますが、その原因としてフッ化物洗口の効果はほとんどないことが明らかとなっています。したがって現在の日本において、フッ化物洗口によるう歯予防の有用性は、ほとんどないと言えるでしょう。
目次
�氈@集団フッ化物洗口の有効性
1.
二編の論文が出発点であった ｐ.5
１）境ら：小学学童におけるフッ化物洗口法による17年間のう蝕予防効果
２）小林ら：フッ化物洗口プログラム終了後のう蝕予防効果-洗口経験年数による比較-
2.
二編の論文の検証 p.8
1)
境らの要点
2)
小林らの要点
3)
自治体資料への引用
3.
最近のう歯り患傾向 p.13
� フッ化物洗口剤の使用上の安全性(有害性)
1.
洗口ガイドライン(厚労省)の毒性認識 p.15
1)
急性中毒
2)
慢性中毒
3)
有病者に対するフッ化物洗口
2.
フッ化物毒性の検証 p.16
1)
急性（経口）中毒
2)
慢性（経口）中毒
3)
有病者への影響
3.
フッ化物洗口剤の管理 p.18
1)
フッ化物試薬使用への疑問
2)
環境への考慮
おわりに
p.19
1． フッ化物洗口裁判完全勝利(旭川地裁、2012.10.3)
2． ｢歯科口腔保健の推進に関する基礎的事項(案)｣についてのパブリックコメントに対する意見(日本弁護士連合会)
索引 p.21
�氈@集団フッ化物洗口の有効性
最近の児童・生徒う歯り患の動向は、文科省の学校保健統計調査により知ることができます。それによればう歯減少傾向が続いています。このような時代に新たな予防法として、集団フッ化物洗口により、う歯減少を促進することが適切であるか検証する必要があるでしょう。
文科省、厚労省が進めているフッ化物洗口法は、次のような研究成果に基づくものであると思われます。
１．
二編の論文が出発点であった
新潟大歯学部予防歯科学教室の組織的な研究としてなされ、境脩、小林清吾両氏のリーダ－シップのもとで行われました。その後、新潟県福祉保健部、厚労省歯科保健課、国立保健医療科学院等に赴任した人々により拡大されています。その根拠としたのが次の二編で、集団フッ化物洗口事業に大きな影響を与える結果となりました。後に、それらの活動の成果により保健文化賞
(研究面で新潟大歯学部予防歯科学教室、2007、実施面で新潟県西蒲原郡弥彦村、2012) を受賞し、その評価はゆるぎないものとなりました。
１） 境脩ら：小学学童におけるフッ化物洗口法による17年間のう蝕予防効果、口腔衛生会誌、38：116～126,1988.（以後境論文と略記する）
【著者（報告者）】
境 脩、筒井昭二（元新潟大学歯学部予防歯科、福岡歯科大学口腔衛生）
滝口 徹（元新潟大学歯学部予防歯科、厚労省歯科保健課長）
佐久間汐子、八木 稔、小林清吾、堀井欣一（新潟大学歯学部予防歯科）
境論文では児童らのフッ化物洗口が、う歯保有率、一人平均う歯数に与えた影響を調査しています。調査対象者は新潟県弥彦村小学校児童でした。方法は、小学生には1970年より0.2％フッ化ナトリウム、（フッ素イオン濃度900ｐｐｍ)溶液、洗口液量10ml、洗口時間：1分間、週1回法で行っています。また1978年より保育園児でも0.05%フッ化ナトリウム（フッ素濃度イオン225ｐｐｍ）溶液、洗口液量5ml、洗口時間：30秒、週5回法で行っています。小学生に用いた0.2%フッ化ナトリウム溶液は当時、医薬品として認可されておらず、実験用としての「試薬」で行われている。その後、この濃度は40年後の2013年に医薬品として認可されました。
1980～1987年までの8年間(保育園2年間、小学校6年間)にわたって洗口を行った群を洗口群としています。そして同小学校の1970年の１～6年生を対照群として比較しています。例えば、1970年の6年生のう歯保有率85.8％と17年後の1987年の6年生のう歯保有率49.5％を比較して、その差は大きく予防率42.3％でその効果は著しかったとしました。また、1970年の一人平均う歯数3.68本、1987年の一人平均う歯数0.97本でその予防率は73.6%で、同様にその効果は著しかったとしました。しかし平均値、標準偏差から95％信頼区間を求めると、その区間は非常に大きいものになりました。
表1‐1 小学6年生のう歯保有率の比較
|
う歯の有無 |
あり |
なし |
計 |
|
対照群（1970） |
109（85.8%） |
18 |
127 |
|
洗口群（1987） |
54（49.5%） |
55 |
109 |
