会員の皆様へ 医学生研修医のための家庭医療学夏期セミナーへの参加数の急激な伸びにも見られますように、ここ数年家庭医療への学生・研修医の関心が高まっております。一方で初期研修終了後、家庭医を目指し研修する医師も増えつつありますが、プログラムとして確立したものはごく少数です。その中で家庭医を目指す医師たちの多くは全国各地に散らばりながら孤軍奮闘しているのが実情ではないかと思います。
2003年夏ごろより、家庭医を目指す卒後3年目以降の医師10名ほどで学会やセミナーなどの機会を見つけては研修や臨床での驚きや悩みを相談しあったり、自分たちに必要な研修などについて話し合う機会が増えてきました。2003年の秋の学術集会の後より、メーリングリストを立ち上げ、徐々に仲間を増やしてゆきました。この議論の中で後期専門研修施設を把握するための現状調査のアイディアや、今後の後期専門研修の充実へのアイディアなどが多く出てきました。そしてこのような若手家庭医の意見を集約し、具体的に出来るために、メーリングリストとは別に2004年の秋の学術集会で若手家庭医部会を有志の会として発足いたしました。若手家庭医部会では家庭医療後期専門研修施設調査プロジェクト、京都WONCAでのシンポジウムへの参加やアジアの若手医師を対象としたワークショップの開催など少しずつ活動を行ってまいりました。
そして会員の皆様の御理解を頂き、この5月の家庭医療学会総会において、学会の一部組織として正式に承認を頂きました。
次のような目標を掲げております。
1. 若手家庭医の施設、地域、国を超えた交流を促進する
2. 家庭医専門医後期研修プログラムの確立、プログラムの向上促進に協力する
3. 社会、他科の医師、学生、初期研修医との家庭医療学の普及交流活動を行う
4. 家庭医を目指す後進の育成を行う
5. 若手家庭医のための生涯学習を推進する
具体的な活動としては
1. 家庭医療後期研修施設調査
2. メーリングリスト「にっぽんの家庭医」の運営
3. 家庭医療後期研修の充実にともなう活動
4. 家庭医を目指す医師を主な対象としたワークショップの開催
5. ホームページを使った情報の提供
などを行う予定です。
若手家庭医部会への参加対象者ですが、
「日本家庭医療学会員で初期研修終了後、家庭医を目指し研修を行っている医師」
「原則として後期研修開始後8年間とする」
となっております。日本での家庭医療後期研修の定義がまだ明確ではありませんが、大まかには卒後10年目前後までの医師方を対象としております。
一方で、意見交換や若手医師の悩みや本音を交換する場として運営しておりますメーリングリスト「にっぽんの家庭医」は上記のような制限は設けず、メーリングリストの趣旨にご賛同いただければ、どなたでもご参加いただけます。若手家庭医部会での活動をご希望される方は、下記までメールを頂ければ登録させていただきます。
nipponnokateii-owner@yahoogroups.jp
それぞれが活動する地域社会との関わりを大事にし、学会の諸先輩方のように地域の最前線で活躍できる家庭医と早くなれるよう、そして、家庭医というキャリアチョイスが行い易くなるよう、頑張って行きたいと思っております。応援お願いいたします。
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