AHA新ガイドライン

第7部(2)心停止の治療
(Part 7.2: Management of Cardiac Arrest)

目次
はじめに
薬剤投与手段: 正しい優先順位
心停止リズム
いつ蘇生行為を中止すべきか?
心停止リズムの薬物治療
有益である可能性のある治療
転帰に関するエビデンスにより支持されていない治療法
要約
参考文献


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■はじめに

 無脈性心停止を生み出す調律には次の4種類がある:心室細動(VF)、 著しい頻拍を呈する心室頻拍(VT、rapid ventricular tachycardia) 、無脈性電気活動(PEA)、心静止。 これらの心停止リズムから生還するには、一次救命処置 (BLS)と二次救命処置(ACLS)の両者が必要である。

 ACLSの基礎になるのは、居合わせた人(バイスタンダー)によ って迅速に開始される質の高いCPRとVF/無脈性VTに対して心停止から 数分以内に試みられる除細動からなる、良い一次救命処置(good BLS care)である。 目撃者のいるVF患者に対して、迅速に 開始されたバイスタンダーCPRと早期除細動が、生存退院の可能性を 著しく増加させ得る。 これに対して、高度な気道確保や薬剤による循環補助などの 典型的なACLS治療が生存退院の可能性を増加させるという結果は示さ れていない。 この章では心停止患者に対する一般的な治療について詳述し、 さらに心停止に対するACLSのアルゴリズムの概観を示す(overview)。


■薬剤の投与経路:その正しい優先順位

 心停止の間、CPRと早期除細動が最重要であり、薬剤投与はその次に重要である。 心停止の治療に用いる薬剤で、明かなエビ デンスによって支持されているものはほとんどない。 CPRを開始し除細動を行った後、救助者は静脈(IV)路を確保して、薬剤 投与を考慮し、また高度な気道確保を行うことができる。

中心静脈路 対 末梢静脈路

 ほとんどの蘇生行為において中心静脈輸液路を取る必要はない。 もし静脈路が確保されていない場合、プロバイダーは 末梢静脈に太い留置針を挿入すべきである。 成人において末梢血管から薬剤投与を行った場合、中心静脈からの投与に 比べ最高血中濃度は低く薬剤が中心静脈に到達する時間(circulation time)が長いが、末梢 から輸液路をとる際にはCPRを中断する必要がない1,2。 末梢静脈経由では薬剤が中心循環に到達するまでに 1〜2分かかるが、中 心静脈経由ではより短い時間で到達する。

 蘇生に必要な薬剤を末梢静脈から投与する場合、薬剤をボーラス投与(bolus injection)し、 その後 20mlの輸液をボーラス投与する。そして、その肢を10〜20秒間挙上して、薬剤 の中心循環への移行を促す3

 小児4と成人5を対象とした 2つの前向 き研究(LOE 3)とその他 6つの研究(LOE 46、LOE 57-9、LOE 710,11) は、骨髄内輸液路が補液、薬剤投与、検査用採血に安全かつ効果的であり、かつすべての年齢層で実施可能 であるとしている。 もし静脈路を確保すること ができない場合、プロバイダーは骨髄内 輸液路を確保しても良い(Class IIa)。 商業キットを用いると、成人に対しても骨髄内輸液路を容易に確保できる。

 除細動と薬剤投与(末梢静脈または骨髄内輸液路経由)をしても自己心 拍が戻らない場合、プロバイダーは中心静脈輸液路を(禁忌がない限り) 考慮してもよい。 中心静脈路の確保が脳卒中や急性冠症候群の患者に対して 血栓溶解療法を行う際の、相対禁忌であることに留意する(絶 対禁忌ではない)。

 静脈路、骨髄内輸液路を確保することができない場合、 いくつかの蘇生用薬剤を経気管的に投与してもよい。 小児における 1つの研究(LOE 2)12と成人における 5つの研究 (LOE 213-15、LOE 316,17)は、多くの動物実験と同様に(LOE 6)18-20、 リドカイン14,21、アドレナリン22、アトロピン23、 ナロキソン、バソプレシン20が気管から吸収されることを示している。 しかしながら、蘇生用薬剤を気管内投与した場合、最高血中 濃度は同量の経静脈投与に比べると低い値になる。 さらに、最近の動物実験24-27では、気管内からアド レナリンを投与した際に得られる低めの濃度は一時的にβ作用を生じる可 能性があることを示唆している。 これらの作用は低血圧、冠動脈灌流圧や流量の低下を生じ有 害である可能性があり、自己心拍再開(ROSC)の可能性を減らしうる ものだ。 従って、いくつかの蘇生用薬剤は気管内投与が可能で はあるが、薬物動態と薬理学的効果をより予想しやすいことから、静脈路 または骨髄内輸液路からの薬剤投与が望ましい。