|
計 |
163 |
73 |
236 |
表1‐2 小学6年生の一人平均う歯数の比較
|
|
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
対照群（1970） |
3.68 |
3.06 |
3.68±6.00 |
|
洗口群（1987） |
0.97 |
1.35 |
0.97±2.65 |
＊う歯保有率（%）と一人平均う歯数（本）の違い
う歯の統計ではう歯保有率（者率）、一人平均う歯数（DMFT、本）といったように２つの統計値が出されています。
う歯保有率(%)＝う歯を持つ者の合計／被調査者数 × 100
一人平均う歯数(DMFT,本)＝う歯の合計／被調査者数
本来であればう歯の有無による保有率でよいのですが、う歯はあまりにも保有率が高かったため、その差を見出すために一人平均う歯数を用いるようになりました。しかし、一人でう歯を多数保有する者がいると、その影響を大きく受け変動しやすい欠点があります。
*う歯の予防効果(予防率)
う歯予防を行った場合、次式でその効果を判定します。予防率は約50%が期待されます。
予防率(%) ＝ (対照群-実験群)の割合／対照群の割合 × 100(%)
例えば、う歯保有率と一人平均う歯数で予防率を求めると一人平均う歯数の方が高い値となります。したがって、予防効果を強調したいときは、一人平均う歯数で比較することになります。評価年齢は12歳（学校保健統計調査）ですが、小学6年生(11～12歳、境論文)、高校2年生（16～17歳、小林論文）で行っています。
2) 小林清吾ら：フッ化物洗口プログラム終了後のう蝕予防効果－洗口経験年数による比較－、口腔衛生会誌、43：192～199,1993.（以後小林論文と略記する）
【著者（報告者】
小林清吾(元新潟大学歯学部予防歯科、日本大学松戸歯学部口腔衛生)
矢野正敏、高徳幸男、堀井欣一（新潟大学歯学部予防歯科）
田村卓也（新潟県歯科医師会）
安藤雄一（元新潟大学歯学部予防歯科、国立保健医療科学院生涯健康研究部）
永瀬吉彦、佐々木健、石上和男（新潟県環境保健部公衆衛生）
小林論文は洗口期間（1978～1988年）とう歯保有率の関係を、高校２年生（１６～１７歳）について調査したものです。調査対象者は新潟県燕市および西蒲原郡の全公立高校10校の2年生で、各校2クラス（1クラス約50名）とすると、計20クラス約1，000名となり、調査に協力する者537名、そのうち調査の条件(11年間調査地域に居住している者)に合致した321名について、洗口年数によりグループ分けして効果を調べています。しかし、う歯保有率は性差（女子が大きい）が明らかとなっていますが、性別ごとの調査は行われていません。
洗口の経験のない者を対照群、12年間（保育園～中学3年）のうち、洗口年数が１～５年、6～9年、11年間の3群に分けて比較しています。対照群のう歯保有率は96.2%、洗口年数11年の洗口群は81.1%であり、予防率は15.7%で、両者間には5％の有意水準で有意とみなしています。しかし洗口年数が6～9年群の予防率は7.5%、また洗口年数が1～5年群の予防率は2.1%で有意の差は認められませんでした。
その結果、う歯保有率では洗口年数が、1～9年では全く効果がないことを明らとなりました。したがって保育園入園以後中学3年生までの、10年以上の継続した洗口を必要とすることが明らかとなりました。
また、一人平均う歯数で比較しています。対照群9.35本、11年洗口群4.11本で、予防率56.0%で、洗口年数と一人平均う歯数の間には、相関関係があるとしています。この場合も95％信頼区間は幅のあるものとなりました。
表2‐1 高校2年生における洗口年数別のう歯保有率(%)の比較
|
う歯の有無 |
あり |
なし |
計（人数） |
|
対照群（０年） |
77（96.2%） |
3（3.8%） |
80 |
|
洗口群(1～5年) |
65(94.2%) |
4(5.8%) |
69 |
|
洗口群(6～9年) |
73(89.0%) |
9(11.0%) |
82 |
|
洗口群（11年） |
73（81.1%） |
17（18.9%） |
90 |
表2‐2 高校2年生における洗口年数別の一人平均う歯（本）の比較
|
洗口年数群 |
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
対照群（0年） |
9.35 |
