一般社団法人・日本小児東洋医学会は、任意団体であった日本小児東洋医学会から新たに平成26年4月に設立され、無事1年を経過致しました。本学会を一般社団法人化したのち、前日本小児東洋医学会の和田恵美子前理事長の仕事を受け継ぎ、新理事長として崎山武志理事(新横浜母と子の病院漢方外来、聖マリアンナ医科大学客員教授)に引き継がれ、2014年4月1日をもって、理事長から一般社団法人・日本小児東洋医学会の会長に名称が変更しました。
前和田理事長の発案と本学会の長い間の夢であった「小児漢方の治療の手引き」が本学会の編集のもと、2014年4月に発刊されました。
 更に本学会を発展させるべく鋭意努力しております。母体の小児科学会が公益法人となり、学会の分科会も法人化への移行が推奨されるなか、本学会は分科会の中では4番目の法人組織となりました。法人化後は、会員の為の学術集会の開催と学会誌の発刊を行って、会員相互の小児漢方への理解を深めると共に、これまで以上に公益性のある学会として、小児漢方の啓蒙を目的に市民公開講座を開催しております。
 小児科医で漢方を処方する先生方は、数年前までは余り多くなく、また大学や大病院での使用も限られていました。しかし今では、全国80大学で医学生への漢方教育が行われ、漢方の知識を持った学生が卒業するようになりました。また世間一般の漢方に対する認知度が高まって、小児科の先生方も漢方に興味を示し、処方する機会が最近では増えているのは喜ばしいことです。ところが本学会の会員数は、現在まだ350名弱です。今後より多くの小児科医の先生が本学会に入会され、漢方をより有効に活用して、小児の疾患・健康管理に役立てて頂きたいと願っています。 
 昨年度は、小児科学会からの要望でもあった「小児漢方の手引き」書を発刊出来、本年度はその改訂版が出る予定です。この手引き書は会員の先生方には無料配布し、また在庫がある限り新入会員にも配布して会員が増えることを期待しています。本書は、会員の先生のみではなく、漢方が不得手な先生方にも、広く・身近に漢方を感じて頂けるように、旧日本小児東洋医学会の理事・評議員の先生方のお骨折りを頂きました。漢方のガイドラインの作成となると、より高い客観性が求められますので、先ずはたたき台として「手引き」書を発刊しました。その為、広く用いられている医療用漢方エキス製剤での治療の手引書となります。漢方専門医で、煎じ中心の先生や中医学が中心の先生方には不満が有るかとは思いますが、より専門的な部分は改訂版あるいは続巻で対応したいと思います。
 本学会では広報活動と使命の意味も含めて、年1回、一般市民への公開講座を開催しております。これまでに一昨年12月には東京で「冬に流行る小児の風邪に漢方を!」のタイトルで、そして昨年度は東京、今年度は大阪で「アレルギーに打ち勝とう!」のタイトルのもと一般市民公開講座を開催致しました。これら学会主催の企画は、学会ホームページ上に掲載されますので、ご覧下さい。
 本学会の発展の為、会員の先生方の益々のご理解とご協力とともに、日本の医療の特色と言える西洋医学と一緒に使える伝統医学・漢方に対して、ご理解頂ける皆様方の温かいご支援を切にお願いいたします。

 

一般社団法人・日本小児東洋医学会・会長 崎山武志