 成人の院外心停止者における無作為コントロールを用 いた非無作為コホート研究(LOE 4)28において、アトロピンとアドレナリン の静脈路からの投与は、気管内投与に比してよ り高い心拍再開率と生存退院率をもたらした。 静脈路から薬剤投与を受けた患者の 5%が生存退院しているが、気管内に 薬剤投与を受けた患者で生存者はいなかった。

 大部分の薬剤で気管内への至適投与量は知 られていないが、一般的に気管内への薬剤投与量は 静脈路からの推奨量の 2〜2.5倍である。 2つの CPR研究(LOE 529、LOE 630)において、アド レナリン気管内投与の際の同等量は静脈路投与量のおよそ 3〜10倍であった。 プロバイダーは推奨される投与量を 5〜10mlの水または生理食塩水で希釈し、気管内チュ ーブの中に直接注入する22。 アドレナリン31とリドカイン17に関する研究では、 0.9%生理食塩水より水で希釈する方がより多くの薬剤吸収が得られる可能性が示された。


■心停止リズム

 心停止(pulseless arrest)の治療についてはACLS心停止アルゴリズム ()に示した(highlight)。また、文中のbox numberはアルゴ リズム中の番号のついた四角を示している。

心室細動/無脈性心室頻拍

 心室細動(以下、VF)や無脈性心室頻拍(以下、無脈性VT) において最初の数分間に行うべき最も重要な処置は、居合わ せた人が心肺蘇生(bystander CPR) を即座に開始すること(Box 1)であり、胸骨圧迫の中断時間を極力少なくし、 除細動をできるだけ早期に行なうことである(Class I)。 現場に除細動器があって心停止が目撃された場合、ヘルスケアプロバイダーは 2回の 救助呼吸の後に脈を調べる。 10秒以内に確実に脈拍を触知できなければ (definitely does not feel a pulse)、プロバイダーは除細動器の電源 を入れ、粘着パッドもしくはパドルを装着し、リズ ム解析を行う(Box 2)。

 病院外でヘルスケアプロバイダーが心停止を目撃していない状況(救急医療 サービス[EMS]プロバイダーが心停止の現場に到着したような場合)には、 プロバイダーは除細動を行う前に 5サイクルのCPRを行ってもよい。 心停止後時間が経っている成人症 例では、効果的な胸骨圧迫を一定時間行った後に電気ショックを与えた方がより成功率が高い ようである(may be more successful)32-34。 CPRが先か、電気ショックが先かといった一連の流れについての詳細は 第5章「電気的治療法」「自動体外式除細動器」「手動式除細動」「同期カルディ オバージョン」「ペーシング」を参照のこと。

 もしVFか無脈性VTが認められれば(Box 3)、プロバイダーは電気ショック を 1回行い(Box 4)、その後直ちに胸骨 圧迫から CPRを再開する。 二相性除細動器を使用する場合、プロバイダーはその除細動 器でVFを停止させるだけの効果があると示されているエネルギー量を 用いるべきである(通常は120〜200Jが選択さ れる)。 その除細動器の有効エネルギー範囲が分からないとき、プロバイダーは初回の電気ショックを 200Jで行い、2回目以降は同じかそれ以上のエネルギーを用いる。 単相性除細動器を使用する場合は最初の電気ショックを 360Jで行い、以後の 電気ショックも同じエネルギ−で行う。 電気ショックによりVFが停止したがその後再発した 場合、その後のショックは前回除細動に成功したエネルギー量 で行う。

 二相性除細動器は機種によってさまざまな波形を用いる が、それぞれの波形について有効にVFを停止させることができるエネ ルギー量の範囲が示されている。 製造者は有効なエネルギー範囲を AEDの表面(on the face of the biphasic device) に表示すべきであり、プロバイダーはそのAED(that device)で除細動を試みる際、 その範囲のエネルギーを使用する。 200Jというエネルギーレベルを「標準(default)」とした 理由は、初回もしくは 2回目以降の二相性ショックとして有 効であったと報告されているエネルギーレベルの範囲内であるということと、 2005年現在市販されているすべての手動型二相 性除細動器で使用可能なエネルギーであることである。 (訳者註:ただし)このエネルギーレベルは標準とすることに コンセンセスが得られただけあり、理想的なエネルギー量として推奨され るものではない。 もし二相性装置に適切なエネルギーが明確に表示されており、プロバイダー も臨床現場でその AEDを使い慣れている場合は、 200Jを標準とする必要はないであろう。 単相性、二相性いずれの除細動器についても最適な初期設定を確立するた めに、研究を継続する必要がある。

 プロバイダーは、前回の ECCガイドライン35でVF/無 脈性VTの治療として推奨されていた 3回の連続 (stacked)電気ショックよ りも、1回の電気ショックにとどめるべきである。その理由は、二相性除細動器は最初の電気ショック による除細動成功率が高い36ことと、胸骨圧迫の中断を最小限にすることが重要だからである。 電気ショック 1回法は 3回連続法と直接比較研究されてこそいないが、胸骨圧迫の中断は 冠動脈灌流圧を低下させるというエビデンスは無視することはできない(compelling)。 除細動器を充電し、電気ショックを与え、脈 拍を確認するのに37秒以上の胸骨圧迫の中断を要する37 (詳細は第5章「電気的治療法」「自動体外式除細動器」「手動式除細動」「同期カルディ オバージョン」「ペーシング」を参照のこと)。