5.14 |
9.35±10.07 |
|
洗口群（１～5年） |
8.00 |
4.39 |
8.00±8.60 |
|
洗口群（６～9年） |
5.76 |
4.03 |
5.76±7.89 |
|
洗口群（11年） |
4.11 |
3.54 |
4.11±6.94 |
２.二編の論文の検証
１）境論文
調査地の新潟県西蒲原郡弥彦村は、1970年当時人口7,400人の観光、農業の村で特記すべきものはありませんでした。村内には小・中学校は各1校、保育園は４園でした。歯科医療施設についは、１９８２～１９８４年間は歯科診療所もなく無歯科医村の状態でした。小学校では通常の歯科保健教育、年1回、歯科衛生士による歯磨き指導がクラス単位で実施されていました。
歯科保健管理としては、1983年から年2回の歯科健診と治療勧告のほか、保健室に歯科治療施設をもうけ、新潟大予防歯科の一名の歯科医が週1回、う歯の治療にあたり現在まで継続しています。
調査は比較対照試験として対照群と実験群を同時に行っておらず、対照群は17年前の同一小学校に在籍している6年生のデータを用いております。このため本来の比較対照実験の形をとっていないことを理解する必要があります。フッ素の効果を科学的に判定するには、う歯や生活環境の同様な対照群を設定し、同時進行で観察する必要があり、う歯の時間経過による自然減少やう歯の原因となる他の要因を除く必要があります。
�@
最初の評価（1978）
1978年の6年生は入学時（1973）から洗口を実施しています。対照群として1970年の6年生のう歯保有率を用いています。その結果は6年間洗口したにもかかわらず、う歯保有率は83.3%であり、その予防率は2.9％とほとんど効果をあげることはできませんでした。
一人平均う歯数でみると、予防率は35.3%となり、う歯保有率の予防率2.9%とは大差となりました。しかし標準偏差は大きく平均う歯数からの隔たりも大きく、個人差が著しい結果となりました。
表3‐1 6年生のう歯保有率の比較
|
う歯の有無 |
あり |
なし |
計 |
|
対照群（1970） |
109（85.8％） |
18 |
127 |
|
洗口群（1978） |
90（83.3％） |
18 |
108 |
|
計 |
199 |
36 |
235 |
表3‐2 6年生の一人平均う歯数の比較
|
洗口経験 |
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
対照群（1970） |
3.68 |
3.06 |
3.68±6.00 |
|
洗口群（1978） |
2.38 |
1.72 |
2.38±3.37 |
1970年代は全国的に、う歯り患のピークを向かえていていましたが（12歳児のう歯保有率97.58%、一人平均う歯数=5.62本、歯実調、1975）、1973年のオイルショックを境にして生活習慣も変わり、むし歯と関係があるとされる砂糖消費量も減少傾向になりました。しかし6年間（１～６学年）フッ化物洗口を実施したにもかかわらず、う歯が多発していた1970年代では、一人平均う歯数では減少はみられたものの、う歯保有率では予防効果はまったくみられませんでした。
�A
中間の評価（1983）
小学校６年間のみの洗口の最後の6年生で、対照群としては前回の調査年（1978年）の6年生のう歯保有率を用います。すなわち対5年前比ということになります。う歯保有率の減少はわずかで予防率も9.2%にすぎませんでした。一人平均う歯数についても、予防率を求めると5.88％とわずかでした。
表4‐1 6年生のう歯保有率の比較
|
う歯の有無 |
あり |
なし |
計 |
|
対照群（1978） |
90（83.3%） |
18 |
108 |
|
洗口群（1983） |
96（75.6%） |
31 |
127 |
|
計 |
186 |
49 |
235 |
表4‐2 6年生の一人平均う歯数の比較
|
|
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
対照群（1978） |
2.38 |
1.72 |
2.38±3.37 |
|
洗口群（1983） |
2.24 |
2.05 |
2.24±4.02 |
この頃（1980年代）から全国的にう歯保有率、一人平均う歯数ともに、減少傾向の兆しがみられるようになってきました。全国的な減少傾向はみられたものの、実験ではそれ以上の減少はなく、実験期間の17年のうち13年間はう歯保有率の減少は見られなかったことになりました。
