各部局だより


渉外部担当

副会長 倉本 哲央

平成15年度は 例年どおり三つの行事を予定、実施した。
 まず第一は、平成151012日(日)に橿原市の「橿原健康福祉まつり」に参加した。今回は昨年と同様、市民の皆様方々の血糖値測定と顧問の先生協力による検査相談を挙行し、たくさんの参加者が得られた。測定機種は ロシュ・ダイアグノスチックス、アボット・ジャパン、アベンティスK・Kの3社の賛同をえた。また、パネル展示は「SARS」関係の情報を行った。
 第二として奈良県糖尿病協会に平成1511月9日(日)奈良県奈良文化会館で開催予定に参画し、12名の実務委員派遣による血糖値測定の実施であります。
 第三は平成162月21日(土)に県民対象の公開講演会を予定しています。開催場所は、大和郡山市の郡山城ホ−ルで内容はメインテ−マとしてアレルギ−と日常生活。サブテ−マは花粉症を奈良医大耳鼻科教室の金田先生に依頼しています。
 会員の皆様には実務委員等、多忙の中ご協力をお願いしていますが今後なお一層のご協力、参加をお待ちしています。
 渉外部として毎年、社団法人 奈良県臨床衛生検査技師会生涯教育研修マニュアルを発刊しています。大きな特徴としては、検査研究部門が5部門23分野で検査研究事業を展開されたことです。しかし、平成16・17年度から6部門24担当領域制に改正されます。5部門から6部門に追加されたのは、移植検査部門であり、担当領域は現在の分野から輸血、移植、生殖医療を移動したものです。また、感染・免疫検査部門を感染制御部門に、検査総合部門を総合管理部門にそれぞれ名称変更すると共に、現在の検査分野を領域に整理されます。臨床化学はあらゆる検体の定量検査(尿蛋白、尿糖、凝固因子、薬毒物血中濃度測定、環境物質、その他体液の定量検査)を含むものです。疫学には保健所における関連業務を含むものとし、管理運営とは検査部の経営分析学の研究を指し、精度管理(機器・試薬)は精度管理の啓発を実践するものであります。今後、新しい展開することにより、更に充実した検査研究部門活動が期待されると想います。


学術担当

副会長 山本慶和

今年は来年奈良県技師会担当の第44回近畿医学検査学会の実行委員会を立ち上げたことを中心に述べさせて頂きます。
 近畿学会では会員外の参加を認めることとメーカー展示を行わない方針として、奈良の学会から企画していくことになりました。実行委員会ではこの方針に基づいて新しい試みを企画しています。そのひとつとしてメーカーに実行委員会に参加いただき企画に協力していただくようにいたしました。メーカーから適切な広報、プレゼンテーションができる場の設置、学生、他団体からの発表を受け入れる準備をしています。またシンポジウムでは少し欲張りましたが、カンファレンスを含み8題を企画しています。今後の近畿学会の基本的運営のモデルとして位置づけられるもの(可能な限り手作りの学会)を作り上げたいと思っています。そのために会員皆様の多大なご協力をお願いしなくてはならないと思いますので宜しくお願いいたします。
 また、学術担当するものと致しまして、奈良県の会員皆様が多数演題発表をしていただくことは、実務的な面と学術的な点の両面から充実した学会にするものと思っています。日常検査に生じている問題を掘り下げて是非発表までまとめていただきますようお願いいたします。


事務局

木田 光雄

奈良県が担当いたします第44回近畿医学検査学会(平成16年10月16・17日実施予定)につきましては、平成15年2月に準備委員会を立ち上げ、5回の会合をかさね、7月に実行委員会に移行いたしました。本年10月に実施されました第43回近畿医学検査学会(京都府担当)を踏まえ、鋭意準備中であります。12月の近畿理事会に第44回近畿学会の大綱を承認いただき、皆様にもお知らせすることができると思います。年が明けますと、もう学会一色になりそうですが、多方面のご支援ご協力をお願いし、みなさま一人一人が参画していただける学会になればと思っております。
 本年は、奈臨技役員改選の年です。現在の理事の定数は、15名ですが、平成16・17年度は、2名増の17名の理事をお願いしたいと思っております。それでなくても「理事になる人がいないのに2名も増やして・・・」と思われましょうが、定員を増やし、仕事量を分散して個人にかかる負担を軽減することにより、多くのみなさまに理事職を経験していただけばと考えております。また、理事の会務中の各種補償に関しても現理事会で検討され、来年から役員保険に加入し各種の補償を受け、理事環境の整備をおこないます。なお、この保険の加入により、技師会主催の諸行事(講演会、研修会等)への参加会員の各種補償が格安で得られることになり、会員のみなさまにも充分なメリットがあります。
 従来、年度末に行っておりました役員選挙ですが、今回は、近畿学会が控えていることもあり、引継ぎをスムーズにおこなわれ、会務が停滞することなく実施できるように少し早めに次期役員の選出をおこないます。(次期役員の承認は、従来どおり平成16年度総会にておこないます)
 監事につきましては、再三の県からの指導もあり、同一職種以外からも就任していただかねばなりません。奈臨技としては、従来どおり会員から2名の監事を選出し、他職種から1名の監事で、計3名の監事を置くこととし、準備を進めております。これには、監事定数の変更の定款改定手続きが必要で、次回総会に提案いたしますのでよろしくお願いします。
 技師会離れの話を聞く昨今ですが、奈臨技の会員数は、現在500名余りで、減少することなく少しずつではありますが増加しております。この一因としては、学術部の基礎から積み重ねた多彩な研修会開催等、会員みなさまのご努力によるところが多であります。
 本会は会員一人一人のものであります。ご理解とご協力をお願いします。特に、迫ってきました近畿学会もみなさまのものでありますので、より多くの方に参画していただきますようお願いいたします。


