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演題
第8回口腔医科学フロンティア開催
- ヒトうま味感受性の多様性における遺伝・分子学的基盤
重村憲徳、城崎慎也、實松敬介、吉田竜介、二ノ宮裕三
九州大学大学院・歯学研究院・口腔機能解析学
(http://www.dent.kyushu-u.ac.jp/sosiki/a06/index.html)
うま味はL-グルタミン酸(MSG)や核酸(IMPやGMP)によって引き起こされる味覚であり、5基本味の1つとしてアミノ酸摂取に重要な役割を担っていると考えられている。これまでにGPCRであるTAS1R1/TAS1R3ヘテロ二量体や、mGluR1とmGluR4がうま味受容体として機能している可能性が示唆されているがその詳細は不明である。またヒトにおけるうま味感受性の多様性の原因についてはほとんど明らかになっていない。そこで本研究では、健康成人(254名)のうま味(MSG、IMP、MSG+IMP)認知閾値ならびに受容体候補(TAS1R1、TAS1R3、mGluR1、mGluR4)の遺伝子多型性を調べ、両者の相関解析を行った。この結果、TAS1R1、TAS1R3、mGluR1におけるアミノ酸変異をともなう複数の遺伝子変異が、うま味認知閾値に影響している可能性が示唆された。さらにHEK細胞強制発現系をもちいたTAS1R1/TAS1R3 変異体の解析の結果、TAS1R1細胞外領域とTAS1R3膜貫通領域の2つのアミノ酸変異がうま味応答に影響を与えることが明らかとなった。この結果は味覚認知閾値とアミノ酸変異との関係と一致するものであった。以上のことから、TAS1R1/TAS1R3はヒトうま味受容体として機能しており、うま味感受性の多様性はTAS1R1, TAS1R3, mGluR1のアミノ酸変異が原因の1つである可能性が示唆された。
1. Yoshida R, Ohkuri T, Jyotaki M, Yasuo T, Horio N, Yasumatsu K, Sanematsu K, Shigemura N, Yamamoto T, Margolskee RF, Ninomiya Y. Endocannabinoids selectively enhance sweet taste. Proc Natl Acad Sci U S A. 2009. (in press)
2. Shigemura N, Shirosaki S, Sanematsu K, Yoshida R, Ninomiya Y. Genetic and molecular basis of individual differences in human umami taste perception. PLoS ONE 4(8): e6717, 2009.
3. Shigemura N, Shirosaki S, Ohkuri T, Sanematsu K, Islam AA, Ogiwara Y, Kawai M, Yoshida R, Ninomiya Y. Variation in umami perception and in candidate genes for the umami receptor in mice and humans. Am J Clin Nutr. 90(3): 764S-769S, 2009.
4. Nakagawa Y, Nagasawa M, Yamada S, Hara A, Mogami H, Nikolaev VO, Lohse MJ, Shigemura N, Ninomiya Y, Kojima I. Sweet taste receptor expressed in pancreatic beta-cells activates the calcium and cyclic AMP signaling systems and stimulates insulin secretion. PLoS ONE 4(4): e5106, 2009.
5. Nakamura Y, Sanematsu K, Ohta R, Shirosaki S, Koyano K, Nonaka K, Shigemura N, Ninomiya Y. Diurnal variation of human sweet taste recognition thresholds is correlated with plasma leptin levels. Diabetes 57(10): 2661-5, 2008.