�B
最後の評価（1987）
1987年の6年生は保育園の4～5歳から、洗口を開始したことにより、保育園での洗口効果を知ることができます。17年間の実験期間のうち、直近1983年(保育園では洗口はしていない)を対照年として、予防率を求めました。今回の実験ではじめてう歯保有率が75.6%から49.5%に減少が生じたことから、予防率は34.5％と急上昇しています。このことは、洗口時の飲み込みによる全身作用が、5年後に影響していることになります。また一人平均う歯数についても予防率は56.7％となり、う歯保有率の予防率とは1.6倍ほどの差がみられました。
表5‐1 6年生のう歯保有率の比較
|
う歯の有無 |
あり |
なし |
計 |
|
対照群（1983） |
96（75.6％） |
31 |
127 |
|
洗口群（1987） |
54（49.５％） |
55 |
109 |
|
計 |
150 |
86 |
236 |
表5‐2 小学6年生の一人平均う歯数の比較
|
|
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
対照群（1983） |
2.24 |
2.05 |
2.24±4.02 |
|
洗口群（1987） |
0.97 |
1.35 |
1.35±2.65 |
対照群を1970年と1983年とする場合を予防率で比較すると、う歯保有率で49.5％→34.5％、一人平均う歯数で73.6％→56.7％に減少しました。このように対照群を何年かにするかにより、予防率に差が出ることが明らかとなりました。
歯科医療の環境は、1983年からの校内における歯科治療施設の開設、年2回の検診それに基づく勧告など歯科医療の環境が激変することになりました。しかし、校内における歯科治療施設の開設など環境の変化が、う歯保有率に対してどのように影響したかの考察は一切なされていません。定期的な保健管理はう歯予防に有効な方法であり、日常的に小児歯科臨床をはじめ多くの臨床現場で行われている予防法です。
＊このことは、1970年から集団洗口を実施しており、もし効果があれば強いて校内での歯科治療施設の開設、年2回の検診など必要としないと考えられます。しかし1983年の最終段階に入って、開設をしたことは、洗口によってう歯の状況がそれほど改善しないことから、必要に迫られたと推測することができます。
２）小林論文
先の境論文では対象者は同一小学校に在籍する児童であり、対照群の設定を同一集団の実験開始時の6年生に求めていました。これに対して小林論文では、このような同一性はなく、調査参加希望者の申告によっています。これでは単なる希望者を対象にした聞き取りと、口腔診査をした結果にすぎなくなります。
この論文で重要なことは、上記のような方法で抽出された321名は正しい標本といえないことです。正しい標本とは、母集団の中から全くの偶然だけによって抽出された標本としています。このような点からみると、この論文は正しい標本から導かれたものとはいえません。
また、11年間の洗口経験群でう歯保有率で予防率を求めると15.7%であるが、一人平均う歯数で予防率を求めると56.0%と3．7倍に増加し、どちらを予防率として採用するかが重要になります。95%信頼区間ではその範囲（バラツキ）は大きく、例えば洗口群では-2.83～11.05本と対照群の数値すら含む範囲（9.35）となっています。従って一人平均う歯数のみで比較することは意味がないといえます。
表6 洗口期間(11年)と一人平均う歯数の関係(表2‐2再掲)
|
|
一人平均う歯数 |
標準偏差 |
95%信頼区間 |
|
0年(対照群) |
9.35 |
5.14 |
9.35±10.07 |
|
11年(洗口群) |
4.11 |
3.54 |
4.11±6.94 |
しかしその後なぜか、これらの一人平均う歯数がフッ化物洗口による効果として採用され、強調されています。そして多くの自治体での実施の根拠となりました。しかし両論文とも標本の抽出、対照試験の方法が本来の統計学の原則に一致しない点が多く、引用に値するかは疑問が残ります。また洗口期間と一人平均う歯数との間に相関関係があるとしていますが、それだけでは因果関係（う歯の減少はフッ化物洗口による）が成立するわけではありません。
