平成28年度同門会の報告
平成29年1月28日(土)開催の平成28年度同門会は皆様のおかげをもちまして、滞りなく終えることができました。ありがとうございました。
出席人数のご報告
役員会 | 総会 | 研究会 | 親睦会 |
---|---|---|---|
9人 | 30人 | 32人 | 33人 |
第5回岡山公衆衛生学研究会の報告
- 座 長
- 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 公衆衛生学分野 教授 荻野 景規 先生
特別講演
- 演 題
- 「歌って笑ってアロマで楽しく健康に」
- 演 者
- 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 公衆衛生学分野 助教 江口 依里 先生
大規模コホートを用いた生活習慣と循環器疾患との関連を始めとして、笑いや音楽、アロママッサージなどの楽しい活動が健康に与える影響について、ご本人が行った介入研究の結果等のエビデンスを笑いを交えた楽しい内容で分かりやすくお話していただきました。
岡山のおばちゃんは大阪のおばちゃんほどではないが他の地域のおばちゃんよりよく笑うこと、野菜や果物、魚や大豆製品をよく食べている人はよく笑っていること、よく笑っている人は糖尿病や認知症になりにくいことなど、興味深い話題が盛りだくさんで、ユーモアのある写真がまた会場の笑いを誘っていました。
第5回 岡山公衆衛生学研究会 同門会・緒方賞 受賞者講演
- 演 題
- 「路上生活者へのボランティア活動を通した研究的取り組み」
- 演 者
- 姫路獨協大学看護学部 公衆衛生看護学 教授 井上 清美 先生
井上先生は、大学での教育研究に加え、ボランティア活動として、路上生活者の健康を支援するフィールドワークを行われています。
このたびの受賞講演では、路上生活者が多く集まる地域においての健康相談活動の内容と、彼らとコミュニケーションをとることで分かったことについてお話をしていただきました。
親睦会のご報告
親睦会では、「緒方正名名誉教授の卒寿のお祝い」が催された。フォーマルスーツを装われた緒方先生は、懐中時計の金鎖を揺らしながら、会場にお見えになった。出迎えた田口先生の背中をぽんぽんと2度たたかれてにっこりされた。
緒方先生にご教授をいただいたみなを代表して挨拶をされる實成文彦先生
「日本の衛生・公衆衛生学分野の関係者で、緒方(おがた)家の名を知らぬはもぐりである」とも言われかねないので、念のため書き添える。
緒方正名先生のご祖父の緒方正規(おがたまさのり)先生は、東京帝国大学発足時の七人の医科大学教授の一人。東京帝国大学医科大学学長、東京帝大教授。日本の衛生学、細菌学の基礎を確立された。
ご尊父の緒方益雄(おがたますお)先生は、東京帝国大学医科大学卒業、官立岡山医科大学(現岡山大学医学部)の衛生学初代教授。
緒方正名先生は、岡山大学医学部の公衆衛生学教授、医学部長を歴任された。
實成文彦(じつなりふみひこ)先生は、香川大学医学部公衆衛生学教授、山陽学園大学学長、日本公衆衛生学会理事長を勤められた、当教室の輝かしい大先輩である。
じつは實成先生のご実家も医家の家系で、「緒方家と實成家とは3代にわたってそれぞれが師弟関係」という恐ろしいほど強い因縁で結ばれていることを、ご披露いただいた。緒方家の方向に足を向けては眠れないのだとか。
田口先生は岡山大学医学部公衆衛生学教室の助手として、川崎医療福祉大学医療福祉学部の緒方教室では講師、助教授として、緒方先生の有能な右腕となって活躍された。2000年に川崎医療福祉大学医療福祉学部の教授に就任され、現在は川崎の重責を担われておられる。
「.緒方先生のもとで学んだこと1つ1つが基礎になり現在の私があります。例えば大きな学会や国際学会の開催などでは、大変な経験をさせてもらいました。今のようにメールもパソコンもない時代です。あるのはせいぜいFAX・・・。」
「勇将のもとに弱卒なし」の見本が田口豊郁(たぐちとよひろ)先生である。
そして、親睦会の最後は武田和久名誉教授に締めのご挨拶をいただいた。
武田先生は気さくなうえに驚くほどフットワークが軽い先生で、私のつたない講演にも必ず顔を出してくださる。この場を借り心から感謝いたします。
こうしてみると、当公衆衛生学教室の良き伝統はいかに良き大先輩に恵まれ、いつもご助力いただいているかであることにきづく。自分もまたそうなるべく、自らに一層の努力を課さねばならない日となった。
今後ともご支援を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。
岡山大学公衆衛生学教室同門会
会長 荻野景規