- アデノシンによる骨代謝制御機構
大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子免疫制御学
竹立匡秀
Adenosine triphosphate(ATP)に代表されるnucleotide、さらにその代謝産物であるアデノシン(Ado)が細胞内のみならず細胞外にも存在し、細胞膜上に発現する特異的受容体を介して多種多様な生体反応の制御に関与していることが明らかとなってきている。骨代謝においては、ATPがリン酸塩の供給源としてばかりでなく、その受容体の一つであるP2X7受容体を介して骨形成に促進的な作用を有することが報告されている。しかしながらその代謝産物であるAdoの骨代謝における役割については報告がない。
そこで我々は、Adoの骨代謝における役割の一端を明らかにする目的で、細胞外Adoの産生に重要な役割を担うCD73分子に着目し、同分子欠損マウスの骨における表現型を解析した。その結果、同マウスの骨量は野生型マウスに比べ有意に減少していることを見出した。さらに骨代謝マーカーの解析やin vitroにおけるCD73強発現骨芽細胞を用いた研究から、CD73分子が骨芽細胞分化を促進的に制御していることが明らかとなった。これらの結果から、CD73分子によって産生された細胞外Adoが骨の恒常性維持に重要な役割を担っていることが示唆された。
参考文献
1. CD73-generated adenosine restricts lymphocyte migration into draining lymph nodes. Takedachi M, Qu D, Ebisuno Y, Oohara H, Joachims ML, McGee ST, Maeda E, McEver RP, Tanaka T, Miyasaka M, Murakami S, Krahn T, Blackburn MR, Thompson LF. J Immunol. 180(9):6288-6296 2008
2. The antiinflammatory mechanism of methotrexate depends on extracellular conversion of adenine nucleotides to adenosine by ecto-5'-nucleotidase: findings in a study of ecto-5'-nucleotidase gene-deficient mice. Montesinos MC, Takedachi M, Thompson LF, Wilder TF, Fern?ndez P, Cronstein BN. Arthritis Rheum. 56(5):1440-1445 2007
3. Activation of adenosine receptor on gingival fibroblasts. Hashikawa T, Takedachi M, Terakura M, Yamada S, Thompson LF, Shimabukuro Y, Murakami S. J Dent Res. 85(8):739-744 2006
- 転写因子エピプロフィンによる細胞増殖と分化の分子機構の解明
東北大学歯学研究科小児発達歯科学分野1
National Institute of Dental and Craniofacial Research, NIH 2
中村卓史1, 2、山田 吉彦2、福本 敏1
要旨
歯の発生における器官・形態形成は、歯原性上皮細胞と間葉細胞の相互作用によって制御されており、その調節機構が次第に解明されつつある。歯の発生のより深い理解には、上皮間葉組織間で演じられる時間的空間的な遺伝子発現制御の、分子レベルでのメカニズムの解明が求められる。特に歯冠の機能的形態の決定には、エナメル器を構成する歯原性上皮細胞が、歯原性間葉細胞との経時的相互作用を繰り返し、増殖と分化の秩序ある制御を受けることが重要である。我々は、マウス歯胚の遺伝子ライブラリーからcDNAマイクロアレーを作成し、歯胚に優位に発現する遺伝子群を包括的に解析することにより、Spファミリーに属する転写因子、エピプロフィン(Epfn)を同定した。Epfnは、歯の発生初期の歯原性上皮、内エナメル上皮、そしてエナメル芽細胞に限局して発現していた。また、歯の発生過程の後期になると、間葉細胞である象牙芽細胞にも、Epfnの発現が認められた。Epfn遺伝子欠損マウスでは、エナメルの欠損、歯冠や歯根の形態異常がみられた。さらに興味深い表現系として、切歯臼歯共に、多数の過剰歯の形成が認められた。これらの知見から、歯胚の発生において、Epfnが歯原性上皮細胞の分化に必須であり、歯数の決定にも関与していることが明らかとなった。さらに我々は、上皮特異的にEpfnを発現させたトランスジェニックマウスモデルを作成し、その表現系を解析することにより、歯の形態形成や歯数の制御におけるEpfnの機能の解明を目指している。このプロジェクトは、歯の再生医療や乳歯胚から永久歯胚が分岐するメカニズムを解明する一助にもなり、さらにはエナメル質形成不全等の疾患と関連させ、Epfn遺伝子異常による未知あるいは既知の遺伝性疾患の同定に貢献すると考えている。
1. Nakamura, T., Unda, F., de-Vega, S., Vilaxa, A., Fukumoto, S., Yamada, KM., and Yamada, Y. The Kr?ppel-like factor epiprofin is expressed by epithelium of developing tooth, hair follicle, and limb bud and promotes cell proliferation. J. Biol. Chem. 279(1): 626-634, 2004.