これらのフッ化物洗口のう歯予防有効性試験では、安全性（歯の石灰化への影響等）、薬品の管理、排水への影響などについては一切の言及はありません。また、対象年齢も保育園～中学卒業までであり、それ以後は洗口が継続して行われたかは不明です。
３）自治体資料への引用
これら二論文は多数の都道府県衛生主管部、日本歯科医師会をはじめ多くの都道府県歯科医師会が引用し、フッ化物洗口効果の根拠とし、洗口事業に大きな影響を与えています。次に代表的な引用例をあげることにします。
(1)新潟県福祉保健部・同教育委員会
｢小児の歯科疾患の現状と歯科保健対策｣(平成23年度版)、p.35に(3)フッ化物洗口のむし歯予防効果として小林論文を引用して56.3%の予防率を示したとしています。
（２）神奈川県保健福祉部健康増進課
｢フッ素でフッフッフ、＋30秒のむし歯予防で効果はどのくらい？」で小林論文を引用して一人平均むし歯数で洗口経験なし9.4本、4～15歳までの継続洗口経験で4.1本に減少、予防率56.3％しています。
（３）北海道保健福祉部健康安全局健康づくりグループ
｢フッ化物洗口でむし歯予防｣で小林論文を引用し、フッ化物洗口経験別高校2年生1人平均むし歯数9.4→4.1本に減少(予防率56.3％)しています。
（４）名古屋市健康福祉局
｢フッ化物洗口マニュアル 改定版(平成24.7．)｣のp.24に「(6)フッ化物洗口の効果に関する調査資料」として、小林論文を引用し、一人平均う歯数で予防率56.0%、また「◎フッ化物洗口は、早く始めるほど効果的」と題して4歳から開始すると65.5%の効果がみられると境論文を引用しています。
（５）静岡県健康福祉部・静岡県歯科医師会
「就学前児童からのフッ化物洗口の意義」として境論文を引用し、1970年と比較して1987年には78.9%の予防率が得られたとしている。4歳からの洗口により最も効果が得られているとしています。
また、厚労省医政局歯科保健課から文科省スポーツ・青少年局学校健康教育課宛の依頼文「フッ化物洗口ガイドライについて」（平成15年）には、「1970年代からフッ化物洗口を実施している学校施設での児童生徒のう蝕予防に顕著な効果の実績を示し、各自治体の歯科保健施策の一環として、その普及がなされてきた。」と二論文の成果を引用しています。なお、文科省は学校現場でのフッ化物洗口事業について、その効果、安全性についての独自の調査研究は行っていません。
3.最近のう歯り患傾向
学校保健統計調査によれば、う歯保有率は1970年半ばをピークに以降は減少傾向になってきました。この傾向は幼稚園～高等学校のすべての施設で起こり始めました。特に乳歯と永久歯が混在する小学校ではあまり著しくなかったのですが、永久歯にほぼ交換する中学生以後ではその傾向は一層明らかとなっています。
中学生のうち12歳児の一人当たりう歯数の推移をみると、2001年には2.51本であったものが、10年後の2011年にはおよそ半分にまで減少しました。このような減少傾向にフッ化物洗口がどの程度役立ったかは検証されていません。
最近のデータ（2013）では幼稚園～高等学校までのすべての区分で、う歯保有率の減少が続いている。また12歳の永久歯の一人平均う歯数は2013年には1.05本（速報値）に減少しています。
表6‐1 う歯保有率(%)の推移
|
区分 |
1981年 |
1991 |
2001 |
2008 |
2011 |
|
幼稚園 |
84.60 |
80.81 |
61.54 |
50.25 |
42.95 |
|
小学校 |
93.50 |
89.34 |
75.59 |
63.79 |
57.20 |
|
中学校 |
93.68 |
89.64 |
73.81 |
56.00 |
48.31 |
|
高等学校 |
95.73 |
93.01 |
83.66 |
65.48 |
58.46 |
表6‐2 12歳の永久歯の一人当たり平均う歯数
|
|
1984年 |
1991年 |
2001年 |
2008年 |
2011年 |
|
平均う歯数 |
4.75 |
4.29 |
2.51 |
1.54 |
1.20 |
(文科省：学校保健統計調査)
以上のようにう歯保有率の減少傾向が続く中、フッ化物洗口の実施しようとしている自治体は、う歯保有率の推移を調査することなく、過去のピーク時のう歯保有率での予防率をそのままあてはめています。その上、その予防率を自ら検証することなく用いていることは、保健行政の担当者の怠慢といえないでしょうか。
