開催にあたって

 
三重大学大学院医学系研究科
胸部心臓血管外科学
会長 新保 秀人
謹啓
時下、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 このたびの第48回日本心臓血管外科学会学術総会を三重大学大学院医学系研究科胸部心臓血管外科教室が主催させていただくことは大変光栄なことであり厚く御礼申し上げます。
 会期は2018年2月19日(月)、20日(火)、21日(水)の3日間、三重県総合文化センターにて開催致します。皆様の御陰をもちまして演題応募総数は1130題と非常に多くの演題応募を頂戴しました。この場を借りて御礼申し上げます。採択は808題、採択率は71.5%になります。前日の18日(日)には卒後教育セミナー(Basic と Advanced)、評議員会が予定されています。学会のテーマは「チーム医療におけるリーダーシップ」としました。心臓血管外科手術は外科医ひとりでは成立しませんから手術だけをとってもチーム医療といえます。更に昨今の手術症例は疾病が複数みられることも多く、複数科の医師や多職種の協力も必要となります。いかに最良の治療を行うか「リーダーシップ」が求められます。「リーダーシップ」にはもう一つの意味を込めました。それは「龍」です。「龍になれ雲自ら従ふ」という言葉があります。これは武者小路実篤氏が著名な陶芸家清水六兵衛(きよみずろくべえ)氏に送られた色紙の文句です。京都大学名誉教授長石忠三先生は清水氏邸でこの色紙をご覧になられた時、いたく感動されこの言葉と高名な日本画家山本紅雲画伯の「」の絵とともに三重大学胸部心臓血管外科教室開講30周年記念式典(1987年)の際に教室に寄贈して頂きました。以来この言葉は教室の座右の銘として使わせて頂いております。ここでいう「龍」とは人一倍立派なリーダーを示していると考えられます。以上のことから上記のテーマを掲げました。
 本学術総会ではふたつの新しい試みを行います。
一つは女性座長の登用です。現在、心臓血管外科学会会員の女性の比率は5%ですが、今後の女性会員の一層の活躍を期待して本学術総会でお願いする座長の10%を女性会員の先生方にお願いしました。二つめは「会長推薦演題」を設けたことです。査読の評価が非常に高かった演題の中から発表内容をじっくり時間をかけて見たい演題を「会長推薦演題」とし、通常の口演発表に加えて、発表内容をポスター形式で会期中の3日間掲示して見て頂こうという企画です。
これらの演題にも目を通して頂ければと存じます。
 特別講演はチンパンジー研究で有名な京都大学高等研究院の松沢哲郎先生にお願いしてあります。外国からの招待講演者は13名です。①Edward D. Verrier (University of Washington, USA)、②Duke E. Cameron (Massachusetts General Hospital, USA)、③Ottavio R. Alfieri (San Raffaele Hospital, Itary)、④Jennifer S. Lawton (Johns Hopkins University, USA)、⑤G. Chad Hughes (Duke University, USA)、⑥John R. Doty (Intermountain Medical Center, USA)、⑦Woong-Han Kim (Seoul National University, Korea)、⑧Vladimiro L. Vida (University of Padua, Itary)、⑨Hiroo Takayama (Columbia University, USA)、⑩Koichiro Nandate (University of Washington, USA)、⑪Werner Lang (Erlangen University, Germany)、⑫Zachary M. Arthurs (San Antonio Military Medical Center, USA)、⑬Kenji Minakata (Temple University Lewis Katz School of Medicine, USA) (敬称略)、以上の先生方をお招き致しました。
 教育講演は「高齢者医療におけるフレイルの重要性−特に外科医療を中心に−」と「脊髄保護」です。教育ビデオも「先天性」、「後天性」、「重症虚血肢に対する末梢動脈吻合」をテーマにエキスパートによる手技としてお願いしました。特別企画は「CVSAP (Cardiovascular Surgery & Anesthesia & Perfusion)」を上田敏彦先生に企画して頂き、テーマを「開心術における臓器保護とそのモニタリング・術中管理」として行われます。Developing Academic Surgeonは橋本和弘先生、Hiroo Takayama先生に企画して頂き特別企画として「What can you do NOW toward or as an academic surgeon?」のテーマで行われ心臓血管外科専門医認定機構より指導医講習会として認めて頂いています。このように特別企画は8つの充実した企画となっております。ビデオシンポジウムを4テーマ、パネルディスカッションを5テーマとしました。他、会長要望演題、一般口演、ビデオ演題、ポスター発表、医療安全講習会などです。熱い議論が行われることを期待しています。
 三重県には幸いおいしい食材がございます。また伊勢海老、あわびが美味しい時期でもありますし、松阪肉や最近人気が出てきた伊勢マグロやジビエもございます。会期2日目、2月20日(火)に開催します会員懇親会ではこれらの食材を用意して会員の皆様のご参加をお待ちしております。ぜひ味覚も楽しんで頂ければと思います。 
 参加される先生方にとって、少しでも有意義な学術総会になるようことを期待しています。三重県は伊勢神宮以外も見どころはありますし、本居宣長松尾芭蕉、本邦で初めて国語辞典を編纂した谷川士清などを生んだ土地でもあります。歴史に触れて頂くのもよいかと思います。会員の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。
謹白

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