広域災害・救急医療情報システムの現状と今後の課題について

国立病院東京災害医療センター 大友康裕

ワークショップ3 広域災害・救急医療情報システムの効果的運用法
(第3回日本臨床救急医学会総会 2000年4月27日)


スライド 1

阪神・淡路大震災を契機とした災害医療体制のあり方に関する研究会」の報告を受け,厚生省は「災害時における初期救急医療体制の充実強化」としてスライドの9項目をあげた。 その中に,本ワークショップのテーマである「広域災害救急医療情報システムの整備」が,重点強化項目の1つとしてあげられている。


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阪神大震災では,被災地内の多くの病院が機能を失っていたわけであるが,


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震災当日,被害が甚大であった病院へ患者が集中する傾向や 病床数200に満たない中小個人病院に1000人あまりの患者が殺到し,被害の中心から少し離れた大学病院に受診した傷病者は意外に少数であったという,病院の診療能力と患者数の極端なアンバランスが発生した。

これは病院の被災状況や被災患者がどの医療施設に集中しているかなどの情報が把握できなかったために発生したものである。


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診療能力を超えた患者数を収容した場合には,受け入れ可能な医療施設への患者転送を行うことが,医療レベルを維持する上では重要である。

被災して病院機能自体が麻痺した中で多数の患者の診療に追われている被災地内医療機関のスタッフ自らが、患者後方搬送の手配(搬送先医療機関の選定,搬送手段の手配,搬送の段取りの調整などなど)を行わなければならなかったわけであります。


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こういった状況を回避するべく,広域災害救急医療情報システムの整備が進められております。


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1996年から導入が開始され,5カ年計画で整備がすすめられており、2001年には全都道府県に導入が終了することが期待されております。

演者は,本ワークショップ座長の越智先生とともに,1999年から厚生科学研究への協力者という位置付けで、本システムに関与してまいりました。


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本システムをもとにした災害時運用訓練が厚生省の主催で,各県,災害拠点病院の協力のもとに,これまでに2回行われました。

この2回の運用訓練を総括するとともに,この訓練から浮かび上がった,本システムの問題点や今後の課題について検討いたしました。

第一回目の訓練は,平成11年8月25日に施行されたものであります。 想定は, 岡山県南東部を中心とする大きな地震が発生し、県南部の多くの医療機関が被災、現場では、多くの負傷者が病院へ殺到し、パンク状態となっている。 というもので, 岡山県の岡山赤十字病院に対して,広島県の県立広島病院と兵庫県の神戸大学病院が,後方搬送患者受け入れや医療班の派遣などの支援を行うというもので,参加は3県であり,各1自治体1病院対応という非常にシンプルなものでありました。


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第一回訓練を総括いたしますと システム自体の使い勝手については,総じて好評でありました。

コンピュータ端末の機種やブラウザソフトによってはHP閲覧に不具合が発生いたしましたが,これは現在すでに本システムを管理しているNTTデータ株式会社によって対応済みであります。

また,トラフィックの問題からかサーバーのレスポンスが非常に遅くなりました。

今回のような比較的小規模な訓練で,アクセスする機関も限られた条件下でこの結果であり,災害時全国規模のアクセス時には,とうてい対応できないものと考えられ,重要課題として,現在対応をお願いしているところであります。


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この運用訓練は,メーリングリストを用いて各自治体,病院が情報をやり取りするという形で行われました。

メーリングリスト上の総メール数は,訓練後の討論を含めて約80件であり,
○作動が軽快で信頼性も高い。一度に多数へ通知する際に有利であるといった,その有効性が確認された,一方

△メールを頻回にチェックしていないと、緊急情報が伝わらない
送った情報が伝わったかどうかの確認がとりづらい
△参加者が多数となった場合,情報の錯綜などが懸念される
など,これを不安視する意見も見られた。

また, ×特定の相手が決まっている場合は,電話の方が早い
×緊急確認が必要なものは電話で行うべきである
などの意見も見られ,情報の種類や緊急度に応じた,伝達手段の使い分けなどが今後の課題として残った

