夏の事故

朝日新聞(大阪本社版)夕刊ヘルシー面より
(1997年7月連載)


目 次
 
(1)暑くて倒れたら
(2)残り湯でも命取り
(3)心肺蘇生法は愛
(4)やけど流水で冷却
(5)細い物で縛らない
(6)刺さった刃抜くな
(7)十分長い副木を
(8)首の骨損傷を疑う
(9)しり込みせず処置
(10)子供が物を口に…
(11)気道に物が!病院へ
(12)危機想定し生活を

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◆夏の事故:1 暑くて倒れたら…

97.06.30夕刊 3頁

 そろそろ夏休み。キャンプなど、炎天下ではしゃぎすぎた子どもが、突然倒れてしまったら、どうす ればいいのだろうか。

 兵庫医大救急部の丸川征四郎教授によると、体の表面だけが熱くなりすぎ、血液が手足に偏って、 体の中枢に行かなくなったのが日射病、汗を出しすぎて、血液の塩分や水分が少なくなった状態が熱 射病だ。命にかかわることもあるので、早く病院に運ぶことが重要だ、という。

 救急車が到着するまでの間、何ができるのだろうか。丸川教授によると、まず涼しい場所に移す。 足を高くし、吐いてものどに詰まらないよう顔を横向きにして寝かせる。けいれんしている時は、舌 をかまないようタオルなどをかませる。体が熱ければ、服を脱がせる。体温が40度を超すと、脳や肝 臓などに重大な損傷を与えるので、急いで冷たいタオルで冷やす。

 息が止まっていれば、人工呼吸が、脈がなければ、同時に心マッサージが必要だ。これは心肺蘇生 (そせい)法といい、おぼれた時にも重要なポイントだ。

 次回は、おぼれた時の手当て。

(中村通子)

 


◆夏の事故:2 残り湯でも命取り

97.07.01夕刊 3頁 

 海やプール以外でも、子どもがおぼれる危険は大きい。浴槽のわずか数十センチの残り湯でおぼれ ることもある。厚生省の1995年の統計によると、1歳から19歳までの死因第1位は不慮の事故。1歳か ら4歳では水死が28%と、交通事故と並んで最も多く、半数以上がふろ場での事故だ。

 おぼれた子を発見したら、水を吐かすよりも、まず息をしているか、心臓は動いているかを確認し 、もし止まっていたら、すぐに心肺蘇生(そせい)法を、と兵庫医大救急部の丸川征四郎教授はいう 。

 丸川教授には、こんな経験がある。3歳の子がふろでおぼれ、運ばれてきた。母親が見つけたときに は心臓も息も止まっていたというが、翌日にはミルクを飲むほど奇跡的な回復をした。「不思議でね 。尋ねてみたら、救急隊が到着するまで、お父さんが中学校時代に1度習った人工呼吸を思い出し、懸 命に続けたそうです」

 丸川教授は、市民全員が心肺蘇生法を学ぶべきだ、と力をこめる。各地の消防署や病院の救急部が 講習会を開いている。

 次回は、心肺蘇生法。


◆夏の事故:3 心肺蘇生法は愛

97.07.02夕刊 3頁

 夫が居間で倒れた。目の前で、我が子がおぼれた。息も脈も止まっている。そんな時、どうします か。

 心停止後、脳が耐えられるのはわずか4分。兵庫医大救急部の吉永和正講師によると、心停止から2 分以内に心肺蘇生(そせい)法をし、4分以内に「除細動」と呼ばれる電気ショックを与えたら、社会 復帰率は30%。何もできないまま救急車を待ち、心停止十分後に除細動した場合、社会復帰率は 0-2 %と予測されるという。

 救急車到着までの平均時間は5分。この間、そばにいた人がとった行動が、患者の生死を分けるのだ 。

 心肺蘇生法は(1)気道確保(2)人工呼吸(3)心臓マッサージからなる。1960年に米心臓病学 会が開発した。

 兵庫県立健康センター所長の河村剛史医師はこの10年間、兵庫県を中心に心肺蘇生法の講習を800 回以上開いた。教えた人はのべ108万人。「心肺蘇生法は技術ではありません。隣人への愛なのです 」という。

 この愛の形を、3、4日のヘルシー面で「もっと知りたい・番外編」として、オーシロ・カズミさん のイラストとともに紹介する。

 