＊科学的根拠に基づくう歯予防法としてフッ化物洗口法は位置づけられてきました。しかし科学の本質の一つは［再現性］です。しかし二論文の再現性を求める実験はこれまで行われていません。多分、不可能かと思われます。
� フッ化物洗口剤の使用上の安全性(有害性)
フッ化物は自然界に存在する物質の一つで、多くの食品にも含まれています。そのために安全であることが強調されています。しかし食品に含まれていようとも人体にとっては異物であり、害作用が全くないものは存在しません。「自然界のものなら人間に優しい」なんていうことは、人間の頭の中で肥大化された錯覚でしょう。
＊フッ化ナトリウムはリン鉱石、蛍石などを精錬する過程で生成されます。精製されたフッ化ナトリムを用いて、11%洗口用顆粒(劇薬)などとして販売されています。そして使用の都度、0.05%、0.01%、0.2%フッ化ナトリウム水溶液に調整し用いられます。しかし試薬としてのフッ化ナトリウムを使用する場合があり、薬局で薬剤師により調剤され使用する学校に配達されることもあります。この様に試薬が使われるのは、安価であることが大きな理由とされています。
1.洗口ガイドライン（厚労省）のフッ化物毒性の認識
１）急性中毒
ガイドラインによれば、本法は、飲用してう歯予防効果を期待する全身応用ではないが、たとえ誤って全量飲み込んだ場合でもただちに健康被害が発生することはないと考えられている方法である。したがって、通常の方法であれば、急性中毒の心配ない。(この認識は福島第一原発の事故発生時の政府見解の文言で一致しています。)
２）慢性中毒
歯のフッ素症は顎骨の中で歯が形成される時期に、長期間継続して過量のフッ化物が摂取されたときに発現する。フッ化物洗口を開始する時期が4歳であっても、永久歯の歯冠は、ほぼ出来上がっており、口腔内の残留量が微量であるため、歯のフッ素症が発現しない。
３）有病者に対するフッ化物洗口
フッ化物洗口は、うがいが適切におこなわれる限り、身体が弱い人や障害を持っている人が特にフッ化物の影響を受けやすいということはない。腎疾患の人にも、う蝕予防として奨められる方法である。また、アレルギーの原因となることもない。骨折、ガン、神経系及び異伝系の疾患との関連などは、水道水フッ化物添加(fluoridation)地域のデータを基にした疫学調査等によって否定されている。
2.フッ化物毒性の検証
環境庁及び関係省庁では、｢化学品の分類および表示に関する世界調和システム(ＧＨS) に基づき事業者が化学物質等安全データシート（ＭＳＤＳ）や表示を作成する際の参考になるよう、化学品の分類事業を行っています。フッ化ナトリウムの健康に関する有害性は以下の通りです。
表7 フッ化ナトリウムの健康に関する有害性
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分類結果 |
シンボル |
注意喚起用語 |
危険有害性情報 |
分類根拠・問題点 |
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急性毒性(経口) |
区分3 |
☠ |
危険 |
飲み込むと有害 |
ラットを用いた経口投与試験の結果、区分3。 |
＊最近、農薬が冷凍食品へ混入された事件がありました。その原因農薬はマラチオンで上記の分類では区分4で、急性経口毒性でフッ化ナトリムと比較すると、その毒性はおよそ1/13と低毒性です。このことでフッ化ナトリウムはいかに強毒性であるかが明らかです。
１）急性（経口）中毒
通常の方法はもちろんのこと、誤って全量飲み込んでもただちに健康被害、すなわち急性中毒が発生ることはないとしています。しかし次の事例が報告されています。
フッ化物洗口を推進する某大歯学部でのフッ化物に関する教育実習で、学生にフッ化物を内服させた際、多くの学生らに腹痛、よだれ、顔色変化などの症状が発現しました。これらの症状をフッ化物急性症状とみなすと、服用量は0.28～0.4mg/ｋｇと推定されました。これらの事実は学会等で公表されることなく、2009年ごろまであまり知られることはありませんでした。（日弁連：「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」2011.1.21.の資料に収録）
