SPECTによる発作時脳血流測定法

発作の始まりから広がり方を調べる

 

てんかんが起こると、焦点を中心とした脳の狭い範囲の血液の流れが増加する事が古くから知られています。
これを捕らえる事によって焦点の部位を見つける事が可能です。

SPECTというのは、微量な放射線を出すアイソトープと言う物質を注射して、これが体の中でどのように分布するのかを、
CTスキャンのように体の外から、計測して、断面像として表示する装置です。

注射したときに血流の多かったところに多く取り込まれる物質をアイソトープに結合させておくと、発作の焦点が強く染まってきます。
このようにして、発作の焦点が、目で見える形で捕らえられるようになります。

けれど、発作があまりにすばやく広がるような形の発作では、脳全体が一気に染まってしまって、何がなんだか分からなくなる場合もあって、残念ながら、SPECTだけで全てが決まると言う所までは行かないのが現状です。

この場合はその他の方法とも組合わせてゆかなければなりません。

発作直後のSPECT画像

脳を水平に輪切りにして下から見た形です。
向かって左〔右の脳)の表面で、画面で上よりの所に赤~黄色に染まった部分がありますが、ここが血流の増加した部分で、てんかんの焦点です。


最終更新日 : 4月 24, 2003>