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KODAMA'S (NEW) WORLD

オールドマン「わしは運は信じない。運とは、天才の業績を説明するため に二流の連中の与えた名称なのだ」

---R・A・ハインライン『人形使い


昨日 / 明日 / 2013年3月 / 最新 / はてな

この日の出来事


09/Mar/2013 (Sunday/dimanche/Sonntag)

某会議、電化製品買い物下見など

今日はいろいろ忙しかった。

定時起床。朝食、朝刊。朝、近所の人に引越しの挨拶。

お昼前に大学へ。某会議。2時間。そのあと、某先生らと少し打ち合わせ。終了 後、某先生と中央食堂で昼食。

昼下がりに帰宅。しばらく腹痛で苦しむ(鼻水にも数日苦しんでいる)。それか ら某妻と京都駅そばの大型電器屋に行き、テレビと冷蔵庫を見る。高いのでネッ トで買うかどうか迷って帰宅。

夜、夕食。某妻の母親と叔母が手伝いに来てくださっている関係で、いつもよ り豪華。

夜中、風呂。それから某妻に手伝ってもらって確定申告の準備。真夜中まで。 たいへん(某妻が)。

人にはいろいろイライラポイントがある。わたしの場合は、物事が予定通り進 まないとストレスになるようだ。まあ、きちんとやるという規範が内面化され ているということか。あまり気負わずにがんばろう。


09/Mar/2012 (Friday/vendredi/Freitag)

伊豆高原

定時起床。髭剃り、朝食。

雨。娘を保育園に送ってから、後楽園の某税務署に年貢を収めに行く。それか ら本三駅前の某喫茶店でしばらくラッセルの勉強…の予定が、新幹線の予約な どをしていたらすぐにお昼になってしまう。

お昼は某ランチョン・セミナー。安楽死について。

お昼すぎ、おにぎりを食べながら雑用。

昼下がり、昨年震災で中止になった某旅行のため東京駅に移動。某氏らと合流 し、ビールを飲みながら伊豆高原へ。

夜、伊豆高原着。風呂、夕食、飲み会。日付が変わってしばらくしてから就寝。 酔っぱらいすぎて歯を磨くのを忘れる。しくしく。


09/Mar/2011 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

真夜中

朝、ゴミ出し。喉の調子が悪く、体調が戻っていなかったので、 今日は一日お休みすることに。 シリアルを食べて布団に戻る。

お昼、某妻に作ってもらった昼食をとってまた布団に戻る。

夜、夕食のために起きるまで寝続ける。 休んだおかげで体調はほぼ回復。睡眠は偉大だ。

夜中、たまっている新聞を読む作業。終わらず。

軽く風呂に入ったら寝よう。


09/Mar/2010 (Tuesday/mardi/Dienstag)

真夜中

朝、なんとか起きる。なんか寝不足気味。季節的なもの? シャワー、朝食。

定時出勤。午前中は某書籍部や某購買部に行き、某研究費を使い切る。 国民のみなさま、今年度もありがとうございました。

昼下がりまで雑用。某書類作成など。

昼下がり、某ミーティング。そのあと、某先生らと日が暮れるまで某相談。

某研究室で盗難事件発生。気の毒。

夜、しばらく研究室で作業してから帰宅。雪が降っていたので地下鉄で帰宅。

夕食後、新聞。

夜中、PHSをいじったり、某書類作成をしたり。もう寝なければ。


09/Mar/2009 (Monday/lundi/Montag)

夜中

朝、一時間寝坊。急いでシャワー、朝食。

地下鉄で定時出勤。終日雑用。

夜、某氏の新しいオフィスを訪問する。 その後、本三のあたりでインドカレーをごちそうになる。 地下鉄で帰宅。

帰宅してからしばらくソファで死んだように寝る。疲れた。

真夜中

夜中、二階の勉強部屋で新聞を読んだりメールを書いたりいろいろ。

The Philosophers' Magazineが届く。 某妻に言われて気付いたが、バーナード・クリックも去年暮れに死んだそうだ。 合掌。


09/Mar/2008 (Sunday/dimanche/Sonnabend)