2. Nakamura, T., de Vega, S., Fukumoto, S., Jimenez, L., Unda, F., and Yamada, Y. Transcription factor epiprofin is essential for tooth morphogenesis by regulating epithelial cell fate and tooth number. J. Biol. Chem. 283(8): 4825-4833, 2008
3. Talamillo, A, Delgado, I., Nakamura, T., de-Vega, S., Yoshitomi, Y, Unda, F., Birchmeier, W., Yamada, and Ros, MA. Role of Epiprofin, a zinc finger transcription factor, in limb development. Dev. Biol. 337(2):363-374, 2010
- 概日リズムを制御する階層的神経回路構造の解明
大阪大学大学院歯学研究科生命科学研究独立アプレンティスプログラム
口腔時間生物学研究室
中村 渉
近年、哺乳類において明らかにされてきた概日リズム発振分子メカニズムは、振動機構の最小単位が単一細胞に内在していることを示すと共に、組織レベルでのリズム出力には細胞間同調が必須であることを示唆する。視床下部視交叉上核は、環境あるいは生体環境応答による入力系、同調可能な概日リズム自律振動系、行動制御に代表される出力系を備えており動物個体レベルの概日リズムを制御する。我々は、哺乳類の生体時計中枢・視交叉上核を分子概日振動機構から動物個体の行動リズムにつなぐ階層的システムとして捉え、周期的な環境変化への同調を可能にする神経回路構造を理解することを目的として研究を行ってきた。また、最近では口腔の担う重要な機能の一つである摂食のタイミングにより、概日リズムの調整または能動的な日内リズム形成を行う神経機構を明らかにしようと試みている。「口腔からの中枢アプローチ」をキーワードに、概日リズムを定量的かつ定性的共通事象として捉え中枢神経系の分化、生後発達に研究を展開していきたい。
1. Mistlberger RE, Yamazaki S, Pendergast JS, Landry GJ, Takumi T, Nakamura W. Comment on "Differential rescue of light- and food-entrainable circadian rhythms". Science 322, 675 (2008)
2. Nakamura W, Yamazaki S, Nakamura, TJ, Shirakawa, Block GD, Takumi T In vivo monitoring of circadian timing in freely moving mice. Curr. Biol. 18, 381-385 (2008).
3. Nakamura W, Yamazaki S, Takasu NN, Mishima K, Block GD. Differential response of Period 1 expression within the suprachiasmatic nucleus. J. Neurosci. 25, 5481-5487 (2005).
4. Nakamura W, Honma S, Shirakawa T, Honma K. Clock mutation lengthens the circadian period without damping rhythms in individual SCN neurons. Nat. Neurosci. 5, 399-400 (2002).
5. Nakamura W, Honma S, Shirakawa T, Honma K. Regional pacemakers composed of multiple oscillator neurons in the rat suprachiasmatic nucleus. Eur. J. Neurosci. 14, 666-674 (2001).