また 情報量が多く,なおかつ重要な情報が常時配布されることから 端末にパソコン操作に習熟した専用スタッフを配置する必要性も指摘された。


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このように,第一回運用訓練は,各1自治体1病院対応であったので、情報錯綜による混乱は生じなかったが、実際の災害で想定される多対多対応では,どうであるか? といった指摘をふまえた上で,第二回目の運用訓練が計画された。


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第二回運用訓練の概要を示す

千葉県を中心に大規模地震が発生し,死者500名,重症者2000名程度発生したという設定で, 千葉県は、発災30分後に「災害対策本部」を設置し、1時間後に各種対策の指揮を開始。その他の訓練参加都府県は、発災後直ちに「支援本部」を設置し、患者搬送及び緊急医療チーム派遣を指揮する。特にヘリコプターによる広域搬送については、支援本部に「広域搬送コントロールセンター」を設置し、指揮・調整を行う。という任務のもとに,情報システムへの情報入力と,メーリングリスト上での患者搬送及び緊急医療チーム派遣に関する情報交換を行っております。


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今回の運用訓練では, 参加自治体,各医療機関からの発信が入り乱れ,5時間の訓練でメール数500通以上を数え,メーリングリスト上で,情報の錯綜が発生した。単なる「メール受信しました」や,「単純な1対1対応の情報伝達」までを,メーリングリスト上で行った結果である。また「宛先不明なメール」「発信元不明なメール」なども多々見られました。

こういったことから, 前回の訓練でも指摘されたように,本システムでの情報伝達においては,情報の種類や緊急度に応じた,伝達手段を使い分けるルール作りが必要と考える。これは,現在厚生省において検討中である。 また,本システムのメーリングリストへの投稿に関しては,一定のフォーマットを作成し,発信元や宛先を明記する事により,必要な情報,不必要な情報を手早く判別することが可能となるものと考える。 またHPのサーバーがダウンいたしました,

災害時には,時間に追われる状況下になり,さらに多数のアクセスが発生するものと考えられることから,このHP閲覧の速度と信頼性に関しては,本システムの最重要課題と考える。 現在,NTTデータ(株)において,根本的改善を実行中であります。


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被災地内からの被災情報,応援要請情報および被災地外からの支援情報を短期間に収集し,どの医療機関からどこへ患者を搬送し,その搬送手段を確保するかなど患者広域搬送をコーディネートしなければならない被災県の災害対策担当部局への負担は多大なものとなることが判明いたしました。

発災時,患者後方搬送体制を早期に立ち上げるための自治体としてのシステム作りが,今後の課題であると考えられた。今時発生している,北海道有珠山噴火への対応において,平時ヘリコプター搬送が盛んな北海道においても,この災害時患者広域搬送のシステムは全く考えられていなかったとのことであり,今後,全国的な整備が必須であろうと考えられる。

本システムの使い勝手は良好であるといった感想は得られましたが, 情報端末からの入力方法,HP閲覧,などに関して,習熟しておく必要があります。

このシステムの扱いに習熟したドクターが不在の日に的確な操作が可能であるかどうかは疑問です。最低でも当直チームに必ず操作できるドクターがいるという状況を確保する必要があると思われます。 県単位での定期的な操作習熟訓練が必要であると考えます。


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以上,これまでの情報システム運用訓練から,本情報システムの運用上の課題をまとめた。 自治体や災害医療施設の担当者の中には、「大災害時においてコンピュ?タ端末に向かって悠長な情報入力ができる筈がない」といった批判があるが, 逆に,現在,病院にどれだけの患者を収容し,そのうち重症患者が何人で,このうち院内で対応可能なのは何人で,何人を後方医療施設へ転送したいのか,といったことすらわからずに医療ができるのでありましょうか? 情報の発信がなければ,応援の手をさしのべることは,不可能であります。

運用訓練の経験から,入力端末に常駐して常に最新の情報を発信することが不可欠であることが明らかとなりました。この病院からの情報発信は,外部からの支援のためにも必須であるとともに,これが都道府県や中央政府に対して,適切な災害対応を実行するための貴重な情報提供となるわけであります。災害時の大混乱の中で,院内の他の仕事に当てることができる有能な職員を1人、本システムによる通信に専念させることになりますが、その意義は十分にあると考えます。


