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家庭医療学研究会会報 第40号 |
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第12回学生・研修医のための夏期セミナー開催される |
今年の夏期セミナーは久々の関東地区での開催となり、学生60名、研修医その他20名の合計80名の参加があり、スタッフを合わせると100人を超え、大いに盛り上がりました。 ここでは、プログラムおよびそれぞれのセッションについて、参加者のレポートを交えて報告します。 |
プログラム 【8月4日】
【8月5日】
【8月6日】
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初日のセッションは、まず葛西先生の「家庭医とは」というワークショップで幕を開けました。小グループによるワークショップ形式で、お互い初対面にもかかわらず白熱した議論が展開されました。 小グループに分かれてディスカッションすることで、家庭医療についてよく考えることができた。今までは家庭医療というと漠然としていて、何となく自分が将来地域の中で行っていきたい医療の理想のイメージだった。今回、そのようなレベルでしかなかった自分の考えを深めることができたし、他のみんなのいろいろな意見が聞けてとても参考になった。(6年生) 続いて、家庭医の現在と未来と題して、現在第一線で活躍されている5人の先生に、なぜ家庭医になったか現在どういう仕事をしているか、将来どうなっていくかということについて話をしていただきました。家庭医療は日本ではまだまだメジャーな分野ではなく、学生にもいろいろ不安がありますが、そんな不安を吹き飛ばすような先生方の話に、参加者も大いに勇気づけられた様子でした。 (津田先生) 家庭医について今までわかっているようできちんと知らなかったことをスライドを使ってわかりやすくお話いただきました。家庭医の必要性を改めて感じさせられました。(6年生) (佐野先生) PHYSICIAN SPECIALIZED IN YOU という言い方がとても気に入りました。家庭医とは決してスーパーマンではないが自分の範囲の限界を知っている外来医療のスペシャリストでありその医療にはその人の個性や人間性が大きく反映されている、というイメージ像ができました。(2年生) (前沢先生) 正直に言って驚きました。家庭医はやはり個性的な人が個性を伸ばしつつ行っていく医療だと思いました。imagine、あたたかい想像力の大切さは、お話を聞いてはっとするほど深く感じ、ずっと忘れないでいきたいと思いました。(6年生) (内山先生) 「開業はお金がかかるから無理」というイメージがあったので今まで開業には興味すらもったことがありませんでした。しかし今回のセッションで「患者と真に相互理解し、共同で病気に対応する家庭こそが町医者の醍醐味」などという言葉をきくと自分がもとめる家庭医としての「ポリシー」を実現しようとするなら開業が一番大きい道であることを納得しました。(2年生) (松村先生) 家庭医ということを今回のセミナーに来るまで、ほとんどなじみがなかった私にとって、10年前(?)に同じように家庭医に詳しくなかった松村先生が今は、イキイキされてお話されてるのを見てなかなか、勇気づけられました。(5年生) 2日目は、家庭医に必要な臨床能力について、グループに分かれて講義・実習を行いました。みんな熱心に参加していて、スタッフが圧倒されるほどの熱気でした。
また、昼休みを利用して学生・研修医部会の今後の活動についての話し合いが持たれました。これからは、学生の方からもいろいろな活動をしていく方針などが話し合われました。 最後には施設紹介が行われ、2日目の日程を終了しました。 3日目は、EBMの基礎、医療倫理のセッションが行われました。連夜の懇親会の疲れも見せず、熱心に取り組んでいました。
最後にまとめと記念撮影を行い、3日間にわたるセミナーを終了しました。お互い初対面だった参加者同士が、すっかりうち解けて記念写真に収まったのが印象的でした。 今回の宿泊および懇親会は、会場から送迎バスで10分の旭屋ホテルで行いました。夕食の後、持ち込み自由、エンドレスの二夜連続懇親会に突入!!みんな昼のセミナーでくたくたになっているにもかかわらず、深夜まで盛り上がっていました。 夜2時頃まで先生方や他の大学の方が熱心に話しをしているのにいつのまにか引き入られていっしょに夢中になっていました。大学では「家庭医」ということはほとんど話題になりませんが全国に「家庭医」のことを真剣になって考えている人がこんなにいるんだ、ということをつよく感じました。色々な情報も頂くことができ、本当に寝るのがもったいないほど有意義でした。(2年生) 近年、家庭医療に対する学生の意識は確実に高まってきています。そのパワーをまざまざと見せつけてくれた3日間でした。このセミナーを通してできた参加者のネットワークを無駄にしないよう、学生・研修医部会のさらなる活躍に期待したいと思います。 |
当研究会メーリングリスト |
メーリングリストへの参加資格 家庭医療学研究会会員に限る。 以下省略 |
第15回 家庭医療学研究会のご案内 |
家庭医療学研究会世話人会議事録 (2000.8.5)
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♪♪♪ お知らせ ♪♪♪ <<会費納入のお願い>> 会員の皆様の中で会費の納入をお忘れになっていらっしゃる方はいませんか。 <<入会手続きについて>> 当研究会では会員を募集中です。学生会員も大歓迎です。 <<「家庭医療」誌編集委員会より>> 「家庭医療」誌への投稿が少なく、発行に至りません。 <<会報への投稿のお願い>> 会報への投稿をお願い致します。家庭医療学に関する様々な情報をお待ちしています。
<<代表世話人、津田司先生が三重大学へ>> 代表世話人の津田司先生は平成12年6月16日をもって三重大学附属病院総合診療部教授となり、三重に移られました。 |
編 集 後 期 今回の夏のセミナーの報告は、セミナーを主催してくださった筑波メディカルセンターの前野哲博先生に編集をお願いしました。学生の感想がふんだんに織り込まれ、一味違った報告になったこと、感謝いたします。
(編集人) |
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