原因によって、自然災害と人為災害とに大別される。自然災害とは地殻変動や気 象上の変化によって引き起こされるものであり、地震・津波・火山噴火・台風な どがある。人為災害としては大型交通事故やtechnological disaster、戦争やそ れに伴う難民の問題などがある。特に社会のinfrastructureの荒廃が加わって、 医療を含む人道援助が極めて困難な状況をcomplex humanitarian emergenciesと 呼んでいる。
災害の持続期間によって、急性型と慢性型に分類できる。急性型は大型交通事故 など比較的短時間に終息するものであり、慢性型は旱魃など長期にわたって深刻 化・持続するものである。地震災害ではその影響が数年、十数年におよび、亜急 性型の様相を示す。Infrastructureへの影響が大きければ災害は慢性化する。
「災害」と平時の医療との相違点は、保健医療の対象者となる患者あるいは被 災者の数と保健医療従事者や施設などの医療資源とのバランスが大きく崩れる点 であり、「災害医療」が必要となる。最大多数への最大善(the greatest good for the greatest number)の医療を提供するために、最も重要な概念がトリアー ジtriageである。多数の傷病者の重症度と緊急性を短時間内に判断し、処置、搬 送、治療の優先順位を決めることで、戦略的で効率を追求したサービスを提供し ようとするものである。トリアージを担当するのは経験を積んだ救急救命士・医 師が適任であり、以下の4群に分けて搬送・処置・治療の優先順位を決める。
優先度 | 色 | 区分 | 疾病状況・診断 | |
第一順位 (緊急治療群) | 赤 | I | 生命、四肢の危機的状態で直ちに処 置の必要なもの。気道閉塞または呼吸困難、気道熱傷を伴う重症熱傷、心外傷、 大出血、再還流障害による高K血症と危険な不整脈、解放性胸部外傷、ショックな ど。 | |
第二順位 (非緊急治療群) | 黄 | II | 2〜3時間処置を遅らせても悪化しな い程度のもの。気道熱傷を伴わない10〜20%の熱傷、多発または大骨折、長管骨 単独骨折、下位脊髄損傷、合併症のない頭部外傷、上部消化管の穿孔性腹膜炎な ど。 | |
第三順位 (軽処置群) | 緑 | III | 軽度外傷、通院加療が可能なもの。 小骨折、外傷ですでに止血、小範囲熱傷T度あるいはU度、(体表面積の10%以 内で)気道熱傷を含まないもの、精神症状を呈するものなど。 | |
第四順位 (不処置・非搬送群) | 黒 | 0 | 生命兆候のないもの。死亡 または明らかに生存の可能性がないもの、重症顔面頭部外傷、受傷面積90%以上 のV度熱傷など。 |
トリアージタッグに傷病者の氏名・性別・年齢・住所・トリアージを行った場
所・実施者氏名・搬送機関名・臨床所見等を記載して、基本的に右手主幹部につ
ける。トリアージは1度でなく何回か繰り返し行われ、前のものは捨てずに×印な
どを書いて無効であることを示して、その上に新しいものを取り付けるのが原則
である。
1976年に世界災害救急医学会(World Association for Disaster and Emergency Medicine:WADEM)の前身となる研究会が始められたが、学問としての 一つの潮流へなかなか成長できず、1990年代になって「災害」と「災害医療」の 科学的な分析調査が進められてきた。わが国では1988年に集団災害を主題とした 最初の医学会として第1回アジア・太平洋災害医学会(Asian-Pacific Conference on Disaster Medicine)が開催され、その後阪神・淡路大震災を契機として日本 集団災害医療研究会(後に学会)が発足した。
より合理的、効果的な災害救援活動を模索・試行していくときに、その根拠を 作るのが「災害医学」であり、救急医学・蘇生学・外傷学・疫学・公衆衛生学・ 小児科学・国際保健学・感染症学・中毒学・栄養学などの学際的な研究が望まれ る。
災害医学研究の成果として、地震などの急激に生じた災害について以下のよう な事実がある。
「災害医療」を研究の対象とするとき、通常の他の医学分野とは多少異なる問 題が存在する。