伊豆旅行中のため、記載なし。 ブログを 参照のこと。


09/Mar/2007 (Friday/vendredi/Freitag)

定時出勤(right on time)。朝はまだ自宅のネットの調子が悪かった。 研究室に着いたとたんに某所から電話が来て驚く。 電話を切ったあと、自分の服かカバンにGPS端末が付けられていないかどうか、 しばらく調べてみる。

自転車で通勤中、The Doorsの`Light My Fire'の間奏から歌に戻るあたりに 改めて衝撃を受ける。すごい。

メモ。内在的価値と道具的価値。「勉強をしないと将来出世できない」 というのは勉強の道具的価値(手段的価値)に訴える言い方だ。それに対して、 「勉強はそれ自体がおもしろい」というのは、 勉強の内在的価値に訴える言い方だ。 しかし、勉強の内在的価値は、その道具的価値以上に、 「実際に深くやってみないとわからない」要素が強いため、 なかなか説得できないだろう。政治参加も同様。

料理をすることに道具的価値しか見出さない人は、 「料理をするのはめんどくさい」と言うが、 内在的価値を見出す人は、そうは言わない (ただ、「始めるまでがめんどくさい」と言うかもしれない)。

内在的価値を見出すこと自体も徳の一つである。 他人を助けることに手段的な価値(互恵性、名誉等)しか見出さない人が、 それを繰り返し続けているあいだに、 他人を助けること自体に内在的な価値を見出すようになる。 徳のない人は、そのような内在的価値が存在することを「ありえない」と言うか、 観念連合に過ぎないと言う。

真夜中

お昼前、某図書館に行き、しばらく某ガイドラインのパブコメ案の推敲と、 某編集原稿の推敲。少し寝る。

お昼は研究室で。お昼すぎから雑用をいくつか。 夕方、某院生とまたパブコメ案の相談をしたり、 某編集原稿の推敲をしたり。

日が暮れる前にケーキを買って帰宅。 夕食の前に近くの散髪屋で調髪してもらう。 この散髪屋は二度目だが、 「デザインカルテ」なるものにいろいろ書き込んであるようで、 説明が少なくて済むので便利な半面、何が書いてあるか不安な気もする。 カルテ開示請求を出したらどうなるんだろうか。

某妻と夕食。今週はまだ外食が一回と優秀だ。 そのあと、新聞を読んだり、結婚式のスピーチを考えたりしていると、 あっという間に風呂に入って寝る時間に。一日は短い。

昨日に引き続きネットの調子が悪い。 某ニフティに電話して調べてもらっているが、 どうなることやら。


09/Mar/2006 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

定時出勤。昨夜は何度か起きたが、よく寝た。

急にオーティス・レディングが聴きたくなる。

お昼すぎ

某ランチョン・セミナーでフランス旅行の話をする。 準備不足でいかん。

昼下がり

お昼は同僚の某氏と13階でパスタ。 疲れて眠くなる。

昼下がり2

椅子に座ったまま30分ほどよく寝る。

夕方

人間関係について少し考える。 というか、この年になるまで人間関係について まともに考えたことがなかった気がする。 Philosopher's solipsism at work.