 リズム評価でVF/VTが明らかになれば、救助者は(可能ならば)除細動器が 充電され、ショックを与えるために「患者から離れて」の掛け声が出る までの間、CPRを続ける。そしてできるだけ迅速に電気ショックを行う。 ショック後は遅れることなく即座に CPRを再開(胸骨圧迫から開始)し、5サイクル(高度気道確保 器具が挿入されている場合は約 2分間)続け、その後にリ ズムの評価を行う(Box 5)。 院内で持続モニタリングができる場所では、 この一連の流れを医師の裁量で変更してもよい (第5章参照)。

 ACLS心停止アルゴリズムで述べられる治療戦略は、 胸骨圧迫が中断される回数(the number of times)を最小限にして、 救助者ができるだけ効率良く電気ショックを行えるように 考えられている(is designed)。 脈拍とリズムの評価は限られた時にのみ行い、 電気ショック直後に行うことは推奨されない。ヘルスケアプロバイダーは代わりに ショック後すぐに 5サイクル(約 2分間)の CPRを行い、その後にリズムを評価する。 理想的には、胸骨圧 迫が中断されるのは換気(高度気道確保器具が挿入されるまで)、リズム評価、電気 ショックの時だけに限られるべきである。

 ひとたび高度気道確保器具(気管チューブ、食道―気管コン ビチューブ、ラリンゲアルマスクエアウエイ[LMA]な ど)が挿入されてしまえば、二人の救助者は換気のために胸骨圧迫 を中断するサイクルを行わない。 その代わりに、胸骨圧迫を行う救助者は毎分100回の胸骨圧迫を持続して行い、換気のために 中断はしない。 換気を担当する救助者は毎分 8〜10回の人工呼吸を行い、 換気回数が多くなりすぎないように注意する。 二人以上の救助者がいるならば胸骨圧迫の役割を約 2分毎(患者のリズム評価のとき)に交代 する。 交代することにより、胸骨圧迫担当者が疲労し圧迫の回数や質が低下するのを防ぐことができ る。

 静脈路の確保は重要であるが(後述)、CPRや電気ショックの妨げにならないようにしなければなら ない。 プロバイダーは常に H'sとT'sを思い出し、心 停止を起こした原因や蘇生努力に抵抗しうる要因 (complicating the resuscitative effort)を探さなくてはならない(ア ルゴリズム一番下の緑のbox:「CPR中」を参照)。

 薬剤治療を開始する前に実施すべき CPRサイクルの至適回数 や除細動の至適回数について知るには、不十分なエビデンスしかない。 アルゴリズムに記された推奨される治療の流れは専門家のコンセンサスに基づいている。 CPRに加えて 1〜2回の電気ショックを行った後にもVF/VTが持続する場合は、 血管収縮薬を投与する(心停止の間は 3〜5分毎に アドレナリン、初回または 2回目をバソプレシン 1回に代 えてもよい―Box 6参照) 。 薬剤投与のためにCPRを中断してはならない。

 薬剤はCPR中およびリズム評価後できるだけ早く投与すべきである。 薬剤はCPR―リズム評価―CPR(薬剤が投与され除細動器充電中の)―電気ショックという手順(必要に応じ繰り返される)の中で、電気ショックの前もしくは後に投与してもよい。 この手順は2000年に推奨されたもの35とは異なり、胸骨圧迫の中断が 最小限になるよう練られている(it is designed)。 2000年ガイドラインは胸骨圧迫の余りにも頻回の中断をもたらす結 果となってしまったからである。

 この2005年ガイドラインにおいては、 心停止の蘇生治療中はリズム評価後すぐに薬剤を 投与できるように、リズム評価の前に準備し ておくべきとされているが、薬剤投与のタイミングは 胸骨圧迫の中断時間を最小限にする必要性ほどは重要でない。 リズム評価は極力、短時間で行うべきである。 薬剤をリズム評価(電気ショックの前または後)の直後に投与したならば、 薬剤が電気ショック前後に行われるCPRで循環するだろう。 5サイクル(または約 2分間)のCPRの後に再度リズムを評価し(Box 7)、 もし適応があれば直ちに電気ショックを行えるように準備しておく。

 2〜3回の電気ショックとCPRおよび血管 収縮薬投与の後にもVF/無脈性VTが持続する場合は、アミオダロンのよう な抗不整脈薬の投与を考慮する(Box 8)。 アミオダロンが使用できない場合はリドカインを使用してもよい。 QT間隔延長と関連したトルサードドポアンツ(torsades de pointes)ではマグネシウムの投与を考え る。 薬剤はCPR中において、リズム評価後できるだけ早く投与する。 電気ショックの適応でないリズムが出現したり、リズムが まとまりのある(organized)(QRS complexが規則的もしくは幅が狭い) になったら脈拍の有無を確認する(Box 12参照)。

