大物論客: たばこ規制に対抗 JTIが広報戦略へ助っ人依頼  日本たばこ産業(JT)の国外事業を統括するJTインターナショナル (JTI、ジュネーブ)が、英国の著名哲学者で保守派の大物論客、 ロジャー・スクルートン氏を外部コンサルタントとして雇い、世界保健機関 (WHO)が推進する「たばこ規制枠組み条約交渉」に対抗する広報戦略へ の助言を依頼していたことが23日、分かった。  スクルートン氏は条約交渉に批判的な論文などを発表しており、WHOや 反たばこ運動の非政府組織(NGO)は「たばこ産業による世論操作」と強く 批判している。  JTIのコッテ広報担当副社長は、スクルートン氏との契約を確認、 「正当な委託であり、問題はない」と強調した。  JTIとスクルートン氏の関係は、外部に流出したJTI部内の電子メール から明らかになった。それによると、スクルートン氏は条約交渉で取り上げ られているさまざまな規制強化案を批判。JTIに「条約交渉の信頼性を 損なわせる記事を有力メディアに載せる」「JTIの主張を各国の保健担当 閣僚に伝える」などの対策を助言している。(ジュネーブ共同) [毎日新聞1月24日] ( 2002-01-24-15:12 )