真夜中

夜、少し新聞の切り抜きをしたあと、 同僚たちとちょっと相談事をしてからプールへ。 速く泳ぐためにクロールのキックとストローク(っていうのかな)を 別々に練習する。キックは疲れる。 あとで水泳の得意な同僚に聞いたところ、キックは膝下ではなく、 太ももからやらないといけないそうだ。

それから、 同僚の某博士と飲み屋で人生相談。生ビールをジョッキで一杯、 日本酒一合。いろいろ話ができる人がいて助かる。

メモ。「なんで?」というのは、数ある疑問文の中でも 最も挑戦的・攻撃的な質問だと思う。 この質問に答えられるように常に準備しておくこと。 しかし、他人に質問するときはなるべくこの疑問文は使わないこと。 あるいは、可能な答を三択ぐらいで用意してやること。 例:「それはなんでなんですかねえ。たとえば、〜ということですか。 あるいは、〜ということですか」など。


09/Mar/2005 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昼下がり

朝起きて大学へ。附属図書館と医図書に寄ってからお昼に研究室へ。 某氏と昼食。


09/Mar/2004 (Tuesday/mardi/Dienstag)

早寝早起き。朝、喫茶店ですこし今日の勉強会の予習。

夕方

朝からお昼すぎまで某生命倫理勉強会。 子どもの医療に関する倫理的問題(判断能力、児童虐待)、 終末期医療をめぐる倫理的問題 (安楽死、DNR指示、臓器移植など--とくに生命の神聖さ、意図と予見、 作為と不作為という原則をめぐって)について。

お昼は一緒に二食(第二食堂)で。 今後の発表予定について根回しをしてみたり :)

休む間もなくそれから某ミーティング。 法の基礎について教わったり、シラバスについて相談したり。 4月からはますます忙しくなりそうだ。 早目に準備をするようにしよう。

つかれた。寝たい。研究室にソファがあれば…。

いろいろメールを打ったり。

「非常勤をやっているなら確定申告を出さないといけない」 という不吉な噂を耳にする。 去年の2月までは非常勤をやっていたが…。 まあ、たぶんあんまり関係ないということで、 必要そうなら来年からやることにしよう。 とりあえず、今晩は科研費の研究実績報告書を書こう。

夜2

夜は某ファミレス系イタメシ屋で。

つかれた。

真夜中

科研費の報告書を書く。今年度はぜんぜん業績がなかった。 16年度はもう少しがんばろう。


09/Mar/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

今日も朝に起きる。何が起こったのか。

朝食。新聞。ホットゾヌのアップデート版が出ていたので更新。

調べてみると、「死後の臓器に相続税をかけよ」という議論は 日本ではあまり見られないようだが、 「死後の臓器は遺産だから、臓器提供先の指定はできるようにせよ」 という意見はいくらかあるようだ。

しかし、遺産ならば相続時に税を取るという考え方ができそうだ。 英語ではあまり関連するサイトは見つけられなかった。 調べ方が悪いのかもしれない。

朝2

『異議あり!』、生命倫理学の部分を読む。たしかに 伊勢田さんが書評で書かれているように、 著者は中絶や臓器移植や安楽死やクローン技術などに関して まさに生命倫理学の枠内で議論しており、 書名は羊頭狗肉としか言いようがない。 自分が「自己決定」を尊重するリバタリアンな立場を貫こうとする生命倫理学の一つの 立場を取っているにもかかわらず、 批判相手をすべて「生命倫理学」と名付けているのは、 売れ線を狙っているにしてもかなり悪質な策略だ。 たとえば、 「その時、生命倫理学がどちらの立場に立つのか、 とても興味深い」(135頁)「こうした方向に対して、 恐らく生命倫理学も反対しないと思われる」(138頁) などの表現があるが、これらの表現はほとんど意味不明である。 「生命倫理学」を政党の名前か何かと勘違いしているのだろうか?

(いや、よく考えてみると、この「生命倫理学」という語は 婉曲的に某名誉教授を指しているという解釈も成り立つな。 そうなると、実はこの書名はもともと 『異議あり! 某名誉教授の生命・環境倫理学』 というものだったが、 ちょっとそれはまずいだろうというナカニシヤの某編集者の判断が働き、 タイトルから某名誉教授の名前が削除され、本文中の「某名誉教授」も すべて「生命倫理学」に変更してしまったのかもしれないな)