 リズム評価に時間をかけてはならないので、脈拍の評価はまと まった(organized)リズムが観察された場合にのみ行う。 脈拍の有無について少しでも疑いがあれば、CPRを再開する。 患者の自己心拍が再開したら、蘇生後治療を開始する。 患者のリズムが心静止もしくは無脈性電気活動(PEA)に変化した 場合は以下に述べる「心静止と無脈性電 気活動」を参照のこと(Box 9、10)。

 電気ショックを行っても自己循環のある(perfusing)リズムが一時的に回復するがうまく維 持できない場合(再発性VF/VT)は抗不整脈薬 治療の適応となる(第7.3章「症状のある徐脈と頻脈の治療」を参照) 。

 VF/無脈VTを治療している間は、ヘルスケアプロバイダーはCPRと電気ショ ックを効果的に融合させて行わなくてはならない。 VFが数分以上続くと心筋細胞の酸素や代謝基質は枯渇してしまう。 短時間であっても胸骨圧迫を行うことにより 酸素やエネルギー基質が送られ、電気ショック後に自己循環のある(perfusing) リズムが回復する可能性を高めることができる38。 電気ショックの有効性予測の観点からVF波形の特徴を解析した研究によれば、 胸骨圧迫から電気ショックまでの時間が短いほど電気ショックが成功する可能性が 高くなる38,39。 胸骨圧迫から電気ショックまでの時間を例え 2,3秒でも減らすことが、 電気ショック成功の可能性を高くするのである40

心静止と無脈性電気活動(Box 9)

 無脈性電気活動(PEA)は、偽性電導収縮解離(pseudo-EMD)、心室固有調律、 心室補充調律、除細動後心室固有調律、 徐脈性心静止調律(bradyasystolic rhythms)などの様々な無脈性調律を含 む心停止リズムである。 心臓超音波検査法や体内に挿入した圧カテーテルによる研究で、 電気活動を有するが脈を触知しない患者は、機械的収縮はあるがその収 縮が非常に弱いために脈や非侵襲的血圧モニタリ ングで血圧が同定できない状態であることが確かめられている。 PEAはしばしば可逆性の原因で起こり、それらの状況が同定 されて修正されれば治療可能である。

 心静止による心停止の生存率は悲惨なものである。 蘇生行為の間、モニター画面にまとまりのある (organized)波形が短時間出現するかもしれないが、 自己心拍がもどる(emerge)ことは少ない。 PEAと同様、蘇生の可能性は可逆性の原因を同定して治療す ることにかかっている。

 これらの2つの心停止リズムは原因・管理が同様であることから、そ の治療はACLS無脈性心停止アルゴリズムの2番目 (second part)にまとめられている。

 心静止・PEAのどちらの患者にとっても除細動行為は利益にならない。 蘇生で重要な点は中断を最小限とした質の高いCPRを行うことと可逆性の原因または病状を悪 くしている(complicated)因子を同定することである。 プロバイダーは高度な気道確保器具(気管挿管チューブ、 コンビチューブ、LMAなど)を挿入するべきである。 これらの器具が正しく挿入されたら、救助者 2人はCPRのサイク ル(すなわち、換気を行っている間に胸骨圧迫を 中断すること)を行うべきではない。 代わりに胸骨圧迫担当の救助者は、換気の ための間(pause)を置かないで 1分間に100回の割合で 絶え間なく胸骨圧迫を行う。 換気を行う救助者は1分間に8〜10回の割合で行う。 救助者が 2人の場合、胸骨圧迫担当者が疲労し、圧迫の質が 悪くなり回数が減る(deterioration in quality and rate of chest compressions)ことがないように、圧迫と換気の役割をおよそ 2分間ご と(心電図波形を確認するとき)に交代する。 救助者が多数いるときは、圧迫担当を約 2分ごとに交代(rotate)する。 救助者は気道確保器具を挿入する際の胸骨圧迫の中断を最 小限にし、静脈路や骨髄内輸液路を確保するときもCPRを中断しない。

 もしリズムが心静止またはPEAと確認されたら、直ちにCPRを再開する。 血管収縮薬(アドレナリンまたはバ ソプレシン)をこの時に投与してもよい。 アドレナリンは心停止の間、約 3〜5分ごとに投与でき、初回もしくは 2回目の アドレナリン投与に代えてバソプレシンを単回投与しても良い(Box 10)。 心静止または徐脈性PEAの患者にはアトロピンを考慮する(以下を参照)。 薬剤投与のたに CPRを中断してはならない。 心電図波形を確認したら、できるだけ早く薬剤を投与する。

 薬剤を投与して、およそ 5サイクル(または約 2分間)のCPRを行った後、心電 図波形を再確認する(Box 11)。 。もし除細動適応リズムであれば、除細動を行う(Box 4へ)。 波形に規則性がない(no rhythm is present)、ま たは心電図上で変化がないときは、直ちにCPRを再開する(Box 10)。 まとまりのある波形(organized rhythm)であれば(Box 12)、脈を触知してみる。 脈が触れなければ(または脈が疑わしいときは)、CPRを続ける(Box 10)。脈が触 れたら、プロバイダーはリズムを同定し、適切に治療する(7.3章「症候性徐脈・頻脈の管理」を参 照)。良好に脈を触知するまとまりのある(organized)リズムが出現したら、蘇生後治療を開始する。


図.ACLS 心停止のアルゴリズム


■いつ蘇生行為を中止すべきか?