- TNF-a converting enzyme (TACE) による破骨細胞と樹状細胞分化の制御機構
徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部 生体材料工学分野
日浅 雅博
多発性骨髄腫は樹状細胞の数、機能の低下による著明な免疫抑制と破骨細胞による広範な骨破壊を伴う。破骨細胞と樹状細胞は同一の前駆細胞である単球より分化し、その分化は互いに排他的である。そのため、多発性骨髄腫においては破骨細胞と樹状細胞分化が破骨細胞側へと分化が偏向していると考えられ、この分化偏向を是正することが次期的治療戦略としてあげられる。
これまで細胞間の相互作用や分化機構については、主にサイトカインや成長因子を中心に考えられてきた。しかし近年、A disintegrin metalloprotease (ADAM)ファミリーをはじめとした細胞自身のもつ酵素によるシグナル伝達制御の関与が徐々に明らかとなりつつある。
我々はADAMファミリーの1つであるTACEに着目し、その単球からの破骨細胞と樹状細胞分化における役割について検討した。その結果、TACEは単球のmacrophage colony stimulating factor (M-CSF) 受容体の細胞外領域をsheddingすることでM-CSFシグナル活性を負に制御することを見いだし、単球からの破骨細胞と樹状細胞分化調節の新たな制御機構として、TACEの酵素活性の変動によるM-CSFシグナル調節による機序を明らかとした。本研究により、破骨細胞と樹状細胞の分化偏向の是正のターゲットとしてのTACEの有用性が示唆された。
1. GM-CSF and IL-4 induce dendritic cell differentiation and disrupt osteoclastogenesis through M-CSF receptor shedding by up-regulation of TNF-??converting enzyme (TACE). Hiasa M, Abe M, Nakano A, Oda A, Amou H, Kido S, Takeuchi K, Kagawa K, Yata K, Hashimoto T, Ozaki S, Asaoka K, Tanaka E, Moriyama K, Matsumoto T. Blood. In press 2009
2. Valproic acid exerts anti-tumor as well as anti-angiogenic effects on myeloma.?Kitazoe K, Abe M, Hiasa M, Oda A, Amou H, Harada T, Nakano A, Takeuchi K, Hashimoto T, Ozaki S, Matsumoto T.Int J Hematol. 89(1): 45-57. 2009
3. Myeloma cell-osteoclast interaction enhances angiogenesis together with bone resorption: a role for vascular endothelial cell growth factor and osteopontin. Tanaka Y, Abe M, Hiasa M, Oda A, Amou H, Nakano A, Takeuchi K, Kitazoe K, Kido S, Inoue D, Moriyama K, Hashimoto T, Ozaki S, Matsumoto T. Clin Cancer Res. 13(3): 816-23. 2007
4. BAFF and APRIL as osteoclast-derived survival factors for myeloma cells: a rationale for TACI-Fc tratment in patients with multiple myeloma. Abe M, Kido S, Hiasa M, Nakano A, Oda A, Amou H, Matsumoto T. Leukemia 20(7): 1313-1315. 2006
- 亜鉛トランスポーターZip13:歯の発生と遺伝性歯科疾患への関与
深田俊幸
理研横浜研究所・免疫アレルギー科学総合研究センター
サイトカイン制御研究グループ
必須微量元素である亜鉛は、歯や骨等の硬組織に比較的多く存在する。その輸送体である亜鉛トランスポーターは、亜鉛を必要とする蛋白質の機能を制御することによって様々な生体機能の調節に貢献している。例えば、亜鉛トランスポーターZip6はZinc finger転写因子のSnailが関わる細胞運動を制御する (1)。さらに亜鉛トランスポーターを介する細胞内の亜鉛濃度変動は、Toll-like receptorシグナル伝達の制御に関わっている(2)。即ち、亜鉛トランスポーターが細胞内シグナル伝達の制御に重要な役割を演じている様相が明らかになりつつある(3)。しかしながら、亜鉛トランスポーターの個体レベルの役割、特に口腔領域における関与は十分に解明されていない。