などと、ちょっと煽ってみるが、文章は非常に読みやすい。 伊勢田さんが指摘されているように、いろいろ矛盾したことを述べており、 あまり一貫した立場を貫いているようには思えないが、 (生命倫理学のところに関するかぎり)入門書としては秀逸のように思える。 アマゾン的には、 「あわせて買いたい: 加藤尚武『脳死・クローン・遺伝子治療』と 岡本『異議あり!』、どちらもおすすめ!」という感じだ。

放送大学。経済学史入門。重商主義(マーカンティリズム)。 重商主義はいろいろな意味があるそうだ。

古典派経済学によれば、 国家の富とは金(貨幣)をなるべく多く持つことだとする重金主義を信奉し、 また国家の富を増やす一つの方法は貿易差額を黒字にすればよいと考えている。 が、貨幣数量説からすると、このような立場は物価の上昇を招き、 結果的に輸出量が減ってしまうので、矛盾していると言える。

貨幣数量説: VM=PT (M=貨幣の量、V=貨幣の流通速度、P=物価水準、T=総産出量)

マルクスによれば、重商主義者のジェイムズ・スチュアートの『経済学原理』 (1767年)は原始的蓄積過程の経済学を唱えている点で優れている。

重農主義。ケネーの『経済表』。 古典派的には自由貿易を推奨する点で優れているが、 『経済表』に利潤の説明がないのが問題。とかなんとか。

お昼、自由ヶ丘駅前に行き、こないだ教えてもらった某韓国料理で昼を食べる。 それから某喫茶店でしばらく勉強したあと、 眼鏡のレンズを交換してもらい、買物を済ませて帰宅。

ちょっとうつらうつらしてから、夕食。 エビとレタスのガーリックソテーという産経新聞に載っていた難易度中の レシピを試してみる。まあまあ。

夕方、アマゾンからまた本が届く。なぜか最近は注文したらすぐに届くな。

真夜中

寒い。眠い。


09/Mar/2002 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

死ぬ。寝よう。

真夜中2 (午前)

あれ、寝つけない。

夜明け前

えんえんとモンティパイソンのドキュメンタリーや30周年記念番組などを見る。 眠い。今度こそもう寝よう。

お昼すぎ

さっき起きた。さて、研究会に行かねば。

研究会に出てきた。 マルサス、グレイの自由主義論。

研究会のあと、横浜の某氏と岡山の某氏と一緒に食事。カキフライ定食。 いろいろと有益な情報を提供していただく。感謝。

「ところで、J-P・サルトルとJ・R・サールって親戚でしょうか」

「ばが言え」

「つまらんこと言ってないで先へ進め、先へ」

真夜中

すこし寝てから、新聞を読む。そういえば昨日は語学をやるのを忘れていた。

Israël-Palestine: l'urgence
イスラエル-パレスティナ: 切迫

(from Le Monde)

Alors que George W. Bush a annoncé jeudi soir que les Etats-Unis renvoyaient leur émissaire au Proche-Orient, le général en retraite des marines Anthony Zinni, les violences ne cessent de s'intensifier entre Israeliéns et Palestiniens.
ジョージ・W・ブッシュが木曜日の夜に、 米国は近東への密使--海軍退役将校のアンソニー・ジニー--を 送り戻すと発表したにもかかわらず、 イスラエル人とパレスティナ人のあいだの暴力は激化することをやめない。

Les dernières 24 heures ont été les plus sanglantes depuis quatorze ans, avec 46 morts.
この24時間で、46人が死亡し、最近14年間でもっとも血なまぐさいものとなった。

Les Palestiniens demandent une intervention internationale urgente.
パレスティナ人たちは、緊急の国際介入を要求している。

Ariel Sharon a affirmé pour la première fois, vendredi, que les "négociations sur un cessez-le-feu" pourraient avoir lieu "sous le feu".
アリエル・シャロンは金曜日に初めて認めた; 「戦火のせいで」「停戦についての話し合い」を行なう機会が失なわれていることを。