 蘇生チームは、患者が蘇生行為を受けたくないとい う意志を表明していないことがわかれば、患者にCPRやACLS を試みるために、綿密で十分な (conscientious and competent)努力を払わなければならない。 蘇生を中止する最終決断は、単に心停止後の経過時間などで 決められる訳ではない(can never be as simple as an isolated time interval)。 臨床的判断と人間の尊厳に対する尊敬を(訳者註:蘇生中止 の)決断をする際に考慮しなければならない。 その決定の指針となるようなデータ(data to guide this decision)はほとんどない。

 救急医療システムは、全ての心停止患者を病院や救急部門(ED)に 搬送することを救急隊員(field personnel)に求めるべきではない。(訳者註:しかし) 重症低体温患者に対する人工心肺や体外循環のような処置が現地では不可 能だがEDで可能であれば、CPRを続けながらの搬送は妥当である(Class IIb)。

 特殊な状況(低体温など)がなければ、非外傷性、鈍的外傷性の院外心停止 に対して、EDにおけるACLS治療が現地でのACLS治療に 勝ることはないということについて、明白なエビデンスがある。 簡潔にはっきり述べると、現場におけるACLS治療で患者が蘇生できなければ、 救急部門(ED)でも患者を蘇生することはできないだろう。 市民法(civil rules)、行政法(administrative concerns)、 医療保障要件(medical insurance requirements)、さら には保証金確定(reimbursement enhancement)さえも、全ての心停止 患者を病院やEDに搬送することをたびたび要求してきた(frequently led to requirements to transport all cardiac arrest victims)。 それらの必要性が選択の余地のないものであれば、そのような方 針は不適当で、無益で、道徳的に容認できない。院外での蘇生努力中止 は組織ごとの基準(system-specific criteria)や直接的なメディカル コントロール下に、全ての救急医療システムで標準的に実行されるべき である。


■心停止リズムの薬物治療

血管収縮薬(Vasopressors)

 現在まで無脈性VT、VF、PEA、心静止の管理中のどの段階においても、 血管収縮薬の投与が神経学的に異常なく生存退院 (neurologically intact survival to hospital discharge)する確率を上 げることを示したプラセボ試験(placebo-controlled trial)は存在しない。 しかしながら、血管収縮薬の使用が蘇生初期の自己心拍再開率(initial ROSC)を上昇させるというエビデンスは 存在する。

アドレナリンとバソプレシン

VFと無脈性VT

アドレナリン

 塩酸アドレナリンは、主にアドレナリン受容体刺激(すなわち血管収縮)作用41 によって、心停止患者に有益な効果を生む。 本薬はそのアドレナリン作用により、CPR中の心・脳の灌流圧を上げることができ る42。 アドレナリンが持つβ作用の有用性と安全性に関しては、心筋の仕事量を増し、心内膜下の灌流 を減らす可能性があるため、議論の余地を残す43

 アドレナリンは蘇生行為において一般的に使用されてきたが、 ヒトの生存率を改善することを示すエビデンスは(現在に至っても)不足している。 CPR中のアドレナリンの生理学的効果と毒性が、動物の研究で もヒトの研究でも示されている 44-50。 最初からの、または段階的に増量する(escalating)アドレナリン大量投与が、 初期の心拍再開率や短期生存率を向上させるという報告が散見される。 しかし9,000以上の心停止患者を含んだ 8つの無作為臨床試験 では、アドレナリン大量投与は、標準投与と最初か ら大量投与した群とを比較しても、生存病院退院率や神経学 的予後を改善させなかった50-57

 成人の心停止に対して、1mgのアドレナリンを 3〜5分おきに静注または骨髄内注射するのが適切であ る(Class IIb)。 高容量投与はβ遮断薬やカルシウム拮抗剤の大量服用などの特殊な状況で は適用されてもよい(may be indicated)。 静脈路・骨髄内輸液路の確保が遅れたり、確保 できないときは、2〜2.5 mgのアドレナリンを気管内に投与しても よい。