◆夏の事故:4 やけど、流水で冷却

97.07.07夕刊 3頁

 「子どもがラーメンを運ぶ途中、弟の上に落とした」「シャワーを浴びようとしたら、熱湯が出た 」

 こんな時、どうすればいいのか。兵庫医大救急部の丸川征四郎教授は「何はともあれ、ひたすら冷 やす」。やけどの範囲が狭ければ、氷のうでいいが、範囲が広い時は、弱めのシャワーで冷水をかけ 続けるのがよいという。刺激が少なく、水泡をつぶす危険が少ないからだ。「水泡をつぶすと、雑菌 が入りやすい。軟こうなどを塗るのも、化のうの恐れがあります」

 丸川教授も、コーヒーを足にかけられ、やけどしたことがある。氷水でのべ36時間冷やしたという 。「温度が低すぎると凍傷になるので、できるだけ流水で冷やし、洗面器などを使う場合は、氷を入 れて水温が上がらないようにしましょう」

 傷跡が残るかどうかは、雑菌感染とやけどの深さで決まる。服の上からやけどした場合、無理に服 を取らない方がいい。皮膚が1緒にはがれて痛いし、感染しやすくなるからだ。処置は医師に任せよう 。

 次回は、刃物などで切った時。

 


◆夏の事故:5 細い物で縛らない

97.07.08夕刊 3頁 

 野外でバーベキュー。楽しく準備をしていたら、指を包丁で切った。血が出たので、指の根元を輪 ゴムで縛った。この処置は正しいでしょうか。

 兵庫医大救急部の吉永和正講師は、応急処置の講演で会場の人たちに尋ねる。

 答えは×。けがをしたら、その場所を押さえる圧迫止血が基本。輪ゴムで指の根元を縛ると、指先 に流れた血が戻れなくなり、出血がひどくなる。

 手首を深く切ってしまい、傷口を押さえても血が止まらない。この場合は、大きな血管を傷つけて いる可能性がある。傷口から心臓寄りの側で、脈が触れる場所を押さえて止血する。

 このとき、注意しなくてはならないのが、押さえ方だ。細いベルトなどで縛ると、縛った部分の筋 肉や神経が死ぬ。血は止まったが、まひが残ったという結果になりかねない。

 吉永講師によると、包帯を丸く巻いたままの状態で傷口よりやや心臓寄りに当て、その上から3角巾 (きん)など、幅の広い布で巻くのが1番良い。幅は、縛る場所の太さが目安だ。

 次回も、刃物でのけがについて。


◆夏の事故:6 刺さった刃は抜くな

97.07.09夕刊 3頁

 太ももに、ナイフが刺さった。このナイフをそっと抜いて、止血した。この処置は正しいか。

 答えは×。兵庫医大救急部の吉永和正講師によると、刃物やとがったものが刺さったときは、決し て抜いてはいけない。刺さったまま病院へ急ごう。大きな血管に達している場合、刃物がふたをして いる状態になっているので、抜くと大出血になるおそれがある。

 吉永講師には、忘れられない事件がある。1990年10月、名古屋で丹羽兵助・元労相が暴漢にナイフ で首を刺された事件だ。

 当時の新聞報道によると、丹羽氏は、後ろに立っていた自衛隊員の方へ倒れた。この自衛隊員は、 左耳の後ろに刺さったナイフを抜き、助けを呼んだ。

 自衛隊員は、普通の市民よりも緊急事態に慣れているはずだが、それでも、こんなことが起きてし まう。

 丹羽氏の傷は、首の動脈に達していた。全身の血液の約60%を失い、亡くなった。

 吉永講師は「結果論ですが、ここで抜かなければ、出血量はずいぶん違ったでしょう」という 。

 次回は骨折した時。


◆夏の事故:7 十分長い副木を

97.07.14夕刊 3頁 

 サッカーをしていた高校生が、すねの骨を折ったようだ。とりあえず、週刊誌を副木(ふくぼく) としてあてた。この処置は、正しいか。

 答えは×。どこが間違っているのだろう。

 兵庫医大救急部の吉永和正講師によると、手足の骨が折れた時は、副木を添えて固定するが、この 時、まず注意しなくてはならないのが、副木の長さだ。

 副木をするのは、折れたところの上下の関節が動かないように固定するためで、副木が骨折場所の 上下にある関節に届かなければ、折れた骨を固定できず、役に立たない。

 高校生くらいの人のすねは、くるぶしからひざまでの長さが週刊誌より長く、不適当だ。しかし、週 刊誌の硬さは十分なので、子どもの骨折には利用できる。

 副木は、幅があり、縛ってもへこまない硬さがあればいい。週刊誌のほか、傘、段ボールなども役 に立つ。何もなくても、脚の骨折なら、もう片方の脚を副木代わりにするのもいい。両脚の間に座布 団か毛布を挟み、一緒に縛る。

