HOME > 会報 > 家庭医療学研究会会報 第43号 |
家庭医療学研究会会報 第43号 |
発行日 : 2001年9月15日
|
特集/第13回家庭医療学研究会夏期セミナー記録 |
今年の夏期セミナーは,昨年に引き続き,つくば市で開催されました。昨年から学生・研修医部会が運営にかかわるようになりましたが,今年は世話人の前野哲博先生(筑波大学)の指導のもと,学生・研修医部会が企画から実施まで中心になって運営しました。講師も含めて約120名の,活気に満ちたセミナーが,「つくば国際会議場」「旭屋ホテル」「国民宿舎つくばね」の三つの施設を使って,二泊三日の日程で行われました。 プログラム(左記)に沿って,参加者から寄せられたレポートの中から抜粋して,セミナーの様子を紹介します。 「家庭医の現在と未来〜マクロ未来予想図〜」
(岡田先生の講演について)
「家庭医はやりたいことを諦める必要がない」----大学の先生は研究・教育に進みたいのなら大学へ残るのが一番と強調するが,実は家庭医も研究や,教育者としての可能性が沢山あることを先生のご講演をお聞きして再確認する事が出来ました。「今できること」の項目が迷いがちな6年生にとってはとても心強かったです。アメリカの医学生と違いFPへの道が確立されているとは言えず,FPがちゃんと公認されていない日本ではFPを目指す事はよりしんどいことのように思えます。しかも流行のように全国に出来てきた総合診療部も,中には各科へ患者さんの振り分けだけを行っている所も沢山あり,ますます周囲の誤解を生じている気がします。 (佐野先生の講演について) (木澤先生の講演について) (伴先生の講演について) (木戸先生の講演について) ワークショップ「家庭医に必要な臨床能力」
小外科実習
現在内科循環器病棟にて研修中であり,実際に針と糸を用いて縫合を行なう機会が殆どないため,今回選択した3つの実習の中で最も意義深いものであった。やはり一度でも実際にやっておくと違うので,病院内でも暇を見つけては糸結びの練習を欠かさずにやっておきたい。 身体診察法 EBM 在宅ケアの視点からのケアマネジメント 医療面接 症例へのアプローチ 家族志向のケア 医療倫理 講師の為のセッション
今回はじめて企画されたセッションでした。英国のDundee大学の修士課程で医学教育を(通信教育)学んでおられる藤沼先生が,御自分の教育者としての経験などを交えながら,医学教育の理論や最近注目されている話題を紹介してくださいました。参加者が小グループになって,自分がかかわっている医学教育について評価する作業もあり,内容の濃い時間をすごさせていただきました。「現時点で何ができるかability」よりも「今後学びとっていける力capability」を重視することなど,教育に求められている視点を再認識することができました。
モーニングセッション まず3名の研修医と2名の学生が自分の目指すべき道と,その実現のために今していることについて熱い思いを語った。誰もが自分の生き様に真剣であることを感じ,私は胸が熱くなった。それと同時に自分の医師としての生き方を自分なりに考えなくてはならないと思った。フロアディスカッションでは,家庭医になるために行なうべき卒後研修について討論した。どの道に進むのであれ,研修医としての期間は自分の可能性を広げるため,様々な分野に挑戦し,また医師としての基礎固めの重要な期間であるという結論になった。
懇親会 懇親会では,好きな時間まで話ができるというのが,この合宿の最大のメリットだと思いました。同じようなことを目指している友達と出会え,様々な分野で活躍している先生方と出会え,本当に為になりました。漠然とやりたいとおもっていた事が,懇親会で話しているうちに明確になってきたのが一番大きかったです。 |
第16回家庭医療学研究会についてのお知らせ
|
家庭医のためのCME
Walter LC et al. Development and validation of a prognostic index for 1-year mortality in older adults after hospitalization JAMA 285; 2987-2994, 2001 研究方法 研究結果
臨床予測指針 : 以下の表に従って,各所見の合計点を計算
各患者群の退院一年後の死亡率予測値
コメント 提供者 : 名古屋大学総合診療部 向原 圭(むこうはら けい)
IR McWhinneyらにより提示された家庭医療学の臨床方法論であるPatient-centered method(PCM)を学び実践で使用するにあたっては,抽象的な理解のみに止まらず,具体的な方法論を展開する必要がある。つまり,実際に使って,ある問題を解決するようなものでなければならない。 I.解釈モデル 提供者 : 北海道家庭医療学センター 草場鉄周,北部東京家庭医療学センター 藤沼康樹 |
家庭医療学研究会世話人会議事録 (08/04/2001)
|
議 題
|
世話人会議事録にもありますように,当研究会には,以下の8つのワーキンググループ(WG)が設置されています。
1) 見学実習・研修ネットワークWGは既に活動しているPCFMネットの中の当研究会員をWGメン
バーとしますのでこの場では募集いたしません。 3)から6)までの各WGの委員と8)の主任を現在公募しております。 委員の募集に関する問い合わせは,各WG主任に直接E-mailで,8)の主任の募集については6)の主任でもある代表世話人の伴 信太郎先生にE-mailでお問い合わせください。
(事務局 注)Web公開にあたって,上記お問い合わせ先のE-mail addressを省略しました。 |
事務局からのお知らせ |
! ! ! ! ! 第16回家庭医療学研究会演題募集要項! ! ! ! ! |
◇ 一般演題
◇ポスターセッション
◇応募方法
|
◇必要事項
|
メーリングリストの加入について |
|
入会手続きについて 会費納入のお願い 異動届をしてください 〒514-8507 三重県津市江戸橋2-174 三重大学医学部附属病院 総合診療部内 電話 059-231-5290(総合診療部) FAX 059-232-7880(家庭医療学研究会専用) E-mail jafm@clin.medic.mie-u.ac.jp ホームページ http://www.medic.mie-u.ac.jp/jafm/ |
編 集 後 期 皆さまお元気でいらっしゃいますか。会報の43号をお届けします。今年も盛り上がった,つくばでの夏期セミナーの報告をどうぞお読みください。家庭医になりたいという学生・研修医は,確実に増えているようですね。スタッフの皆さん,講師の皆さん,そして全国から集まった学生・研修医の皆さん,どうもありがとうございました。 |
発行所 : 家庭医療学研究会事務局 編集担当世話人 : 大滝純司 〒060-8648 札幌市北区北14条西5丁目 北大病院 総合診療部 E-mail jotaki@med.hokudai.ac.jp |
CopyrightcThe Japanese Academy of Family Medicine,1998-2008 |