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次の課題は, 本情報システムへ入力する受け入れ可能患者数決定の重要性についてであります。

運用訓練において,「救命センターに既に125名収容,さらに20名受け入れ可能」といった,実行不可能な数字を入力していた施設が散見された。これは,後方搬送要請数の総和と受け入れ可能数の総和の双方から患者搬送を決定する広域患者搬送システムの判断を大きく狂わせるものであるため,受け入れ可能患者数の入力にあたっては,平時から院内の対応能力を把握し,十分検討した上での入力をお願いしたいところである。

前に述べたように,情報入力専任者は必須でありますが,その入力すべき数値を決定することは必ずしも容易ではありません。被災地内災害拠点病院においては,被災による障害程度を考慮に入れた院内の診療能力,既に来院している患者の数およびその重症度が把握できていなければ,後方搬送を要請する患者数を割り出すことはできないのですが,この情報を正確に把握することは,実際の災害時には非常に難しいと考えております。この情報システムに入力する情報(すなわち数値)の決定は,院内でもかなり上層部が担当しなければならないものと考えます。すなわち入力専任者にその入力すべき数値を指示する絶対的権限を持った責任者の存在も必須となります。

この対応能力を把握するためには,水道使用不能時の病院機能,停電下自家発電時の病院内の機能などを把握しておく必要があるのと同時に,救命することを前提とした場合の重症外傷患者を一度に何人まで診療することが可能か,院内の体制を現実に則して検証する必要がある。


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病院における重症患者収容能力の算出方法の具体例を,われわれの施設をモデルとして紹介する。 当院は,広域災害に対応する災害医療の東日本における基幹医療施設として,平成7年7月に開院し,ハード面では,通常の耐震構造の1.2倍の強度・1000kVAの能力を持つ自家発電器2器・災害時優先電話回線11本・3系統の無線・1200tの地下貯水槽と井戸2本・屋上へリポートなどが整備されており,広域災害医療に対応する施設としてハード面に関しては充実しているといえる。通常は,390床の病床を有し,一般診療および救急医療を行っているが,広域災害時には病床数を900床まで拡大するスペースの確保や医療ガスの配管が施されている。


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しかしながら,同時に多数の重症外傷患者を受け入れるうえにおいては,いくつかのボトルネックが存在する。


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当院のハード面のボトルネックとしては,
手術室数8,
余剰人工呼吸器数10
カテーテル治療室数2
血液透析器数4
となるが,過去の災害訓練で,この数に見あう外傷患者を診療した場合,必要最低限のレントゲン検査を取捨選択したとしても,延べ時間32時間の検査時間を要することが判明し,放射線検査の面からも,同時多数患者受け入れには限界があるものと推測される。


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以上のような様々なボトルネックとなる要素を勘案し,当院における災害時患者対応能力を割り出すと,発災直後で,重症(赤タッグ)6名,中等症(黄)25名,発災24時間後でも,重症18名,中等症100名程度が限界であり,それ以上の患者に対応する場合には,治療の質を大きく落とし,本来救命可能な患者をあきらめる「切り捨て」の医療とせざるを得ない。

各災害拠点病院においては,災害時,救命を前提として受け入れ可能な重症外傷患者数について,院内体制を十分勘案して,検討しておく必要がある。


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次の,本システム運用上の課題は, このシステムを導入していない府県で災害が発生した場合の対応である。


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本システムを導入している都道府県は,平成11年度末で31に過ぎず、現状では大災害時に未導入県からの情報発信は期待できない。


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本システム未導入県で災害が発生した場合に,この情報システムを使用するとしたならば、システム未導入地域からの情報発信およびそれらの地域への情報提供をどのように確立し、本システムと効率良く並立させてゆくか検討が必要である。


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この問題に対する回答(方法論)としては、すでに座長の越智先生からいくつかの提案がなされている。

 一つは未導入県の主要機関にインターネットを介して本システムの非公開ホームページにアクセスする権限を与え、他の施設などの情報も含めて入力させることである。これによって、非公開ホームページを通じて他の地区の被災情報を取り出すことができる。

