■日本集団災害医療セミナー印象記1 ■日本集団災害医療セミナー印象記2 ■阪神大震災を教訓とした災害医療の展望 (日本医科大 山本保博教授) |
From: Genro Ochi
(第1回日本集団災害医療セミナー資料集 1997)
目 次
今回の災害では、病院間、消防本部、地方自治体での情報ネットワーク体制が整って
いなかった為に、それぞれの病院の被災の状況、負傷者の受け入れ状況等を把握することができなかった。このため、量的、質的の対処できない負傷者をどこの病院に運んだらよいのかなど様々な混乱をきたした。また、ほとんどの施設が非常用として通常の電話回線を考えていたことも情報の把握ができなかった一つの要因であった。被災地の医療情報は、災害医療チームの派遣や被災地の医療を確保するため、早朝に必要となる。この医療情報を収集するための手段を確保するため、NTTにも被災特別回線を設置し、緊急時の使用に備えると共に、病院の通信回線を耐震化し、無線送受信装置を併設するなど、情報収集体制が必要となる。
救助段階では1分遅れると死者が一人増え、1分早ければ一人助かると言われている。
緊急自動車にも優先順位を付けるべきで、救命と消火が最もプライオリティーは高い
。救急車による広域搬送が交通渋滞で途絶され、何人の重症者が命を落としたことだ
ろうか。救急搬送では、陸路だけでなく、空と海の利用を考えるべきであろう。空路
の場合、県や市からの要請主義やヘリポートの問題はあったが、約200名の患者の搬
送に利用された。将来的には、救急災害ヘリコプターの全国配備を考える必要がある
。ドイツでは、半径50キロの地域ごとに、ヘリの出動体制が整備されており、発災後
15分以内に現場に到着することになっている。海からの救命の場合、海上保安庁や海
上白衛隊の船舶のみでなく、フェリボートなどの客船の利用も考えられる。
From: Genro Ochi
阪神大震災を教訓とした災害医療の展望
日本医科大学救急医学 山本保博
1、情報ネットワークの構築
2、大災害時の初動体制
3、災害に強い病院作りの必要性
4、災害医療コーディネーターの育成と広域搬送体制
1、情報ネットワークの構築
2、大災害時の初動体制
3、災害に強い病院作りの必要性
4、災害医療コーディネーターの育成と広域搬送体制