組織法規部

増谷 喬之

 平成15年度組織法規部の活動計画の中に施設代表者会議の開催を企画しております。近年、医療環境の変貌の中で病院検査部の環境は非常に厳しい状況下にあります。医療改革、保険診療報酬改定等どれを取り上げても病院経営における検査部は大変重要な岐路にきていると思われます。
 この様な状況の中で各施設におかれましては診療支援業務拡大、患者サービス向上等、医療の質向上に努力されておられると存じます。
 施設代表者会議では先般、日臨技より平成15年7月1日付けで臨薬協の「体外診断用医薬品プロモーションコード」の規約について、各都道府県技師会長宛に通達されましたことをうけ、奈臨技・組織法規部活動の一環として「社団法人日本臨床衛生検査技師会倫理要綱」に係る申し合わせ事項および「体外診断用医薬品プロモーションコード」規約の解釈について臨薬協会員を講師に招いて、下記の要領において施設代表者会議を開催する運びとなりました。
 各施設代表者におかれましては是非ともご参加を頂き、この機会に検査部の今後の活動等について活発に意見交換をしていただきたいと思っております。
           記
開催日時:平成16年2月7日(土曜日)午後3時より

会   場:奈良医大附属病院 臨床大会議室(医大・病院玄関前)

講   師:(社)日本臨床検査薬協会会員(講師:未定交渉中)

テ ー マ:「体外診断用医葉品プロモーションコード」の概要説明とその解釈について


学術部

丹羽欣正

 学術部の活動内容は、平成15年度も「検査研究部門の運営」と「精度管理推進事業」を2本の柱としてアクティブな活動を展開してきました。 さらに今年度は、第44回近畿医学検査学会開催担当を来年に控え、シンポジウム等の企画に対する検討会が各部門,分野で行われ、白熱した討議が積み重ねられました。 部門別検査研究班の組織改編が平成14年度より実施され、5部門23分野の“検査研究部門”が誕生した2年目での学会担当で、心配の種が山盛りあったのですが、各分野長さんの手際のよさで大きな混乱もなく順調なすべりだしであったと考えております。
 従来より継続実施してまいりました精度管理推進事業につきましても、県単位という小規模サーベイなればこその特性を生かした事業という性格の推進は、さらに今後も進めていきたいと考えております。
 以上、今年度進めております学術部の活動内容を大略的に記述しましたが、次にそれぞれ事業内容の詳細、さらに16年度の活動に対する抱負について示させて戴きます。

【検査研究部門】

 今年度における実務的な活動は、検査総合管理部門以外は19に分割された各分野において実施されております。 検査総合管理部門は、各分野単位での活動をおこなわず、部門として講演会を中心に動き始めました。 検査技師全員に共通する話題ばかりですので、皆さんこぞって参加して下さい。

44回近畿医学検査学会への検査研究部門の関わりは、前述しましたように極めて深くかつ重要なものであります。 シンポジウム,一般演題など学会の内容そのものに携わっていることを肝に命じて、検査研究部門運営委員を中心としたチームで学術関係の実行委員会メンバーが、余念のない準備に明け暮れています。
 また、日本臨床衛生検査技師会の検査研究部門が、平成16年度より改正されます。 現在未確定ですが、奈臨技からもこの部門員に数名選出されることと思います。

【精度管理推進事業】

今年度の精度管理推進委員会は、昨年度とメンバーの変更なしで、引き続き下記のような活動をおこなっております。

1、奈臨技統一コントロールサーベイの実施。 昨年度と同様に、臨床化学,血清,血液,微生物,一般,輸血,細胞診,病理について実施いたしました。回答に問題がある施設には連絡の上2次サーベイを実施しました。

