岡部 東矢
城下町・大和郡山市に「ファルコバイオシステムズ・奈良ラボラトリー」が誕生して早いもので13年になります。
ファルコバイオシステムズは前身を関西医学検査センターといい、昭和37年に京都市左京区で創業致しました。その後、平成元(1989)年、京都府久御山町に当社グループの中核ラボとして「総合研究所」を設立し業務をさらに拡大。翌年、社名を変更して現在に至っています。
私たちの奈良ラボラトリーは地域検査課に所属し、奈良県下に2営業所あるうちの一つ、奈良北営業所の2階にて検査業務を行っています。これにより先生方のご要望やお問合せが直接ラボに届き、迅速なラボ運営がなされていると自負しています。
さて、奈良ラボラトリーは平成4年4月に大和郡山市に誕生しましたが、当初検査技師は2名、また検査項目も限られており一日の受託検体数は30〜40検体程だったと記憶しています。そしてその位置付けも緊急検査室というものだったので検査項目も絞ったものでした。その後、緊急検査室という位置付けは変わらないものの、地域の先生方の要望にお応えする形で検査項目を増やしていき、必要最低限のものからより充実したものへと変化を遂げた結果、スタッフも増え、現在では1日の受託検体数も100、120検体ほどになりました。検体は朝9時から夕方5時まで安け付けております。しかし、これも先生方のご要望により、時間外でも検査員が交代で臨機応変に対応させていただいています。
ラボを維持していく中で私たちが最も苦慮する点は、総合研究所とのデータ相関です。同じ患者様がその時々の状況により、奈良ラボラトリーと総合研究所の2ヵ所を使い分けられるわけですから、施設間の相関が取れていませんと大変なことになります。そのため、外部精度管理調査への参加はもちろんの事、独自に行う総合研究所とのクロスチェック、また、通常の検体として搬入され後になって知らされる「検査監査室からの不意打ちのブラインドサーペイ」(結構びっくりします)など、日々の管理を怠ることができません。
また、システム通信機能も進み、検査オーダーから報告書のFAXまですべてオンラインにて作業することが可能になりました(私が入社した当時は報告書を手書きしていましたっけ)。検査室の端末から直近7回分のデータをさかのぼって閲覧することができ、これにより前回値と比較検討することができます。営業所のデータベースからは3ヶ月分のデータが閲監でき、それ以上になりますと総合研究所のデータベースに保管され、必要時には取り出して参照することができます。
当社より提供させて頂いていますサービスに電子カルテ「SUPER
Clinic」と、診療支援システム「TASCAL」があります。このサービスを利用して頂きますとリアルタイムに緊急検査結果が先生のパソコンに配信され、一刻も早いデータの提供に一役買っております。
最後にあらゆる検体検査を迅速に行うことによって“もっと診療に役立ちたい・提供できるサービスをもっと充実させたい!”という思いを胸に職員一同がんばっています。どうぞ今後ともファルコバイオシステムズ 奈良ラボラトリーをよろしくお願い致します。