一般に、医学的な発見・進歩は、事情や症例の客観的分析より一定の法則を見出 し、それをrandomized control studyによって確認・評価して一つの真理に達す る。しかし、「災害」は反復実験をするわけには行かず、個々の災害にさまざま な背景があり、完全に比較することができない。できる限り災害管理のあり方を 一定の基準で沈着に評価し、比較研究しようとする試みが「災害医学」の根幹を なすものである。
我が国では、核・生物・化学兵器テロをまとめて、NBC(NUCLEAR,BIOLOGICAL
AND CHEMICAL)テロと呼ばれている。以下に、NBCテロ災害における医療情報の収集
・管理・伝達等について解説する。
テロ災害発生時の医療情報伝達
(奥村 徹・他、治療 84: 1336-1340, 2002)
1.IT時代におけるNBCテロ対応医療情報の集め方
内閣官房NBCテロ対策会議は、2001年11月22日に各都道府県に向けて、NBCテロ対処 現地関連機関連携モデルを通達した。この通達は、化学兵器テロを1つのひな型にし て関連各機関の連携のモデルを政府として示したもので、相互に情報の伝達と共有を 進めようというものである。図1に、同通達中の原因物質の特定における連携を示 す。災害医学的にこの通達を分析すると、現場感染を警察・消防・自衛隊の責務と位 置づけたところ、(財)日本中毒情報センターを化学テロにおける情報の核、コー ディネーターとして位置づけたところにポイントがある。今後は、このモデルに準じ て、各都道府県で医療情報の効果的な分配と共有の早急なシステム化が望まれる。
シアン化水素、塩化シアンが兵器として主に使用され、シアン化水素はAC、塩化シアン
はCKと略されることがある。前者の沸点は26℃で空気よりわずかに軽い。後者の沸点は
約13℃で空気より重い。シアンイオンは低濃度でほとんどすべての生物に存在する。炭素と窒素の
含まれている物質が燃焼する際に発生する。サクランボ、桃、アーモンドなど多くの植物の果実、種子
に多く含まれている。シアン化合物はいろいろな製品の原料として用いられている。
シアン化合物は硫黄に特に強い親和性があるが、コバルトや三価の鉄イオンにも親和性が
ある。このためミトコンドリアのチトクロ−ムオキシダーゼに急速に結合して、酵素作用が阻害され、
細胞内の酸素利用ができなくなる。この結果、細胞は嫌気性代謝を行い、乳酸が増加して、
代謝性アシド−シスを来たす。またシアン化合物はメトヘモグロビンの鉄イオンにも強い
親和性があるので、結合をメトヘモグロビンへ誘導するという治療法もある。人体内の rhodanaseと
いう肝酵素で thiocyanateという無毒の物質に解毒され、尿中に排泄される(すなわち、thiocyanateが
血中、尿中に上昇していれば暴露の証拠となる)。正常な状態では rhodonaseの基質として、
硫酸塩の存在がこの反応の律速因子であり、硫黄を Sodium thiosulfateの形で投与してこの反応
を促進させるということが治療法になっている。人体は少量のシアン化合物を解毒できるので、
シアン化合物の致死量は時間依存性である。一時に与えられると死に至る量でも、少しずつ暴露
されると生物学的効果が全くみられないこともある。低濃度では数分かかるが、外気を吸入したり、
マスクを使用して暴露を断ち切れば、遅発性に発症する危険性は少ない。
血清中赤血球のシアン定量はあとでの確定診断には役立つが、緊急時の診断は臨床的に
行う。軍関係には検出キットがあり、日本で市販のキットには cyanide test(定性)がある。
1)ニトロプルシド
降圧薬として使用されている、ニトロプロシドナトリウムにはシアンが含まれており、
特に明るい日光に暴露されるとシアンが放出される。点滴の注入速度により、症状が
出現する。理由のわからない意識障害や代謝性アシド−シスを見たときに鑑別に入れるべき
である。
2)アセトニトリル
溶剤や爪のマニキュア落としとして使用されているが、これを誤飲などしてシアン中毒になることが
ある。地下鉄サリン事件の際に、最初に毒物として検出されたのがこれであった。