 次回は、首の骨が折れた時。


◆夏の事故:8 首の骨、損傷を疑う

97.07.15夕刊 3頁

 高いところから落ちた、プールに頭から飛び込んだら、意識がなくなった。

 こんな時、1番心配なのが、首の骨の損傷だ。

 兵庫医大救急部の吉永和正講師は「首の骨が折れているかどうか、1見しただけでは分かりません。 折れているという前提で処置することが大切です」。首をだらりとさせた状態でけが人を運ぶと、取 り返しのつかない損傷を与えることになりかねないという。

 兵庫県立健康センター所長の河村剛史医師によると、うつぶせに倒れている人を仰向けにする時や 、プールから引き上げる時に、助ける人が、首をしっかり握って、その手でけが人の首と肩が一体に なるよう支えれば、首の骨を損傷する危険はずいぶん減るという。平らで硬い場所に仰向けに寝かせ 、頭の両側に座布団や砂袋などをあてる。

 河村医師は「ほんの一瞬の行動の違いが、その人のその後の人生を大きく左右するのです。頚椎( けいつい)損傷は、首から下の機能を奪い、人格やプライドまでも深く傷つけることも多いのです」 と強調する。

 次回は、交通事故に出あったら。

 


◆夏の事故:9 しり込みせず処置

97.07.16夕刊 3頁

 高速道路をドライブ中、事故の現場に出あった。車内にけが人がいるようだ。あなたは、どうしま すか。

 救急車を呼ぶ。後続車に事故発生を知らせるため、発炎筒などで合図する。これ以外に、何をすれ ばいいか。

 兵庫医大救急部の吉永和正講師は「重傷であればあるほど、救急車が到着するまで の数分が勝負になります」という。さわらない、動かさない、は間違い。まず、安全で応急処置がで きる場所へけが人を運ぶ。

 意識がなければ、首の骨の損傷を前提に、首を固定しながら移動する。骨折していれば副木で固定 、出血していれば、止血処置をする。息をしていなければ、心肺蘇生(そせい)法だ。

 吉永講師によると、最近は、現場で市民が応急処置をしているケースが増えているという。「義務 教育や運転免許の教習で、心肺蘇生法など応急処置の講習が義務付られたことが大きいと思います 」

 正しくできないから、としり込みをせずに、近寄って、自分に何ができるのかを考えることが大切 だ。

 次回は、危険な物を口にした時。

 


◆夏の事故:10 子供が物を口に…

97.07.28夕刊 3頁

 パチンコ玉、くぎ、十円玉、たばこ、洗剤……。なぜ、と思う物を、子どもは口に してしまう。のどに詰まり、息ができなくなることも多い。

 子供が遊んでいた物が、見えなくなったら、要注意。「おかしい」と感じたら、す ぐに病院に運ぼう。兵庫医大救急部の丸川征四郎教授は、胃から腸へすんなり通る物か、あめ玉など 自然に溶ける物か、コンニャクやステーキなど溶けない物か、などの見極めが重要だという。

 たばこは危険だ。丸川教授によると、乳幼児が1本食べると死ぬおそれがあるそうだ。漂白剤やシャ ンプーなどを飲んだ時も、迷わず119番だ。

 無理に吐かせる必要はない。食道に傷がつくからだ。しかし、口の中に物が詰まっている時は、指 でかき出すか、背中をたたいて取り出そう。

 「病院に来る時に、食べ残しや飲み残しを持ってきて下さい。種類や濃度、飲んだ量などの情報が 、すばやく的確な手当てにつながります」と丸川教授は話している。

 次回は、気管に物が引っかかった時。

 