2、サーベイ結果検討会の開催。 上述の8項目を担当する検査研究分野により、各々サーベイ結果を集計し検討会を実施します。

3、サーベイ報告書の作成及び送付。 奈臨技精度管理調査報告書を作成し、全参加施設に送付致します。さらに今年度からは、2次サーベイを必要とした施設にはコメントもあわせて送らせていただきます。

今後の事業方針として、上述したような「小規模でなければ出来ないコントロールサーベイ」をさらに充実させるよう、委員会のメンバー全員の知恵を出し合っております。


渉外部

新木 義之

 昨年5月の日臨技生涯教育研修制度ガイドラインの改訂に伴い奈臨技も生涯教育研修委員会の一部を再編成してから一年が過ぎました。
 最初は11部門の旧研究班から新しい5部門,23分野の編成に戸惑いもあり混乱していましたが、最近では新しい制度にも会員の方々も慣れ活発に研修が行われるようになりました。また、技師会主催の研修のみならず、各種関連学会や団体にも参加される方が年々多くなってきています。関連学会や団体に参加された場合にも履修実績が与えられますが、この場合には自己申告しなければ点数が取得できませんので、必ず「自己申告書」を提出してください。自己申告にはもう1つ自宅研修があります。会場研修が不可能な場合に、図書・印刷物(会誌、学術誌、書籍等)を利用して研修が出来ます。

 法人としての衛生思想の普及及び啓発に関して、県民の医療および公衆衛生の向上に応えるため、毎年県民を対象に公開講演会を開催しております。講演会に参加するのが2回目、3回目と言う方もおられ、だんだん定着してきたようにも思われます。今年度も平成16221日(土)午後2時から(検査展は1時から)やまと郡山城ホールにおいて「アレルギーと日常生活」―花粉症のおはなしーと題して、奈良県立医科大学附属病院耳鼻咽頭科助手 金田 宏和先生をお招きして開催いたします。会員の皆様も多数ご参加ください。
 地域保健事業への協力、医療関係学術団体との交流として、今年も平成151012日(日)に橿原市主催の橿原市健康福祉まつりに参加協力いたしました。企画としては血糖測定,検査相談,SARSに関するパネル展示,技師会紹介ビデオの放映を行いました。今回から技師会行事に使用するスタッフジャンパーも新しく作られそれを着用しました。
 また平成15119日(日)に奈良県糖尿病協会主催で開催されます「なら糖尿病デー2003」にも参加協力し、他専門職種団体との交流にも努めたいと思っています。
 このような法人としての行事を行うには会員皆様の協力がなければ成し遂げられるものではありません。これからも技師会行事にご協力いただけますよう宜しくお願い致します。


事業部

猪木 正允

 H15年度の事業部活動は健康づくりセンター健診と無料職業紹介の2事業であります。健康づくりセンターにおいてはセンター内での健診を始め、事業所健診、学校健診、住民健診等、順調に進んでいるところです。これは医療改革の厳しい中、県民が病気になって病院へ治療に行くよりも、健診によって病気を予防しようとする動きの表れだと考えています。無料職業紹介事業については前にも申し上げましたが、厚生労働省から認可を受けた所でないと職業紹介の斡旋をしてはいけないという事になっており、この活動については皆無に近いと言っても過言ではありません。地臨技では出来る限り日臨技との求職、求人依頼の仲介役をしていこうと考えています。現在、小泉内閣が再度発足して、これから3年間はますます厳しい医療改革が断行される可能性があります。理事や会員一人一人が力をあわせて、臨床検査技師の地位を守らなければ、我々の未来は無くなる事になるでしょう。みんなの意識が高まれば仕事場での臨床検査技師の位置付けも上がり、世間からの必要性も増す事になると思っています。これからも全会員の協力を得ながらこの活動を実りのあるものにして行きたいと願っています。


広報部

稲垣 明

 広報部を引き受けて4年目になります。その間、毎月の奈臨技ニュ−スを特に支障なく発行できましたのは会員の皆様のご協力のおかげと感謝しております。会員名簿において4回発行しましたが、問い合わせに返事のなかった施設もありますが、全会員が満足のいく名簿はなかなかできません。
 今後も努力してきます。
「まほろば」は年1回の発行となり、広報部として非常に楽になりました。しかし、発行時期については今後も検討する必要があると思います。良い意見がありましたらご連絡下さい。また、執筆していただく会員については所属施設が規模の大きい施設の会員に偏る傾向があります。全会員のための会誌です。できるだけ多くの会員の皆様に手を挙げて頂きたく思います。ご連絡を待っています。