＊同じころ某歯科大口腔衛生実習でも、偶然にも同様の実習を行い、同様の症状を発現し実験を中止することがありました。前例と同様に服用量は0.3mg/kgと推定されました。しかしそれまでは1955年、京都市で発生した事故例から最小中毒量1.35～1.8mg/kgとしていました。
これに対して、学生実習での出来事であるから、対照実験としての条件を満たしていません。したがって、フッ化ナトリウムの副作用のプラセーボ効果(偽薬効果)にしか過ぎないとされています。そのような理由で、現在、厚労省は急性中毒量を2�J/�Lとし、通常の洗口では中毒は発生しないとしています。
＊2013年8月にはこれまでの0.05%、0.1%に加えて、新たに0.2％ＮａＦ（900ｐｐｍF）の洗口液が厚労省より承認されました。1回に用いる用量は10mlですので、もし誤って全量飲み込むと9ｍｇFを内服したことになります。先の学生実習の中毒量から推定すると、体重30ｋｇの幼児では0.3mg/kgとなり、急性中毒を発現する危険性が生じます。また、通常の中毒量の1/10（性、年齢などの個人差を考慮）の安全係数をかけることで、使用するのが一般的な通念といえるでしょう。
これまでにも洗口を実施した学校の養護教諭などから、吐き気を訴えた多数の子ども、全量飲み込んで不快感、悪心などが生じ休養したといった事例が多く寄せられています。しかしこれらの事例は、洗口とは因果関係がないとして処理されてきました。しかし現在、教育委員会は不快感などの症状が発生することはない、として行われていますが、一部の児童では不快症状などから洗口を行わなくなっております。しかし洗口現場では教育委員会、学校歯科医などから、事故例を重視しようとしない力が働いており、調査を実施する計画はありません。
２）慢性（経口）中毒
効果的に洗口を進めるには4～5歳の保育園児から実施することが望ましいとしています。このためか4歳では、ほぼ歯冠形成が終わっており、形成を障害（石灰化障害、後遺症としての斑状歯）させることはないとしています。しかし最初に萌出する永久歯（第一大臼歯、前歯）でも、その形成は6歳ごろまで続き、その後萌出時期を迎えます。4歳までに歯冠が形成（完成）しているとは誤りで、歯の発生時期を誤解しているか、故意に歪曲していると言わざるをえません。
＊過去の事例（1960年ごろ）として、嚢泡性膵線維症の子どもに長期にわたってテトラサイクリン（抗生剤の一種）を投与したところ、歯に褐色の変化（形成障害）が起こることが明らかとなりました。この変化は歯の形成期と密接な関係があり、乳歯では妊娠中期から生後4～6カ月、永久歯（切歯、第一大臼歯）では生後6か月～5歳まで影響を受けるといわれました。しかも7歳までの小児はこの障害の感受性があることが明らかとなりました。そのため、乳幼児、小児には他剤の使用ができない場合しか、使用が認められなくなりました。
WHO（1994）のテクニカルレポートによれば、6歳未満での就学前児童のフッ化物洗口法は、禁忌との見解を示しました。これは他の経路(たとえばフッ化物添加歯磨剤の使用など)から摂取されるフッ化物との総量によっては、歯の石灰化障害(歯のフッ素症、斑状歯）の危険をはらんでいるからであります。
このような危険性の指摘に対して、厚労省は全量を飲み込むことは仮定していない、また1/10量程度飲み込んでも影響はないとしています。しかし洗口液の作用機序は局所作用といえども、口腔内に摂取されたものは、仮に全量摂取しても、安全であるとするのが順当でしょう。
*洗口後の飲み込み量については様々な報告があり、例えば4～5歳の飲み込み量は洗口量の20～25%といわれています。
３）
有病者への影響
水道水フッ化物添加(fluoridation)地域の疫学データにより影響はないとしています。しかし水道水フッ化物添加とフッ化物洗口では、使用濃度が前者は1ｐｐｍに対して後者は200～900ｐｐｍと全く異なっています。このことからフッ化物添加歯磨剤(添加濃度900ｐｐｍF)と同様の作用機転とみなすことができます。
例えば、保母や養護教諭を対象としたフッ化物洗口に関する研修会で、自験例として、一女性参加者の口腔粘膜と口唇に知覚異常と、水ほう形成が起こり大きな問題となりました。また、フッ化物添加歯磨剤使用時にも、同様な症状が発生し、詳しい問診、臨床検査を行ったところ強い陽性反応は見られなかったが、スクラッチ線の両脇に発赤がみられたとの報告もあります。
3.フッ化物洗口剤の管理
1)フッ化物「試薬」使用への疑問
