竹岡 加陽
奈良県担当近畿医学検査学会に向けて、前年には京都学会に視察に出かけた。ビデオカメラを持参し各ブースの設置状況から使用物品にいたるまで事細かく撮影させて頂き、それをもとに処理方法、必要書類、物品等の準備を行った。また会場下見も幾度か行い、各担当者は詳細な運営マニュアルも作製し当日に臨んだ。
受付は会員受付を2カ所設置し、片方は招待者、名誉会員、理事、実務委員の受付も兼ねて行った。その他に賛助会員、非会員および学生、一般参加者受付の4種類と分類は極力少なくした。参加者登録はリーダーによる読み取りのみでは正確には行えないと考え、パソコン入力も同時に行うことにした。パソコンにはJAMTISからダウンロードした最新の会員名簿を基にデータベースを作成し、そこに備考欄を設けて名誉会員、招待者、実務委員などの会員情報および会費、記章(リボン)の有無などの情報を前もって入力し、受付時の個別の対応を可能にした。また3枚綴りの参加証明証は連番で束ねて、各会員、学生用に使用番号を分けることで参加人数の把握をはじめ、後の事務処理を簡便化するなど工夫した。さらに各受付には責任者を設け、前もって受付の流れ、方法および使用物品を熟知して頂いた。
受付は学会の顔であることから、窓がなく閉鎖感を覚えるメイン会場前に、アロマの使用やコスモスの設置などを思考したものの会場の規制などにより実現にはいたらなかった。しかし、同僚および近所の方に協力を得て、栗、柿、ざくろなどの材料を手に入れ、秋の奈良の演出に心掛けた。
初日の受付は近畿理事会などのために9時30分に開始する予定であったが、実務委員が集合時間の9時に受付を取り囲み、開始せざるを得なくなった。実務委員の中に会員証不携帯者が多くこの時間帯に集中したこともあって混雑した。受付開始時間の明示と混雑時の誘導人員の設置が必要であった。また実務委員の受付は時間差にする工夫も必要であった。しかし、事前に準備した各受付責任者の方のおかげで、各担当者への説明ができない状態からの受付開始であっても大きなトラブルもなく、どうにか最初の混雑を乗りきることができた。
今学会ではスタッフ全員が蛍光色のジャンパーに身を包むことになり、受付担当としてはそぐわないのではと思う面もあったが、一色に統一されると一体感が出て好印象をうけた。初日には900名を越える参加者があり、2日日は約400名と総参加人数は1333名であった。予想以上の参加者数により、資料袋内の観光案内パンフレット、アンケートはもちろんのことボールペンにいたるまで不足となり、そのうち資料袋まで不足となった。
しばらくの間、ボールペンおよび資料袋は当院で保管していた代用品を渡したが、最終的には技師会袋に抄録と代用のボールペンのみで対応した。抄録集とネームホルダーに不足がなかったことは救いであった。
会員証不携帯者は予想をはるかに超える約160名と多く、準備した不携帯届用紙も早々に不足した。しかし演者受付に設置して頂いたコピー機のおかげで対応できた。この複合プリンターは使用用途も多く必須アイテムと考えられた。
リーダーによる読み抜けは、予想していた以上に40名と多かった。パソコンによる入力は2度手間になるものの、後の事務処理を正確に行うことがでさた。受付業務をいかにスムースに行えるかは、リーダーによる読み抜け対策と会員証携帯の徹底にあると実感した。
その他受付では物品の持ち出しが多いため、余分に準備することに加え、落とし物や呼び出しに対する対処、駐車場の案内なども考慮しておく必要がある。
受付に多くの実務委員を用意して頂いたおかげで、長時間拘束されることなく、発表、休憩にと順番に交代できたことは有り難かった。
参加費は、会計の方とも無事に照合でき、予想以上に苦労しましたが、あの時は・・・と思いをめぐらせて書いています。ご協力いただいた皆様ご苦労さまでした。