バソプレシン

 バソプレシンは、冠動脈や腎動脈の血管収縮も起こす非アドレナリン作動性の末梢血管収縮薬で ある58,59。 1つの有望な無作為試験(LOE 2)60、追加された低レ ベルの試験(LOE 5)61-63、 そして複数のよく練られた動 物実験があるにはあるが、2つの大規模無 作為対照試験(LOE 1)64,65は、心停止治療の最初の昇圧薬としてバソプレ シン(40単位、1つの試験では反復投与)とアドレナリン(1mg反復投与)を比較して、 自己心拍再開率や生存率の上昇を証明することはできなかった。 全てのリズムを含む1,186例の院 外心停止を含んだ大規模多施設試験(LOE 1)65では、バソプレシン40単位 (必要があれば 1回再投与)を最初の血管収縮薬として使用 したとき、アドレナリン(1mg、必要があれば反復 投与)と比較して、心静止の患者群のポストホック解析で生存退院率が有意 に改善を示したが、神経学的に正常な生存率は改善しなかった。

 5つの無作為試験のメタ解析(LOE 1)66では、自己心拍再開、24時間生存、 生存退院において、バソプレシン とアドレナリンとの間に明らかな統計学的有意差はなかった。 初期(心停止時の)リズムに基づいた部分群解析では、生存退院 までに明らかな統計学的有意差は示さなかった(LOE 1)66

 心停止の大規模院内研究では、アドレナリン 1mg (初期リズム:VF 16%、VT 3%、PEA 54%、心静止 27%)またはバソプレシン 40単位(初期リズム:VF 20%、VT 3%、PEA 41%、心静止 34%)のどちらかを 200人の患者に無作為に割り当てて投与した。 (その結果)それぞれの群や部分群の間で、1時間生存(アドレナリ ン 35%、バソプレシン 39%)、生存退院(アドレナリン 14%、バソプレシン 12%)に差はなかった 64

 後ろ向き研究で、VF/VT、PEA、心静止の院外心停止において、アドレナリン単独群(231例) とバソプレシン・エピネフリンを組み合わせた群の効果を比較した。 (その結果)VFまたはPEAを示したときは生存、自己心拍再開に差はなかったが、心静止を 呈した患者のうちのアドレナリン+バソプレシン群で自己心拍再開が増加した 67

 心停止においてバソプレシンの効果はアドレナリンの効果と差がないため、 静脈内または骨髄内へのバソプレシン40単位単回投与 は、無脈性心停止の治療において、最初または2回目のアドレナリン投与の代わりになりうる(Class 未確定)

心静止と無脈性電気活動

血管収縮薬

ここまでに紹介した研究では PEAと心静止の患者におけるものであったが、PEAの治療に 関して両薬の投与の順番に関わらず(regardless of the order of administration)、バソプレシンもアドレナリンとも 他方より有効であることを示すことはできなかった。 心静止の場合は、より大規模な研究の単回ポストホック解析で アドレナリンの方がバソプレシンより生存率を上昇させることが示された が、神経学的に正常な生存に関しては差はなかった。

 プロバイダーはこれらの所見に基づき、心静止の治療にバソプ レシンを考慮しても良い。しかしPEAの治療には、これに対し推薦または反対するための エビデンスが不十分である。さらなる研究が必要である。 蘇生中、アドレナリン 3〜5分ごとに投与する。一方、バソプ レシンを最初か 2回目のアドレナリン投与に置き換え ることもできる。

アトロピン

 硫酸アトロピンはコリン作用による心拍数、全身血管抵抗、血圧の低下に拮抗(reverse)する。 心静止や徐脈性無脈性電気活動(PEA)による心停止に対して、アトロピン を使用することを支持する前向き研究はない。 心静止に対してアトロピンを投与することは、挿管された難治性心静止患者がアトロピ ンを投与することによって生存入院率が改善したという後ろ向き研究(LOE 4)68によって支持され る。 心停止状態にある成人の症例報告(LOE 5) 69で、8例中 7例の患者で心静止から洞調律になった ことが報告されている。

 アトロピンの使用に異議を唱える文献は少なく、あったとしてもその質は限られている。 院外心停止患者を対象にした小規模な前向き比較対照非無作為研究(LOE 3) 70により、アトロピン 1〜2mgを初期の蘇生治療薬として投与しても対照と差が なかったことが示されたが、その投与量が少なか ったことや、アドレナリン投与までの遅れがこの 研究における生存率に影響した可能性もある。 無脈性電気活動(PEA)の動物モデル(LOE 6) 71では、標準的な量のアトロピ ンとプラセボで蘇生に関する転帰(resuscitation outcome)に差が無いことが示された。

 心静止は迷走神経の過緊張状態によって発症し 悪化しうるため、迷走神経抑制薬 を投与することは生理学的に考えて理にかなっている。アトロピンは安価で、容易に投与でき、副作用がほと んどないため、心静止や無脈性電気活動(PEA)に対して投与を考慮することができる。 心停止に対して推奨されているアトロピンの投与量は 1mgを静注することで、心静止が継続する 場合は 3〜5分毎に 繰り返して投与できる(最大計3回、3mg)(クラス未確定)。