これまでに化学実験で使用される特級試薬が、用いられることがしばしばでした。理由としては安価であること、濃度設定が自由にできるなどでした。しかし洗口の目的は外用といえども、口腔内に使用することから、医薬品としての認可されているものを使用すべきと主張してきました。最近ではやっと認可されている薬剤が、使用されるようになってきています。
２）保健室での管理
高濃度のフッ化物溶液については、容器を密閉して換気の良いところで施錠して保管することになっています。洗口液は普通薬といえども、その管理は原体（11％フッ化ナトリウム顆粒剤、劇薬）に準じるのが望まれます。
洗口用のフッ化ナトリウム顆粒剤は、一般用医薬品、あるいはＯＴＣ医薬品(カウンター越しに買う薬という意味)ではなく、副作用などについて専門的な知識が必要な医療用医薬品であり、歯科医師、医師の処方箋があって、はじめて洗口を行う子どもの保護者の手に届くものです。
3)環境への考慮
化学物質等安全データシートによれば、フッ化ナトリウムを含む内容物や容器は、都道府県知事の許可を受けた廃棄物処理用者に業務委託することになっています。工業用と比較して、洗口液量は一人当たり10ｍｌと少量といえ、その濃度は900ｐｐｍ高濃度であり、多数の児童が使用する点から、使用後の溶液も十分管理する必要があるでしょう。公共用水域への排水基準は8ｐｐｍ以下となっています。
おわりに
1. フッ化物洗口裁判完全勝利（旭川地裁、2012.10.3.）
元旭川市議の村岡篤子さんは、市議をやっていた時、学校でのフッ化物洗口の問題性を訴えていました。そして、「歯医者さんと、その家族はフッ素洗口をしているのだろうか?」という疑問をもち、歯科医師に電話で確認したところ15人の歯科医師が［していない］と回答したため、「歯科医自身と家族すらやっていないフッ素洗口をなぜ集団で、学校でしなければいけないのか。それは無責任だ」という趣旨のことを市議会で発言したところ、旭川歯科医師会がそのことを「名誉き損だ」とし訴え、裁判で争われたがその訴えは破棄されました。
2. 「歯科口腔保健の推進に関する基礎的事項（案）」についてのパブリックコメントに対する意見（日本弁護士連合会）
集団フッ素洗口に対する行政指導について、教育委員会から実施率をあげるように校長に指導がなされ、保護者に対し、洗口のメリット・デメリットを記載した印刷物を配布した教員が、「行政が進める事業に反対する事は公務員としての資質に欠ける」といった指導がされています。（抜粋）
これらのことは最近のフッ化物洗口事業の側面を現わしています。フッ化物洗口について、自らの体験を通してのう歯り患の現状（う歯保有率の減少傾向）、有効性、安全性の確認ではなく、欧米からのデータの借用での確認である事が多いのです。
フッ化物洗口の有効性と安全性についても、そのことを周知するのではなく「特定の内容が強調され、誤った情報として伝わることがないように留意する。」と厚労省は歯科口腔保健法の中で、特に安全性についての情報を、誤った情報としてまどわされないように強調しています。情報は限りなく公開し、洗口を実施する本人、その保護者の考えを含めて実施することが必要でしょう。
ご意見、問い合わせ先
349－1121埼玉県久喜市伊坂607 近藤 武
索引
［あ行］
アレルギー ｐ．15，18 安全データーシート ｐ．16，19
う歯保有率（%） ｐ．6 う歯予防メカニズム ｐ．3
［か行］
学校保健安全法 ｐ．3 学校保健統計調査 ｐ．3，5，7，13
学校歯科医会 ｐ．2，17 誤飲 ｐ．15，17
厚労省歯科保健課 ｐ．2，5，13，20
［さ行］
歯科疾患実態調査 ｐ．3，9 歯科口腔保健法 ｐ．2，3，19，20
歯科保健教育・管理 ｐ．11 歯科治療施設 ｐ．8，11
試薬 ｐ．5，18 洗口ガイドライン ｐ．2，3，15
洗口マニュアル ｐ．13 洗口液濃度 ｐ．5,15
水道水フッ化物添加 ｐ．15，18、9
［た行］
（比較）対照試験 ｐ．8 中毒、中毒量 ｐ．15‐18
テクニカルレポート（ＷＨＯ） ｐ．18 テトラサイクリン ｐ．17
［な行］
日本口腔衛生学会 ｐ．2 日本弁護士連合会 ｐ．16，19
［は行］
歯の発生時期 ｐ．15，17 歯の石灰化障害（斑状歯、歯のフッ素症）ｐ．3,17,18一人平均う歯数（本） ｐ．6 不快感（腹痛など） ｐ．17
保育園 ｐ．10 保健室 ｐ．1９
ヘルスネット ｐ．2
[ま行]
文科省学校健康教育課 ｐ．2，13
［や行］
予防率(%) ｐ．6 養護教諭 ｐ．17,19