◆夏の事故:11 気道に物が! 病院へ

97.07.29夕刊 3頁

 のみ込んだ物が、胃の方に行かず、鼻から肺に続く気道に入ってしまうと、やっかいだ。

 子どもが、急に激しくせき込み始めたら、気道の中に異物が入った可能性を疑おう。お菓子の小さ なおまけやピーナツ、果物の種などでの事故が多い。

 兵庫医大救急部の丸川征四郎教授は、せきがとまったからといって安心してはいけないという。の み込んだ物が出てくれば、問題はないが、見あたらなければ、危険信 号だ。奥に移動して、気管支に食い込んでいる可能性がある。肺炎などの原因になる。

 息をするたびに異物が動き、突然、気道をふさいで窒息することもある。丸川教授には、こんな経 験がある。3歳の子が甘ぐりの皮のかけらをひっかけた。軽くせきをする程度だったので、親はそのま まにしていたら、翌日、窒息。救急車を呼んだが、助からなかった。

 丸川教授は「自宅で取ろうとせず、すぐに病院に運びましょう。無理に取ると気道が傷付きます。 放っておくと、重い肺の障害を引き起こすことにもなります」と助言している。

 次回は家庭の危機管理。

 


◆夏の事故:12 危機想定し生活を

97.07.30夕刊 3頁

 事故は事前に防ぎたい。

 兵庫医大救急部の丸川征四郎教授は、家庭での危機管理が重要だという。

 例えば、漂白剤や園芸用農薬など、子供が手にすると危険な物は、子供にも分かる ように、赤や黄の色ラベルを張って、手の届きにくい所に保管する。

 事故や急病の時、どんな行動をとるか、話し合っておくことも大切だ。自宅の近くにどんな病院が あるのか。その電話番号と道筋を一覧表にして、家族全員が分かる場所に張る。家族の連絡方法を決 めて、子供にも十分に教える。「両親の外出中におば あちゃんが突然倒れたら、どこに連絡するのか、救急車をどう呼ぶのか、など夏休み を利用して子供と1緒に訓練するのもいいでしょう」

 危機には、特別に何かをするのではなく、危機に対応できる日常生活を送ることが 大切だ、と丸川教授は強調する。「だれかが助けてくれる、だれかが危険を防いでく れるのではありません。阪神大震災の時に学んだはずなのですが」

 「夏の事故」はこれで終わり。次回からは「O(オー)157」。

(中村通子)


