東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム 社会連携研究部門
(旧:探索医療ヒューマンネットワークシステム部門)

我が国の医療現場には重大な問題が山積しています。
例えば、医療費抑制問題、医療過疎問題、がん難民問題、先端医療分野における欧米との格差などが挙げられるでしょう。
こうした問題は社会システムに根ざしており、医師や医学部だけで解決することはできません。医療関係者のみならず、研究者や政策立案者、メディア関係者をはじめ社会の幅広い層が有機的に連携し、問題の構造・背景を正確に理解することが不可欠です。各界の英知を集め、解決策を見出し、具体的な行動を起こしていかなければなりません。

本研究部門では、医療現場における具体的な問題を対象に、その背景・問題点を研究し、具体的な解決策を提案することを目的とします。例えば、平成18年度は福島県立大野病院事件に対して「周産期医療の崩壊をくい止める会」の事務局をつとめ、政府・マスコミ・医療関係者への積極的な働きかけを行いました。
また、平成18年12月まで我が国では承認されていなかったボルテゾミブという抗がん剤を個人輸入で用いた患者に致死的肺障害が発生した事件では、研究者・行政官・製薬企業・輸入業者・マスコミ・患者と連携して、その問題の解決法を提示しました。

我々の活動の経過は平成18年11月25日に開催した現場からの医療改革推進協議会第一回シンポジウムで発表し、本研究部門のホームページでも公開しています。前述した多様な専門家が組織の枠組みを超えて参画するとともに、学部・学科、学校を異にする多くの学生も自主的に参加しています。諸活動を通じて種々のノウハウやヒュー マンネットワークが蓄積し、相乗効果を生んでいるのです。
このような研究そして実践の両面からの成果を大学関係者・研究者だけではなく、社会全体に発信し、共有していくことが本研究部門の目的です。

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