抗不整脈薬

 ヒトの心停止に対して慣例的に(routinely)使用される いずれの抗不整脈薬にも、生存退院率を増加させるというエビデ ンスはない。 ただ、アミオダロンがプラセボやリドカインと比べて 短期生存すなわち生存入院(short-term survival to hospital admission)を増加させることは示されている。

心室細動と無脈性心室頻拍

アミオダロン

 静注されたアミオダロンは、α/β拮抗薬であると同時に、ナトリウム、カリウム、カルシウムチャ ネルにも作用する。 除細動、CPRおよび血管収縮薬に反応しない心室 細動や無脈性心室頻拍の治療として考慮できる。

 院外における難治性心室細動/無脈性心室頻拍の成人を対象にした盲検化無 作為比較対照試験(LOE 1)72,73では、救急隊員(paramedic) によってプラセボ72やリドカイン 1.5mg/kg73を投与された群と比べて、アミ オダロン(300mg72もしくは 5mg/kg73)を投与された群では生存入院率が改善 していた。院外における難治性心室細動/無脈性心室頻拍の成人を対象にした盲検化無作為比較 対照試験(LOE 1)72,73では、救急隊員によってプラセボ72やリドカイン1.5mg/kg73を投与された群 と比べて、アミオダロン(300mg72もしくは5mg/kg73)を投与された群では生存入院率が改善してい た。追加試験(LOE 7)74-78により、心室細動や血行動態が不安定な心室頻拍に アミオダロンを投与すると、同様に(consistent)除細 動に対する反応が改善することが示された。

 院外を対象にした研究の 1つにおいて、アミオダロンは血管拡張と低血圧を引 き起こしていた72。 イヌを対象にした研究(LOE 6)79で、アミオダロンの前に血管収縮薬を投 与すると低血圧が避けられることが示された。 アミオダロンの新しい水性製剤は標準的な製剤の血管作動性溶媒(ポリソルベー ト80やベンジルアルコール)を含まない。 心室頻拍患者(血行動態が不安定な患者も含む)における 4つの前向き臨床研究を総合して データを分析したところ、水性アミオダロンはリドカインに比べて低血圧を起こしにくかった77

 要約すると、アミオダロンは CPRや除細動あるい は血管収縮薬に反応しない心室細動や無脈性心室頻拍に対して投与しても よい(Class IIb)。 初期投与量は 300mgの静注または骨髄内投与で、続いてもう 1回、150mgを静注または 骨髄内投与できる。

リドカイン

 心室性不整脈に対してリドカインを使用することは、初期の動物における研 究(LOE 6)80,81や、急性心筋梗塞後の心室細動予防82 あるいは心室性期外収縮抑 制のために歴史的に使われてきたことからの推定で、 使用を支持されていた。 しかし、リドカインは 1つの病院前の研究(LOE 4)83で短期 生存を改善したが、アミオダロンと比較した 3つ の無作為試験では、自己循環再開率がより低く73,84、心静止になる率が 高い85ことが判明した。 院外におけるアミオダロンとリドカインを比較した二重 盲検無作為比較対照試験(LOE 1)73で、 アミオダロンは生存入院率を改善し、リドカインは除細動 後の心静止を合併しやすいことが示された。

 要約すると、リドカインは長く慣習的に使用され、急性の副作用が他の抗不 整脈薬よりも起きにくく広く親しまれた補助的な(alternative)抗不整脈薬である。 しかし、リドカインは心停止において短期的にも長期的にも証明された効果を持っていない。 リドカインは、アミオダロンが使えない時の代替薬と考えるべきである (クラス未確定)。初期投与量は 1〜1.5mg/kg静注である。 もし、心室細動/無脈性心室頻拍が持続する場合、5〜10分間隔で 0.5〜0.75mg/kgを最大 3mg/kg まで、追加静注してよい。これは、救急心血管治療ガイドライン2000での推奨量 と同じである。

マグネシウム

 2つの観察研究(LOE 5)86,87で、マグネシウム静注が トルサードドポアンツ(torsades de pointes)(QT間隔延長に 伴う不規則性/多形性心室頻拍)を効果的に停止させることが示された。 1つの小規模な成人の症例集積研究(LOE 5)88では、イソ プロテレノールや心室ペーシングで、徐脈や薬物誘発性QT延長による トルサードドポアンツを効果的に停止させ得ることが示された。 マグネシウムはQT間隔が正常な患者における不規則性/多形性心室頻拍 に関しては、これを効果的に停止させる可能性は少ない87

 心室細動/無脈性心室頻拍による心停止がトルサードドポアンツに合併した場合、 プロバイダーは 1〜2gの硫酸マグネシウムを10mlの5%糖液で希釈し、通常 5〜20 分かけて静注/骨髄内投与してもよ い(トルサードドポアンツ に対してClass IIa)。 脈のある患者で、トルサードドポアンツが認められた場合、同じく 1〜2g を 50〜100mlの 5%糖液に混じ、初期負荷量として(as a loading dose)投与する。 この場合、ゆっくり投与しなければならない(can be given more slowly) (例、5〜60分かけて静注)。 心停止ではない患者のトルサードドポアンツの管理に関するさらなる情報については、Part7.3「症状のある徐脈と頻拍の管理」を参照のこと。