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Date: Thu, 7 Aug 1997 23:42:33 +0900 Subject: [eml:04059] Re: 「夏の事故」 宮崎正章です。 大変参考になりました。 私のスローガンは「育児のポイントは、虫歯予防と事故防止」です。 私の
ホームページにも書いていますし、名刺にも入れています。 また、当地(八幡浜)のボーイスカウトにも関わっており、ちょうど8/9,8/10のキャ ンプで私が救急法の講義をすることになっています。参考にさせていただきます。 #しかし、台風で中止になるかもしれない状況なんですが。。。 この記事のように、普段から救急の話しを聞くことは大事だと思います。 是非、継続されてください。 以下、ちょっと「メールおたく」の戯言とご理解下さい。 揚げ足取りのようになっています。:-) >  兵庫医大救急部の丸川征四郎教授によると、体の表面だけが熱くなりすぎ、血液が > 手足に偏って、体の中枢に行かなくなったのが日射病、汗を出しすぎて、血液の塩分 > や水分が少なくなった状態が熱射病だ。命にかかわることもあるので、早く病院に運 > ぶことが重要だ、という。 血液が手足に偏って、でしょうか? なんか違うような感じがします。 >  救急車が到着するまでの間、何ができるのだろうか。丸川教授によると、まず涼し > い場所に移す。足を高くし、吐いてものどに詰まらないよう顔を横向きにして寝かせ > る。けいれんしている時は、舌をかまないようタオルなどをかませる。体が熱ければ、 Children's Hospital Medical Center, Cincinnati, Ohioのページです。 http://www.chmcc.org/ そのページには、 The Patient Education Program (PEP): という、一般向けの説明があります。 その中で、Febrile Seizuresでは、以下の如く書かれています。 Do not force anything into the child's mouth, and never put your fingers in his/her mouth. また、SEIZURESでも、以下の通りです。 FIRST AID - THINGS TO DO NOT: *Put anything in the person's mouth or try to hold their tongue. It is impossible to swallow the tongue. ことさら「タオル」と限定されていれば問題ないのですけど。 先日も、痙攣で割り箸を突っ込んで、口内を怪我して来られました。 指を突っ込むひともいます。噛まれました。くいちぎられるかもね。 噛んでもいない舌を、噛まないようにと言われると、弊害の方が大きいです。 >  海やプール以外でも、子どもがおぼれる危険は大きい。浴槽のわずか数十センチの > 残り湯でおぼれることもある。厚生省の 1995年の統計によると、1歳から19歳 > までの死因第1位は不慮の事故。1歳から4歳では水死が28%と、交通事故と並ん > で最も多く、半数以上がふろ場での事故だ。 家庭内が小児にとって危険な場所ですね。 あ、これは単なる賛同だ。 >  丸川教授には、こんな経験がある。3歳の子がふろでおぼれ、運ばれてきた。母親 > が見つけたときには心臓も息も止まっていたというが、翌日にはミルクを飲むほど奇 > 跡的な回復をした。「不思議でね。尋ねてみたら、救急隊が到着するまで、お父さん > が中学校時代に1度習った人工呼吸を思い出し、懸命に続けたそうです」 この話し、私にはちょっと作為が感じられます(感動的に書きたい、といった)。 まぁ逆に、自然に話しを(前提を)省略したら、こんな文章になったのかも知れませ んけど。 文脈など、流れを寸断すると違った意味になることもあるでしょう。 編集によって。(#これが一番、悪意を感じられますか?)(^_^)ムリヤリ > れる電気ショックを与えたら、社会復帰率は30%。何もできないまま救急車を待ち、 > 心停止十分後に除細動した場合、社会復帰率は 0 - 2%と予測されるという。 これは、何%ですか? (#これは、あら探し。) >  丸川教授も、コーヒーを足にかけられ、やけどしたことがある。氷水でのべ36 > 時間冷やしたという。「温度が低すぎると凍傷になるので、できるだけ流水で冷やし、 > 洗面器などを使う場合は、氷を入れて水温が上がらないようにしましょう」 36時間ですかぁ。 ホントカナー。 赤ちゃんを抱っこしながらのお茶(コーヒー・紅茶)。 それが赤ちゃんには危険ですよ、ってね。 > ◆夏の事故:8 首の骨、損傷を疑う  うむ、言われるとわかります。 運び方の注意、ですね。折れているという前提で。 >  兵庫医大救急部の吉永和正講師は「重傷であればあるほど、救急車が到着するまで > の数分が勝負になります」という。さわらない、動かさない、は間違い。まず、安全 > で応急処置ができる場所へけが人を運ぶ。 さわらない、動かさない、は多いのでしょう。 どちらかというと、あの人がいらんことをしたので。。。 それが、先に意識にのぼる。 救急法が認知(理解)されていない、証拠。 それなら例えば、 声に出しながらやりますか。 「呼吸して無いよね。人工呼吸しよう!」 「ここ出血してるよな。止めよう!」 とかなんとか、回りに(野次馬に)説明すると。。。 なんか、しんどそう。 >  パチンコ玉、くぎ、十円玉、たばこ、洗剤……。なぜ、と思う物を、子どもは口に > してしまう。のどに詰まり、息ができなくなることも多い。 なぜ、と思う、ことが最初の間違い。 匂いも色もなんにも警告にならない。 コンドーム会社のOKマークをパクって、私のページに載せています。 OKサインを直径35mmくらいに親の指で作って、その穴にモノを通す。 ミニカーでも通る(飲む可能性あり)。 >  たばこは危険だ。丸川教授によると、乳幼児が1本食べると死ぬおそれがあるそう > だ。漂白剤やシャンプーなどを飲んだ時も、迷わず119番だ。 タバコは多いっす。 畳の生活なので、平面なんです。 テーブルも赤ちゃんの届く高さのものが多いし。 「こんなことが出来るようになっていたとは。」 は、タバコを食べてつれてきた親の感想です。 立った、歩いた、と同じ感激なんでしょうか。 死んだらしまいやで。 多いのは祖父母(親戚)の家での事故です。 子どもに合わせていない。 >  子どもが、急に激しくせき込み始めたら、気道の中に異物が入った可能性を疑おう。 > お菓子の小さなおまけやピーナツ、果物の種などでの事故が多い。 ピーナツは猿の食べモノ、とバカにしましょう。 崩れてとれないし、アブラが肺炎を起こします。 この背景には、親が自分と同じものを食べさせたいと言う気持ちがあるように思いま す。 挙げ句の果ては、酒も一緒にやりたがる。 こんなん、親子関係か?! ちゃうやろ。 >  息をするたびに異物が動き、突然、気道をふさいで窒息することもある。丸川教授 > には、こんな経験がある。3歳の子が甘ぐりの皮のかけらをひっかけた。軽くせきを > する程度だったので、親はそのままにしていたら、翌日、窒息。救急車を呼んだが、 > 助からなかった。 これも前後が必要ですね。 限られた紙面では難しいかもしれませんが。 しかし本当に文面通り、ある時点で急に甘栗が気管を塞いだのかもしれませんね。 >  事故は事前に防ぎたい。 >  兵庫医大救急部の丸川征四郎教授は、家庭での危機管理が重要だという。 はい、大賛成です。 >  例えば、漂白剤や園芸用農薬など、子供が手にすると危険な物は、子供にも分かる > ように、赤や黄の色ラベルを張って、手の届きにくい所に保管する。 いえ、子どもには色、匂いなどあてにはできません。 色付けは、それを見た大人への注意喚起でしょう。 >  事故や急病の時、どんな行動をとるか、話し合っておくことも大切だ。自宅の近く 御意にです。 (あ、パソコン通信みたいなレス。。。) > にどんな病院があるのか。その電話番号と道筋を一覧表にして、家族全員が分かる場 > 所に張る。家族の連絡方法を決めて、子供にも十分に教える。「両親の外出中におば > あちゃんが突然倒れたら、どこに連絡するのか、救急車をどう呼ぶのか、など夏休み > を利用して子供と一緒に訓練するのもいいでしょう」 >  危機には、特別に何かをするのではなく、危機に対応できる日常生活を送ることが > 大切だ、と丸川教授は強調する。「だれかが助けてくれる、だれかが危険を防いでく > れるのではありません。阪神大震災の時に学んだはずなのですが」 ホント、ホント。継続してアピールしてください。 救急の意識を高めるために。 私にも、教えて下さい。 では、有り難うございました。 (愛媛県)市立八幡浜総合病院小児科 宮崎正章 http://user.shikoku.or.jp/miyazaki/