(alors que=although; renvoyer=throwback; Proche-Orient=the Near East; en retraite=retired; entre=between; sanglante=bloody; depuis=since; quatorze=fourteen; pour la première fois=for the first time; cessez-le-feu=cease-fire; pourrir=spoil; avoir lieu=take place; sous=under, due to)

今日の勉強時間…4.5hr


09/Mar/2001 (Friday/vendredi/Freitag)

Porn Tsar

「あいかわらず世界中でいろいろなことが起こっていますね。 サンディエゴの高校での乱射事件とか、ポルトガルで橋が落ちたりとか」

「うむ。ブリュッセルでムガベ大統領を市民逮捕しようとした英国の国会議院が、 ムガベのガードマンに殴り倒されたりとか、 マイケル・ジャクソンがオクスフォード・レクチャーに2時間半遅れて来たので、 そのあいだに親友のユリ・ゲラーがスプーンを曲げてオクスフォードの学生を 喜ばせたりとか」

「そういえば、モルモン教の州、ユタで、ポルノ規制の動きが強まっているそうです。 なんでも、40代のモルモン教信者の女性が、 新しくできたポルノ規制委員会か何かの長になったらしくて」
(注: 正式にはObscenity and Pornography Complaints Ombudsman)

「ああ、聞いた聞いた。処女なんでしょ、その女性」

「というウワサです。『ハスラー』の経営者のラリー・フリントが 『セックスしたことのない人間が、他人にああだこうだ言うのはおかしい』 と息巻いているそうです」(`State where morals matter picks first porn tsar' The Independent, 07/Mar/2001)

「ユタは変な州で、 州のアルコール規制局とかなんとかいう部局の人間のほとんどが、 酒をまったく飲まないteetotalerだっていう話だから」

「しかし、『セックスを経験したことない人間は、 セックスについてああだこうだいう資格はない』という議論はどうなんでしょうね」

「ミルの経験議論だな。一理あるんじゃないの。トロを食べたことのない人間が、 トロよりもイクラの方がずっとおいしいと言うのは変だろう。 クラシックコンサートに行ったことのない人間が、クラシックコンサートよりも ロックコンサートの方がずっと興奮するとか言うのもおかしいし」

「たしかに味覚とか聴覚とかについてはそうなんですが、 それを道徳の議論にまで敷衍することができるでしょうか。 万引をしたことのない人間が、万引の正不正についてとやかく言う資格はないとか、 買春をしたことのない人間が云々とか、麻薬をしたことのない人間が云々とか、 ボクシングをしたことのない人間が云々とか、 殺人をしたことのない人間が云々とか、戦争をしたことのない人間が云々とか」

「一理あるんじゃないの、そういう意見にも」

「そうなんでしょうか。たしかに、酒もバクチもやらない人間が、 酒とバクチのどちらが楽しいかについて云々言うのはおかしいですが、 戦争に参加したことのない人間でも、 拳銃とミサイルとどちらが危険かについて議論できないわけではないでしょう」

「まあそれでも『経験者は語る』というのはつねに説得力があるからな。 経験者が未経験者を軽蔑するのは古今東西を通じて普遍的な現象じゃないの。 『青二才が知った口をきくんじゃない』タイプの論法はどこでもあるわけで。 医者じゃないのに生命倫理を語るのはけしからんとか、 会社で働いたこともない人間が企業倫理を語るのはけしからんとか。 きみもそういうことをよく言われるんじゃないの」

「倫理を語るのは60才を過ぎてからと言いますもんね。 たしかに経験が一種の権威となりうることは認めますが、だからといって、 ドン・ファンのような人間がポルノ規制委員会の長になるのも問題なわけで。 ムガベやヒトラーが国連総長になるのもおかしいでしょう。 麻薬をしたことのない人間が麻薬の不正を語るのがおかしいというのなら、 麻薬中毒者が麻薬規制は不正だというのも同じくらいおかしいのではないでしょうか。 武器産業に深くかかわっている人がかならずしも戦争の是非について 正しい判断ができるとはかぎらないわけで。 道徳の場合はかならずしも酸いも甘いも噛みわけたことが正しい判断につながるとは 言えないでしょう」

