救急処置シミュレーションに関する論議

え〜か


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【え】

Date: Sat, 24 Apr 1999 18:52:36 JST
From: "真誠会" 
Subject: [SEML:385] Re[SEML:378] Re:気道異物関連

米子真誠会小田です。
蘇生の手順のABCは試験的なものではなく、今までの何万という症例で検討され
ており、もちろん入江さんが経験されたような例も入っていると思います。そして
ガイドラインとして勧告されたものは統計的、あるいは科学的根拠にもとすいたも
ので決まっているわけです。
たとえば入江さんの報告のように迅速に口腔内の異物をとり、なおかつハイムリッ
クにて気道内のものを吐出させても結局は助からなかったのです。ある原則を帰る
場合には成功例の積み重ねと、統計的な処理が必要であり、やはり現在の段階では
ABCの基本はかわりません。
これは将来的にも変わらないと思います。
しかしながら、その場その場での応用に関しては無限であり、またそれを禁じてい
るわけではないと思います。人工呼吸、心マッサージ注の嘔吐にかんしては、気道
の確保が不十分で空気を胃内に入れている事もあります。
私は人工呼吸を行いながら、嘔吐の際にはその時その時口腔内の吸引をしながらマ
ッサージをするように思っております。例え胃内に食物があっても最初の人工呼吸
には支障は無いと思いますので、とにかく最初は人工呼吸という原則は変わらない
ように思います。
例外は例外、原則は原則であり、しかも成功しなかった症例の経験を原則に適応す
るわけには行かないと思います。
というのは私の意見です。入江さんの発表を学会で行ったら、だから蘇生に失敗を
した、と判断する人もあるかもしれません。
これに関しては越智さん、Wさんなど救急専門家のご意見を伺いたいと思います。

差出人 : Kousi Irie
宛先 : SEML 
件名 : [SEML:378] Re:気道異物関連
送信日時 : 1999年4月24日 9:33
(引用部分 省略)

      小田 貢

【お】

Date: Sat, 24 Apr 1999 21:08:45 JST
From: "Kousi Irie" 
Subject: [SEML:386] Re:気道閉塞関連

 ありがとうございます、小田さん。まったくその通りですね。現場で、口の中が嘔
吐物でいっぱいのまま放置されている意識の無い患者を見て、どうにかならないかと
考えてみたのです。

【か】

Date: Sat, 24 Apr 1999 21:16:50 JST
From: "安田 康晴"
Subject: [SEML:387] CPRの手順

今晩は、安田@出雲消防です。

真誠会小田さんwrote;
|蘇生の手順のABCは試験的なものではなく、今までの何万とい
|う症例で検討されており、もちろん入江さんが経験されたような例
|も入っていると思います。そしてガイドラインとして勧告されたもの
|は統計的、あるいは科学的根拠にもとすいたもので決まっている
|わけです。

その通りだと思います。しかしこの手順をあまりにも遵守しすぎる
あまり手が止まっているケースがよくあります。一般的に手順を
統一しているのは分かりますが、救急の現場でAができないから、
A−Bまで時間を要す場合などにCはしないでは困るわけで。
気道確保・人工呼吸・心マッサージの持つ意味を十分に理解し
現場活動すれば良いと思います。

入江さんwrote:
|残念ながら蘇生に成功しませんでした。まことに残念です。
|ご指摘の蘇生開始までにに費やす時間のことですが、私も気にな
|っております。蘇生の手順としてA,B,Cで行うことに、そのころ私
|は疑問を持っていませんでした。ですから、気道を確保し、人口呼
|吸をし、心マッサージを行ったのですが。
|現在この手順に疑問を持っています。

既にご存じかもしれませんが、Lisa という麻酔科の先生が良く読ま
れる雑誌で心肺蘇生法のシリーズがありその中で福井道彦先生
(京都府立大、現大津市民病院)の書かれたCAB蘇生法についての
記述がありますので一度読まれればと思います。今はこのシリーズが
一冊にまとめられて販売されています。
手元になく題名が分かりませんが、前回のプレホスに推薦図書として
紹介してありましたので参考になれば・・・

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