回答2(eml 830)
所沢市でも3年ほど前から週に2回(現在は月、水、金の3回、朝9時から17時まで)防衛医大の医師が高規格救急車に搭乗しています。問題となる点に付いては既に回答1と重複する部分がほとんどなので、項目ごとの回答は差し控えます。搭乗するのは救命センターの医師で、インターンからベテランまでその日によって替わりますが学生は搭乗しません。搭乗者は前月に月間搭乗予定表を戴いてきますが、お忙しい方ばかりなので当日の変更もあります。所沢市の場合医師搭乗がメインでなく、救急隊員の研修を建前に行われています。そのため救急車が9時前に防衛医大救命センターに出向き、その日搭乗していただく医師(外来診療の無い方)に携帯電話を渡します。救急隊も同様に電話、ポケベルを携帯し出場指令に使用しています。
我々救急隊員は研修が目的なので、そそくさと資機材の点検等をすませ朝の症例検討を末席で聞いたり、手術が有れば見学させていただいたりします。午後は、部屋で教科書を読んだりしてすごします。
出場は所沢市全域(東西 15.6 km x 南北 9.1 km)の重篤と思われる傷病者にたいして出場します。救命センターは市のほぼ中心部に位置していますが、同時に管轄の救急車も出場し、2台で連携することになります。
救急薬品に付いては医師に必要なものをリストアップしてもらい、消防側で購入していますが、薬事法の関係で保管場所が病院になっていると思います。
医療行為は当然行われていますが、保険請求はどうなっているのか分かりません、救命センターに収容すれば請求すると思いますが、二次病院等へ搬送した場合していないと思います。
救命センター以外の病院へ搬送する場合、ほとんどの搭乗医は診察室にはいるのを遠慮していますが、積極的に処置を手伝う方もいて個々でまちまちです。
消防側からみれば救急車に医師がいればこんなに心強いことは有りませんし、医師の処置を横からみているだけでも参考になりますし、後で質問もできるしとその効果はとても大きいです。
最後に所沢市の方法は、救急出場した場合のみ医師にわずかな報酬を支払っています。国家公務員である医師は、救急出場中は有給休暇(時間休)を取ることになっているそうです。色々大変そうですが、案ずるより産むが安し、ほとんどの懸念がき憂に過ぎないことが分かると思います(eml 814)。
補足(eml 885)
ドクタ−カ−の出場指令は119番通報を受けた指令課員個人の判断で行っています。
判断基準としては、
1 先着救急隊から要請があった時
2 意識が無いようだ
3 呼吸が無いようだ
4 心疾患の持病がある
5 緊迫した雰囲気
6 その他必要と認めた時
通報者は慌てていたり、倒れた人を見ていない場合も多く、かなり勘というか自由度を持たせないと実用的でないと考えたからです。(埼玉県、救急隊員)