「その意見にも一理ある気がするな。 陪審員は客観的な事実をもとに公平な判断をするわけで、 かならずしも膨大な経験を積んでいることは要求されないし。 でもまあ、道徳においては共感能力とか、 相手の立場に立つという能力も必要とされるので、そういう点では、 いろいろ経験を積んでおいた方がよろしいんじゃないの」

「ええまあその通りなんですけど。しかし、 経験をふりかざす連中が世の中には多くて…」

「…経験コンプレックス」

「え、何て言いました今?」

「いや、なんでもない、なんでもない…」

今日したこと

授業がない日なので、半日新聞を読んで過ごす。 お昼すぎに、散歩がてら大英博物館に行く。

本屋に立寄ったときに、ウィンドウに飾られていた本をつい購入してしまう。


09/Mar/2000 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

今日のニュース

〆切がっ
目前です。
母と会いました。
今回は百万遍の方に来てもらって、某中華料理屋で夕食を食べました。
昨日、某古本屋で本とCDを書いました。
マガジンとスーパージャンプも買った気がします。

03/09/99 (Tuesday/mardi/Tuestag)

夕方

ロック読書会終わり。第3巻第5章第12-16節。


昨夜、三木清を読み終える。 おもしろい随筆もくだらない随筆もあったが、 とにかく久しぶりに普通の本を読んだ感じがして新鮮だった。 いくつか引用しておこう。

ひとは固よりつねに一定の目的をもって読書するものではない。 何か目的がなければ読書しないというのは 読書における功利主義であって、 かような功利主義は読書にとって有害である。 目的のない読書、いわば読書のための読書というものも大切である。
(101頁、強調こだま)

う〜む。これもやはり「実利(実用)主義」という意味か。ま、いいんだけど。

自分で写本した読んだ昔の人には緩やかに読むという善い習慣があった。 しかし今日においてもこの習慣を養うことは必要であり、 特に学生の時代に努力されねばならぬ。 勿論すべての本を緩やかに読まねばならぬというのではない。 或る本はむしろ走り読みするのが好く、 また或る本はその序文だけ読めば済み、 更に或る本はその存在を知っているだけで十分である。
(108頁)

う〜む。名前を知ってるだけでもいいのか。


来週の月曜日と火曜日に行なわれる 某情報ワークショップ で発表する予定の、某異人を歓迎して、某所で食事。みなで鍋をつつく。

この某異人は何でも暗号を研究しているRA(リサーチアシスタント)らしいが、 某師匠と同い歳(かつ同じ身分)のせいか、某師匠と良く気が合うようだった。 英語で冗談を言いながら(ときどき一人で)笑いころげている 某師匠のコミュニケーション能力の高さに脱帽。

これからもう少し情報の仕事。 そういえば、当日のワークショップには某NHKが来るらしい。 エキストラとして暗躍する予定なので、 運よくそのニュースを見たら注意して探してみてほしい。


03/09/98(Monday/lundi/Montag)

真夜中

つい古本屋に行って買物。病気やな、これは。


早朝

例によって例のごとく、爆睡爆睡。


--もしも羊の毛のように、 毎年切っても切っても翌年には再び増殖する肉があるとすれば、 どうだろうか?