生体における亜鉛トランスポーターの役割を解明する目的で、その機能が未知であった亜鉛トランスポーターSlc39a13/Zip13のノックアウト(Zip13-KO)マウスを作製した。Zip13-KOマウスは歯形態異常・骨量減少・成長遅延・脊椎後彎・皮膚脆弱化等の硬組織と結合組織の異常を示した。口腔領域の異常として、切歯では形態異常・不正交合・破折が、また臼歯においては象牙芽細胞の無秩序整列化と細胞長の短縮を伴う歯根象牙質の著しい減少が観察された。さらに、Zip13-KOマウスの表現型と高い相関性を示す“新しいタイプのエーラスダンロス症候群”と診断された症例を見出した。当該患者は、部分性無歯症・骨量減少・成長遅延・脊柱異形成・皮膚脆弱化等を発症し、遺伝子関連検査によってZIP13遺伝子の機能喪失型変異を病原性原因遺伝子として同定した。Zip13はゴルジ体に局在する細胞内亜鉛分布を制御するトランスポーターであり、BMP/TGF-?シグナル伝達経路の制御に関わる事が判明した。以上の結果は、亜鉛トランスポーターZip13が関わる細胞内の亜鉛分布制御機構が、歯の発生及びBMP/TGF-?シグナル伝達経路に極めて重要であることを示している (4)。本学術集会では、亜鉛恒常性機構が歯の発生過程にどのような役割を演じているのか、Zip13-KOマウスの解析結果と患者の臨床データを紹介して議論する。
1: Yamashita S. et al., Nature (2004); 2: Kitamura H. et al., Nat Immunol
(2006); 3: Hirano T. et al., Advances in Immunology (2008); 4: Fukada T.
et al., PLoS ONE (2008).
- bHLH型転写因子による骨芽細胞分化の制御
東京医科歯科大学 疾患遺伝子実験センター
船戸 紀子
未分化な細胞が分化する際には、転写レベルでの遺伝子発現制御が重要な役割を果たす。 演者は、 bHLH (basic helix-loop-helix) 型転写因子群を中心にして、顎顔面骨における骨芽細胞分化過程での機能や、患者に認められた疾患遺伝子の変異および多型性について研究を進めてきた。bHLH型転写因子Hand2およびHand1は、骨格系の中では下顎となる第一鰓弓のみに発現する。しかし、Hand2およびHand1転写因子の鰓弓発生における標的遺伝子および機能は不明であった。我々は、 Hand遺伝子改変マウスには、 膜性骨化に異常のある小下顎が認められ、 骨芽細胞分化が促進していることを見いだした。また、Hand2は、骨芽細胞分化に必須であるRunx2と下顎原基にて共発現し、Runx2とのクロストークにより骨芽細胞分化の負の制御を担うことが明らかとなった。 脊椎動物の進化において、 顎の獲得は最も大きなステップの一つである。 handの遺伝子進化についても考察を加えたい。
1. Funato N, Chapman S, Mckee MD, Funato H, Morris JA, Shelton JM, Richardson JA, and Yanagisawa H. Hand2 controls osteoblast differentiation in the branchial arch by inhibiting DNA binding of Runx2. Development, 136(4), 615-625, 2009.
2. Barbosa AC, Funato N, Chapman S, Mckee MD, Richardson JA, Olson EN, and Yanagisawa H. The Hand transcription factors cooperatively regulate development of the distal midline mesenchyme of the mandibular arch. Dev Biol, 310(1), 154-168, 2007.
3. Funato N, Twigg SR, Higashihori N, Ohyama K, Wall SA, Wilkie AO, Nakamura M. Functional analysis of natural mutations in two TWIST protein motifs. Hum Mutat, 25(6):550-556, 2005.
4. Funato N, Nohtomi-Ohyama J, Ohyama K. Monozygotic twins concordant for Crouzon syndrome. Am J Med Genet A. 133A(2):225, 2005.
5. Funato N, Ohyama K, Kuroda T, and Nakamura M. Basic helix-loop-helix transcription factor epicardin/capsulin/Pod-1 suppresses differentiation by negative regulation of transcription. J Biol Chem, 278(9):7486-7493, 2003.
6. Funato N, Ohtani K, Ohyama K, Kuroda T, and Nakamura M. Common regulation of growth arrest and differentiation of osteoblasts by helix-loop-helix factors. Mol Cell Biol, 21(21):7416-7428, 2001.
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