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S@赤十字救護ボランティア です。 夏の事故の記事、ありがとうございました。 感想など まだ、テキストベースしか見ていませんが、短く、わかりやすくまとまっているので、 大阪では、これで救われる人が多いのではないでしょうか。 > けいれんしている時は、舌をかまないようタオルなどをかませる。 けいれん中は、当然筋肉の固まりである舌も緊張しているので、舌をかむ心配はない。 むしろ、噛ませる物によっては副損傷を引き起こすので、何も噛ませず、 頭などを強く打たないように注意する、 と考えていたのですが、いかがでしょう? > 範囲が広い時は、弱めのシャワーで冷水をかけ続けるのがよいという。 > 刺激が少なく、水泡をつぶす危険が少ないからだ。 流水をかけるとき、ガーゼなどを当てた上から流水をかけると、 ガーゼによる傷の保護、冷水が少し滞留したり蒸発したりすることによる冷却、 などが期待できると思っているのですが、いかがでしょう? > 吉永講師によると、包帯を丸く巻いたままの状態で傷口よりやや心臓寄りに当て、 > その上から三角巾(きん)など、幅の広い布で巻くのが一番良い。 > 幅は、縛る場所の太さが目安だ。 これは便利ですね。 太い血管を、連続して押さえ続けるのは、かなりの労力です。 この方法だと、いわゆる止血帯のように他の組織に大きなダメージを与えることなく、 目的の血管を押さえ続けられますね。 勉強になりました。 ひとつだけ気になったので。 意識をみるときに、頬をたたくのは安全でしょうか? 「8 首の骨、損傷を疑う」に、 「首の骨が折れているかどうか、一見しただけでは分かりません。 折れているという前提で処置することが大切です」とありましたが、 頬をたたくのは、首に無用の動揺を与えることにならないでしょうか? 何か気を付けることなどが隠れているのかも知れませんね。 頬の方が敏感かとはお思いますが、一般市民が「少々手荒にやっても大丈夫」な方法と 考えると、肩だけたたく方がようように思います。

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