天理医学技術学校 木寺 英明
奈臨技主催の公開講演会には聴衆として何回か出席しているが、実務委員としては初めての参加であった。担当したのは検査展の体脂肪測定である。操作は簡単であるが、始まる前に年齢、性別、身長、体重を入力してから測定器を握って、きちんと測れるかどうかを何度かチェックし、いざ本番を迎えた。
開演より多くの方々が来られ、参加者のお目当ては隣で行っていた簡易血糖測定器による血糖測定のようであったが、体脂肪も気になるのか割と測定される方も多かった。体脂肪を測定するのに年齢や体重を入力しなければならないので、最初は本人に入力してもらう方がよいのではないかと思ったが、高齢者の方も多く検査員が入力することにした。慣れるまでは入力しなければならない数値を紙に控えていたが、すぐに1つ1つ直接入力し、最後に間違っていないかを本人に確認してもらった。ほとんどの人は診察と同様に聞かれたことを素直に答えておられたが、中には年齢や体重を言うのを気にされる方もおられたので、そういう方には入力の仕方を説明して、本人に入力してもらった。忙しい時でも、相手の顔や反応を見ながら行うことが大切であると思った。
奈臨技も法人化したことにより、県民の医療および衛生思想の普及や啓発を行うために、毎年県民を対象に公開講演会を開催して、今年で11年目を迎えたが、何回か続けて参加して頂いている方もおられると聞き、地道な活動を続けていくことの大切さを実感した。最初は何を聞かれるかと不安であったが、実際に実務委員として参加して、会場に来られた方々が少しでも満足して帰って頂けるような心配りをすることが、大切なことだと感じた。私一人の力は微力であるが、皆で力を合わせて無事終了し、参加者に満足して頂けたことに感謝する次第である。