「奈良糖尿病デー2003」に参加して

県立奈良病院 延命 孝也

11月4日はインスリンの発見者F.バンティング氏の誕生日であり、この日は「世界糖尿病の日」に制定されており、世界中で記念行事が開催されているという事である。
奈良県においても全国糖尿病週間行事の一貫として毎年11月に「なら糖尿病デー」が開催されている。本年も11月9日(日)に快晴の中、奈良県文化会館において奈良県糖尿病協会主催により医師、歯科医師、看護師、薬剤師、検査技師等多くの職種の人々、さらには県内の糖尿病患者会及び製薬会社の人々の協力により盛大に開催された。
 本年は東京女子医科大学糖尿病センター、岩本安彦先生の特別講演をはじめ、糖尿病教室、フットチェック、デンタルチェック、測定コーナー(血糖、HbA1c)、食事及び薬の展示コーナー、医療相談と盛り沢山の内容であった。
 私は数年前よりこの催しに参加させていただいているが、毎年思うのはこの催しに来られる参加者の糖尿病に対する知識の豊富さと治療に村する意識の高さである。しかし残念な事に糖尿病であるのにもかかわらず医療機関で治療している患者は約半数であり、残りの半数は末診断又は治療中断であり、この様な催しを通じてさらに糖尿病にっいて啓蒙活動が必要であると考えられる。