 もう一つは未導入県からの被災情報、あるいは応援都道府県としての情報を、被災地外のいずれかの担当者が受け取り、システムへ代行入力する形である。この場合、未導入県には共通の入力項目をデータベース入力できるようなソフトウエアをあらかじめ配付しておくことが望ましい。


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次の,本システム運用上の課題は,本情報システムの認知度の低さである。

当院で全国の災害拠点病院の災害対策責任者を集めて行っている災害従事者研修で,本システムのことを以前から知っていたか質問したところ,参加者の3/4がその存在すら知らなかったとの回答であったことに,大きな驚きを覚えた。

今後,県単位での本システムの運用訓練などを定期的に行い,各災害拠点病院に,この情報システムの存在と災害時の運用方法について周知していく必要があるものと考える。


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また誰がどのような情報を得た時に本システムを「災害モ?ド」に切り替えるかという約束を徹底する必要がある。


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厚生省健康政策局指導課では,「災害モ?ド」への切り替えを, 「同一災害等で,死傷者が15名を越えた場合」を一応の目安としているが,地域,各自治体ごとに具体的な判断レベルを設定しておく必要があるものと考える。


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また,本システムが「災害モ?ド」に切り替わった際,これをいかにして災害拠点病院へ伝達し,情報入力を要請するのか?が,次の課題である。拠点病院における迅速な情報の入力はこのシステムのいわば生命線といえるものである。


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今時発生している有珠山噴火の際には,本システムが実際の災害において「災害時運用」となった最初のケースであった。しかしながら,例えば東京都では,この情報システムが北海道によって災害モードに切り替えられてから24時間後に,支援情報を入力した医療機関は8施設のみという状態であった。 本情報システムでは,平成10年度補正予算で,災害発生時にあらゆる連絡手段を用いて一斉に関係者に通報する,災害一斉通報の仕掛けも組み込まれている。

こういった機能も活用し、災害の発生が通知されたばあいには、関連地域におけるすべての端末から粛々と情報入力がなされるべきである。


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次に,電話系統が使用できない場合の対応について,検討する。


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災害時,被災地内では電話回線が使用不能となる問題がある。その際,本情報システムへのアクセスをどのように確保するか,考えておく必要がある。

一般電話回線は,停電の際でも、物理的に回線が損傷されていなければ、通話は可能であり,さらに回線の輻輳の問題も、電気通信事業法により,医療機関に配備されている災害時優先電話回線を使用すれば,情報伝達不能に陥る可能性は比較的低いものと考える。

また被災地「都道府県センター」が停止した場合には、そのデータをバックアップする「広域災害バックアップセンター」も併設しており、また電話回線が断線・輻輳により使用不能の場合には、携帯電話・衛生携帯網などの無線系回線を利用するようになっているとのことである。

問題はむしろ,情報システムに接続する端末やインターネットへ接続するコンピュータの破損や電源の確保の方では無いかと考える。震災時にこれらを破損しないような工夫や停電時の電源の確保について,十分な検討をしておく必要があると考える。


スライド 31

激甚災害の場合、その中心地からは情報発信がまったく不可能になる可能性がある。その場合、被害の大きい地区をマップ化して、その中心の空白地域を推定し、ヘリや周辺地域への問い合わせによって事態を早期に把握する努力を行うとともに,被災地からは的確な情報発信ができないという激甚災害の特徴を勘案し、近隣からの支援救護活動はそのことを前提としたものでなければならないと考える。


スライド 32

メール、ホームページ情報のセキュリティの問題も今後検討する必要があろうと考えます。


スライド 33

本システムによって、重症患者の後方搬送の要請数や不足医薬品数、医療スタッフの救援要請数などが明らかとなっても、これを搬送・移送する手段が確立されていなければ有効な災害対策を講じることは不可能である。各自治体には,自衛隊・消防・警察・海上保安庁など豊富な搬送手段を有する諸機関と災害時に実効ある連携が構築できるような体制を確立していただきたい。

以上,広域災害救急医療情報システムの現状における課題について報告いたしました。


■救急・災害医療ホームページ/ □救急医療メモ