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ご挨拶
厚生労働省の難治性疾患政策研究事業「神経皮膚症候群に関する研究班」では、これまでに神経線維腫症2型(NF2)の診断基準、重症度分類、治療指針などを作成しました。NF2では、頭蓋内や脊椎に神経鞘腫と髄膜腫が多発し、神経鞘腫は末梢神経にも多発、脊髄には上衣腫も発生します。腫瘍が多発するために、治療は容易ではありません。
本研究班では、平成29~令和1年度(2017~2019年度)は「神経皮膚症候群に関する診療科横断的な診療体制の確立」として、治療の困難な希少難治性疾患である神経線維腫症1型(NF1)、NF2、結節性硬化症(TSC)、色素性乾皮症(XP)、ポルフィリン症について、全国的な診療体制の確立を目指します。NF2についても、全国の脳神経外科施設へのアンケート調査を行い、全国の治療施設を公開して、NF2の皆様が適切な治療を受けることができる治療体制構築を進めています。
このホームページでは、本研究班の結果を中心に、全国NF2患者の皆様に役立つ情報を発信してまいります。
福島県立医科大学副理事長・脳神経外科学講座教授
齋藤 清
疾患概要
NF2は、両側に聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)ができる常染色体優性の遺伝性疾患です。原因の遺伝子は22番染色体長腕(22q12.2)に存在し、NF2の方ではこの遺伝子が作るメルリンという腫瘍抑制蛋白が正常に働かないために腫瘍が発生することが分かっています 。
2009年~2013年の臨床調査個人票を解析したところ、全国で807名が登録されており、女性が男性より1.3倍多い、家族歴無しが有りの倍多いなど国内での特徴がありました。また、神経症状のスコアは発症年齢が低いほど点数が高い傾向がみられ、経過中に臨床症状スコアが悪化することに関わる因子を多変量解析したところ、診断時の年齢が若い、頭蓋内髄膜腫があることが有為に関係していました。
基本情報については難病情報センターをご覧ください。
(http://www.nanbyou.or.jp/entry/123)
トピックス
2019年11月14日 |
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