■救急救命士による特定行為の再検討に関する研究班 病院(手術室)実習ガイドライン(案)

平成14年度厚生労働科学研究『救急救命士による特定行為の再検討に関する研究班』

ウェブ担当者:県立新居浜病院麻酔科 越智元郎
(本資料の著作権などに関する責任はすべてウェブ担当者が負います。)


□関連資料:「気管挿管に必要な講習追加カリキュ ラム」

1.研修:気管挿管の手術室内実習

(1)方法・内容

  1. 実習受講資格

    救急救命士の資格を有し、基礎研修(座学)を受け、所定の試験に合格し、受講終了認定書 を有し、地域メディカルコントロール(以下MC)協議会と調整の上、施設長が実習を認めた者。

  2. 受け入れ施設基準

  3. 実習生の受け入れの目安

  4. 実習指導の責任者

  5. 対象症例

  6. 実習内容

(2)実習受け入れ方法

  1. 病院実習受講資格要件を満たし、病院実習を希望する救急救命士を有する消防組織が地域M C協議会に対し文書で推薦をする。その際、講習修了証のコピーを添付する。

  2. 地域MC協議会、実習受講の対象者を承認する。

  3. あらかじめ院長名で救急救命士実習受け入れ病院であることを院内に明示しておくことが望 ましい。

  4. 受け入れ病院は救急救命士が実習生であることが患者に明確になるよう、名札等を付けさせ ることが望ましい(見学生、研修生等)。

(3)インフォームドコンセントの取り方

  1. 実習前日までに、直接指導する麻酔科医は実習希望救急救命士を伴い、麻酔科医の指導と責 任の下に、患者に実習内容について十分な説明を行った上で、文書による同意を得る。同意書は複写 式(コピーでも可)とする。その際、少なくとも、次の各点が説明されなければならない。

  2. インフォームドコンセントを得た同意書の原簿をカルテに貼り保管する。なお、写しを患者 に渡すことが望ましい。

  3. 同意書とは別に医師診療録に説明の内容、患者側の諾否につき簡単に記録し、麻酔科医、救 急救命士が連名で署名する。

  4. 麻酔終了後、適切な時期に記録内容を提示しながら患者御本人への挿管時の状況について説 明する(麻酔科医のみで良い)。

(4)実習の記録

  1. 麻酔記録に挿管担当○○救急救命士と明記するとともに、挿管時の経過を記載する。

(5)事故発生時の責任

  1. 指導内容および指導態度等に起因する注意義務違反については指導医の責任とする。

  2. 実施に伴う事故の責任は実施者にあるものとする。

(6)修了証書

  1. 病院修了証書施設長は次の条件がそろった場合に施設長名で修了証書を発行する。

  2. 実習の中断、中止

(7)再教育


 以上については、今後の病院実習の進捗状況を観察しつつ、実情に合わせた教育体制となるよう、 適宜調整すること。


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