たとえば、遺伝子組換えで、 牛の背中に大きなコブをつける。 そのコブはある時期が来ると昆虫の脱皮のように簡単にぽろりと外れる。 だから牛は痛みを感じない。 そしてそのコブ肉は、牛から取れる肉のなかでもっとも旨い肉だとしたら--


お昼過ぎ

シンガー歓迎の準備中。眠い。


夕方

シンガー討論会終わり。 楽しかったが、2時間半ほどぶっ続けだったので疲れた。 何も言うことが思いつかなかったので結局発言せず。 MDを持ってきて録音するつもりだったのを完全に忘れていた。 つかん。 (某君がたまたま持って来ていた再録ウォークマンを 借りて急場をしのいだ)


某教授宅でシンガー氏を囲んで晩餐。 大きなテーブルにところ狭しと並ぶベジタリアン料理。 (シンガー氏は有名なベジタリアン)

ぼくは相変らずしゃべることもなくはむはむと料理を食べていたのだが、 一つだけ話すべきことがあるので口をはさむ機会を虎視眈々と窺っていた。

というのは、シンガー氏は、現在倫理学入門書読書会のテキストにしている 『コンパニオン・トゥ・エシックス』の編集者なので、 「この本を翻訳してもよろしいですか?」という質問をしてみたかったのだ。 (もちろん正式には出版社を通す必要があるが、まあ、内定というか、 編集者の意向というのも聞いておきたかったので)

それで、ぼくがちょっとトイレに行っているすきにその話になっていたようで、 ぼくが戻ってくるとすでにぼくが何かを言わないといけない状況になっている。

英語はよく使っていると言え、実際に英語で会話をすることは 久しくなかったので、緊張する。 また、基本的に初対面の人は日本人だろうが火星人だろうが大の苦手なので、 緊張は一層激しい。

でも、まあ、すでに言うことは考えていたので、とりあえずしゃべるべきことは しゃべって、これ翻訳してええ?それはええけどまず出版社に了解得んとあかんわ ああそうでっか、などと会話した。

しかしその後が悪い。ついでなので、 持参していた『コンパニオン』(実は研究室の本であってぼくのではない) にサインしてもらおうと思って、 あ、サインてなんだったっけな、ええと、 オート、オート…とか考えつつこう言ってしまった。

'May I have your AUTOBIOGRAPHY?'

ホワット?とシンガー氏は一瞬のけぞった後、 ああ、君が言ってるのはautograph(サイン)だね、 と言われた。

あ。ああ。あああ。ししししまった、 autobiographyってのは「自伝(自叙伝)」 のことやんけーっ、と気付くが早いか、 テーブルを囲んでいた人々の中から 「クスクスクスリクスクスクス」と忍び笑いが。

シンガー氏にも
'That would take too long.'(それは時間がかかりすぎるよ)
とか言われて、もうその時のぼくの心境といったら、筆舌に尽くしがたい。 あえて言うなら、その場ででんぐり返しを連続2回した後、 『漂流教室』の大友くんよろしくテーブルの下にダイナマイトをしかけて その場にいた全員をふっとばし、 ぼくが今言ったことの証拠を湮滅してしまいたいという欲望にかられていた。

いや、まあ、ほんとは、日記に書くことがまたできた、 とか思ってたんだけどね。

ついでに、下がサインの内容。 シンガーがサインしている途中に、研究室のみんなが、 「それは国有財産であってこだまの本ではない」と言ったので、 こんな中途半端な内容になった。

To Satoshi & all other students!
with best wishes from
Peter Singer
9.III.98


03/09/97(日)

・昼下がり・

らい。ぶっ。

体調はまだ悪い。熱も出たのでやっぱり風邪みたい。昨日はオレンジジュース やらポカリスウェットやらを大量に飲んで寝てました。おうう、おうっと、う なりながら読書会の用意もしましたが。

明日は午後一時から、『元祖日本自由意志研究会』の第一回大会が、ここか研 究室で開催されます。来る者は拒まず。来たい方は来てくだされ。

では明日。あ、また後でギター置きに来るか。

(ところで江口氏に、「『諌める』は目上のものに説教するときに使うのじゃ」 というようなことを教えられたので、訂正しておいた。場所は秘密)


Satoshi KODAMA
email: satoshikodama-tky[at]umin.ac.jp
All rights undeserved.
Last modified: Sat Apr 6 00:02:38 JST 2013