地区担当部(地区担当理事代表して)

城 志朗

 晩秋の候、各地区会員におかれましては日頃より技師会活動にご理解ご協力を賜り誠に有難うございます。平成15年度の3地区の担当理事を代表してご挨拶申し上げます。
 現在、奈臨技では3地区での活動が実施され昨年来より北部地区担当 川越理事(県立三室病院)、中部地区担当 城(天理市立病院)、南部地区担当 辻本理事(済生会御所病院),内間理事(平成記念病院)の各3地区を4名の地区理事が担当して、奈臨技技師会と各地区会員相互の連絡役で会員の慶弔、移動や技師会からの研修会連絡、企画事業の参加案内、日臨技、近臨技事業案内等、連絡役としての任を担当しております。
 年々、我々を取巻く医療環境は益々厳しくなり、臨床検査技師が自ら地域での医療貢献や身分、地位の向上に目を据える事が重要となって来ました。奈臨技技師会では生涯教育研修会を柱に勉強会はもとより会員相互の意見交換やコミュニケーション、外部団体、地域行政、一般の人々へのアピールなどを技師会活動の中心と考え、各会員にその場を提供して協力をお願いして行きたいと考えます。
 又、来年10月には近畿医学検査学会が奈良県担当で開催されます。奈臨技では来年度近畿学会に向けて委員会を立ち上げ、今までとは、一味違う開かれた近畿学会を目指して技師会会員の協力を基に賛助会員の参加、一般参加のオープン講演会や色々な参画事業を鋭意計画中であります。
 今後、我々地区理事は技師会会員の意見集約、技師会連絡事項、会員同士の親睦等奈臨技技師会と各会員相互のパイプ役としての役割を担って行く事が重要と考えます。奈臨技技師会会員のご協力の程、宜しくお願い申し上げます。


福利厚生部

辻本 武寛

 今年度からは従来、福利厚生部で行っていましたボウリング大会が新たにボウリング同好会として発足してスキー同好会と並んで会員皆さんが主体となって活動することとなりました。これら同好会を通してより親睦を深めたり、また多くの施設や各社メーカーの会員が来られるので貴重な情報交換の場となることと思います。紹介が遅れましたがスキー同好会の代表者は森嶋良一さん(奈良医大)、ボウリング大会の代表者は佐野麗子さん(奈良医大)です。よろしくお願いします。また今年度のボウリング大会は平成16年2月に行われる予定です、皆さん奮って参加して同好会を盛り立ててください。

 次に11月に各施設にお配りした「臨床検査技師に関する医療事故ガイドブック」(小冊子)にもありますように医療事故に関る検査技師のトラブルを昨今よく耳にします。病院等の施設が加入している保険では対応してもらえないケースも多くなっているようです。日臨技リンクスとも併せて今後の検討の資料としてガイドブックを利用して下さい。また、奈臨技としても一層啓蒙の場を広げるよう努力していきたいと思います。


会計

藤本一満

 私は理事に就任して2期目の2年目となりますが、この4年間に大きな変化がありました。一つは、奈臨技会費会費の値上げです。平成14年度まで会費は2,000円と国内で最も安い会費で運営をやってきましたが、地域市民への活動、精度管理事業の活動、勉強会などの学術的な活動が活発になるに従い支出が収入を上回り、現状の活動を維持させていくには会費の値上げもやむをえなかった状況となり、会員の皆様に理解、納得をして頂き値上げとなりました。一つは、研究班から検査研究部門への移行です。従来の12研究班から5部門23分野へとなり、当初、私ならびに会員は戸惑い混乱しましたが、ようやく落ち着いてきたように思われます。活動費も以前であれば、1研究班に30,000円仮払いし余った分だけ返金してもらって、会計としても単純でわかりやすいものでした。しかしながら、5部門23分野と仕組みが複雑になったため、現状は学術担当理事に活動費を一括して仮払いし、その中で上手に運用して頂いており、学術担当理事には相当な負担を背負って頂いていると思われます。
 奈臨技の活動は他府県にも決して劣らないもので、各理事および各委員長を中心に非常にまとまりがあり、且つ積極的に活動を進めていると思われ、会費も無駄なく有効に使用されています。

 来年は、奈良県で近畿医学検査学会が開催されます。学会準備は平成15年当初から進められ、各関係会員は学会を成功させようと一生懸命に活動されています。私は学会の会計にあたっています、初めてなので不安もありますが忠実に任務を果したいと思っています。
 平成15年度の奈臨技会費は移行期の為3,000円でした。値上げがあって会員の減少が心配されましたが、逆に会員は増えた次第です。平成16年度の奈臨技会費は5,000円となりますが、会員が減ることなく会として盛り上っていくことを切望します。