http://bmj.com/cgi/content/full/324/7332/257 BMJ 2002;324:257 ( 2 February ) News Pro-tobacco writer admits he should have declared an interest 哲学者・文筆家のRoger Scrutonさんは大手タバコ会社から給料をもらい、 WHOのタバコ対策を妨害するパンフレットを作成したことを認めました。 JTから謝礼金をもらったことを付記すべきだったと認めました。 彼はBMJ誌に語りました。 「当時、我々の事務所は日本たばこ産業(Japan Tobacco Industries)からの 依頼業務を受けていました。私は、個人的に、パンフレット作成を依頼されました。 しかし、今になって思うには、謝礼金について明記すべきであったと思います。」 結果的に、先週、Scrutonさんは今までの信用の全てを失いました。 Scrutonさんが日本たばこ産業からお金をもらっていたことが明らかにされたからです。 WHOのタバコ対策を攻撃するパンフレットを出版したシンクタンク Institute of Economic Affairs もScrutonさんの事件を認めました。 編集者でSurrey大学経済学教授のColin Robinsonさんは言いました。 「数日間、社会科学について考えさせられました。 我々は今まで著者を信用してきました。しかし考えを改めます。 この種の問題は以前から科学論文の分野で問題になっていました。 しかし、Roger Scruton事件は彼のみならず誰にでも起こりうる問題である ということを実感させました。 我々は再びRoger Scruton事件が起こらぬよう適切な対策を講じます。」 Roger Scrutonさんが作成したパンフレットはタバコ対策に取り組むWHOに対し、 予防接種キャンペーンやマラリア・HIV・AIDS対策を優先させるべきであると 批判する内容でした。 彼の攻撃的な記事は Wall Street Journal、Times、Scotsmanに繰り返し掲載され タバコ販売キャンペーンの様相を呈していました。(BMJ 2000;320:1482[Full Text]) タバコ対策推進団体であるAction on Smoking and HealthのClive Batesさんによると Roger Scrutonさんに協力したシンクタンクの考えは古く、 Roger Scrutonへの資金提供者の公開が遅れたことを批判します。 ScrutonさんはBirkbeck College, Londonの aesthetics 教授でした。 先週のGuardian誌によると、Roger Scrutonが日本たばこ産業宛に出した電子メールにより、 毎月、日本たばこ産業から謝礼金を受け取っていたことが明らかにされました。 (24 January, p 1). Scrutonさんの電子メールによると、毎月、日本たばこ産業から £4500 ($6300)の謝礼金を 受け取っていた事が明らかにされました。そして、 Scrutonさんは著名な新聞や国際誌に 記事を投稿するため月々の謝礼金を更に£1000値上げするよう要求していました。 ↓↓Scrutonは次のように書いています。 「悪徳弁護士や詐欺師が経営する商売のために金を払う十分な価値がある。」 "good value for money in a business largely conducted by shysters and sharks." Scrutonさんは2ヶ月に1回位の頻度でthe Wall Street Journal, the Times, the Telegraph, the Spectator, the Financial Times, the Economist, the Independent, and the New Statesman に記事を投稿すると電子メールに書きました。 Scrutonさんの電子メールは昨年の10月に妻のSophieの名前で送信されました。 その電子メールにはタバコの害を小さく見せるための広報活動戦略や 表現の自由という国民の権利を悪用して政府のタバコ対策を妨害する戦略が記載されていました。 Scrutonさんは言いました。 「タバコと同等に他の商品も批判しましょう。WHOは他の商品にも関心を持つべきだと訴えましょう。 例えば、若者向けに販売されているマクドナルドには添加物が使われています。 長い目で見ればマクドナルドはタバコより健康に悪いと思われます。 また、マクドナルドは社会関係や家族生活を破壊するタバコよりも深刻な腐食剤です。」 先週、Roger Scruton事件が公になり、Financial Times はRoger Scrutonとの 契約を終了しました。BMJに対しRoger Scrutonさんは次のように言いました。 「あのパンフレットは私の長年の懸念を引き起こしました。 もはや君主制国家の時代は終わり、国境を越えて予測出来ない制裁が加えられるのです。」 Roger Scrutonさんは、日本たばこ産業に、「金を払う価値がある」と言いました。 (Roger Scruton told Japan Tobacco that he was "good value for money") 彼の電子メールは http://www.ash.org.uk/  こちらで読めます。