■有益である可能性のある治療

線溶療法

 成人で標準的なCPR手技が失敗した後、特にその心停止に至る状況から急性 肺塞栓症や他の心原性の原因が示唆された場合に、線溶薬(tPA)投与によ り蘇生に成功する例がある(Adults have been successfully resuscitated following administration)(LOE 389、LOE 490-92、 LOE 593-97)。 しかし、1つの大規模臨床試験(LOE 2)98によるエビデンスでは、最初の 治療に反応しない、原因不明の無脈性電気活動による院外心停止患 者に線溶薬(tPA)を投与したが、有意な治療効果は示されなかった。

 心停止に対して線溶薬をルーチンに使用することを推奨する、もしくは反対するにはエビデンスが 不足している。肺塞栓が疑われる場合は症例によっては投与を考慮 してもよい(Class IIa)。CPRの最中 であることは線溶療法の禁忌ではない。


■転帰に関するエビデンスにより支持されていない治療法

心停止におけるペーシング

 いくつかの無作為比較対照試験(LOE 2)99-101 で心静止に対するペーシング を試みたが、治療効果(benefit)を示すことはできなかった。 現時点では、心静止による心停止患者にペーシングを用いることは推奨さ れない。

心室細動や無脈性心室頻拍におけるプロカインアミド

 プロカインアミドを心停止に使用することは、20人の患者を対象にした後向き比較対照試験で支 持されている102。心停止にプロカインアミドを投与することは、ゆっくり 投与(slow infusion)する必要があること と、緊急状況で効果が不確実なことから制限される。

ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)

 ノルアドレナリンは心停止に対しては、制限された使用法での投与につい て研究されて来たに過ぎない。 ヒトのデータ は限られているが、心停止の初期治療においてノルアドレナリンはアドレナリンと同等の効果を持 つことが示唆されている53, 103。ただひとつのヒトの前向き研究で、標準量のアドレナリン、 高用量のアドレナリン、高用量のノルアドレナリンを比較したところ、ノルアドレナリンには効果がな く神経学的予後がより悪い傾向があった(LOE 1)53

心室細動や無脈性心室頻拍に対する前胸部叩打

 前胸部(胸部)叩打の使用を評価した前向き研究はない。3つの症例報告(LOE 5) 104-106で、前胸 部叩打で心室細動や無脈性心室頻拍が潅流のあるリズム(a perfusing rhythm) になったことが報告されている。反対に他 の症例報告では、叩打によって、心室頻拍が速くなったり、心室頻拍が心室細動になったり、完全 心ブロックや心静止を起こしたりといったような、心リズムの悪化をきたしたことが報告されている (LOE 5105,107-111、LOE 6112)。

 前胸部叩打は BLS救助者(BLS providers)には推奨されない。 ACLS救助者に対しては、その効果を支持するエビデンスも有害性に関す る報告も共に限られていることから、推奨も反対もできない(Class Indeterminate)。

心停止リズムに対する電解質療法

マグネシウム

 成人心停止の院内外での研究(LOE 2113-116、LOE 3117、LOE 7118) や動物の研究(LOE 6)119- 122で、CPRの間にルーチンにマグネシウムを投与しても自己循環再開率が上昇しないことを 示した。 トルサードドポアンツの治療にはマグネシウムの投与を考慮してもよい(Class IIa−上記参照)。 しかし、他の原因による心停止の治療には効果がない。

心停止時にルーチンに輸液負荷をすること

 正常血液量の心停止においてルーチンに輸液投与することの効果を評価したヒトの研究で公表さ れたものはなく、4つの動物の研究(LOE 6)123-126の結果も中立的(neutral) であった。心停止の治療に輸液を ルーチンに負荷することを推奨するに至るエビデンスはほと んどない(Class Indeterminate)。 輸液負荷は循環血液量減少が疑われる場合に実施するべきである。


■要約

 理想的には、心停止前の段階で介入できるのならば、ACLS救助者は 傷病者が心停止に陥ることを避ける (prevent pulseless arrest)ことができる。 もし心停止となった場合、質のよい一次救命処置(BLS)とともに有効な二次救命処置 (ACLS)を始める。蘇生中、救助者は良好な胸骨圧迫(適切な 速さと深さで)を行い、圧迫の間に胸部が完全にもとに戻 る(allow complete recoil of the chest)ようにし、また胸骨圧迫の中断をできるだけ短くし なければならない。救助者は、特に高度な気道確保がされた場合に、過換気になることを注意深く 避けなければならない。蘇生に使用する薬剤で、生存退院率を上昇 させると証明されたものはなく、また早期の効果 的な CPRと早期除細動に勝るものはない。


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