ボツリヌス菌Clostridium botulinumは1986年ベルギーで最初の分離に
成功。現
在、毒素の抗原性に基づいてA〜G(Cはα、βの2種)の8型に分類されている。
このう
ち、ヒトで発症するのはA、B、E、F、Gの5つである。
【分布】
土壌に分布。地域によって菌型に差があり、日本ではE型、米国ではA
型、ヨー
ロッパではB型、北欧ではE型が多い。また、日本では東北・北海道での「いず
し」、熊本
での真空パックの「辛子蓮根」などが原因食品となる。A型毒素が最も活性が高
い。
【形態】
グラム陽性桿菌で芽胞は楕円形、鞭毛があり夾膜はない。芽胞は100℃
数時間に
耐え、熱に対する抵抗性は高いが、120℃では5分間で壊れる。
【毒素】
腸管粘膜、気管支粘膜、創傷から吸収された毒素は、血流にのって運
ばれ、末
梢の神経筋接合部や自律神経シナプスに達し不可逆的な結合をなし、Achの放出を
抑制する事
により弛緩性麻痺を起こす。最近の研究で、毒素の一部が亜鉛含有エンドペプチ
ターゼであり、
Ach含有小胞が運動神経終末膜に癒合するのを阻害することが解明された。
毒素自体は100℃1分または85℃5分の加熱で破壊される。空気中では12時間以内
で、日光
下では1〜3時間で活性を失う。通常の水道水では20分間で84%が失活する。
自然発症でのボツリヌス中毒症は、1)ボツリヌス食中毒、2)創傷ボツリヌス(日
本ではまれ)、3)乳児ボツリヌス(原因不明。まれに成人にも起こる)などがある。
テロによるボツリヌス症としては、エアロゾル化した毒素散布による吸入ボツリ
ヌス(吸
入ボツリヌスは自然発症しない)、食品中に混入させた菌あるいは毒素によるボ
ツリヌス
食中毒が考えられる。
【臨床症状】
潜伏期:平均12〜72時間。遅くとも8日後には発症する。
初発症状:悪心・嘔吐,腹痛,下痢,全身倦怠感(精製されたボツリヌス症毒素
では起こ
らない。)
神経症状:ボツリヌス毒素の主症状。古典的3徴と4つのDがある。
・古典的3徴
・4つのD
その他の多覚的所見:眼瞼下垂、四肢麻痺、顔面神経麻痺、注視麻痺、嘔吐反射
消失など。
*毒素は脳実質に入らないため、患者は精神的に正常で意識は清明。眼瞼下垂や
脱力、発
語ができないことにより、中枢神経異常のある傾寝状態に見えるので誤診されや
すい。
【診断と鑑別診断】
診断:
鑑別診断:
*鑑別診断は可能といっても、どれも一般的にすぐに行える検査ではないので、
とにか可能性があれば疑ってみる以外にない
【治療】
【予防】
ボツリヌストキソイドの免疫は数ヶ月しかもたず、曝露後には発症抑制に効果
が無いの
で、一般人に対する予防法は今現在ない。
ヒト抗毒素血清は理論的に少量単回の注射で数ヶ月間の予防効果があると証明
されてい
るので、安全に使用可能となればボツリヌス毒素兵器は存在する意味がなくなる
可能性が
あり期待したい。
【公衆衛生学的対処】
ボツリヌス中毒が疑われた場合、直ちに保健所に連絡する
*エアロゾル化されたボツリヌス毒素に曝露された衣類を着たまま病院・医院を
受診する
ことも考えられるため市中の病院・医院には防毒マスクの標準装備が必要かもし
れない。
2000年夏の伊豆七島近海の群発地震、火山災害に対する現地医療の実態を調査した。人口
3855人を有する三宅島では6月26日に緊急火山情報に即応し、特別養護老人ホーム入所者の
避難と医療救護班が派遣された。8月の自主避難や9月4日の全島民島外避難のために、
診療所では大量の診療情報提供書作成を要した。その後、残留した防災関係者の健康診断を
実施した。神津島では地震災害に関連した外傷が20例あったが、即死1例を除き重症例はなかった。
特別養護老人ホームへの陸路は寸断され、海路で往診した。新島では7月15日の地震頻発で
275人が島内避難した。1ケ月後には避難解除されたが、陸路寸断のため日本赤十字社
医療班が派遣された。災害により発生した傷病者の緊急避難はほとんどなく、高齢者や
透析患者のヘリコプタ−搬送が三宅島で26人、神津島で5人、新島で2人あった。
今回の災害では、傷病者や透析患者の同時大量発生はなく、ライフラインがほぼ保たれ、
医療資源が破壊されなかった。その一方で、交通事情の劣悪な遠隔離島で発災し、しかも災害が
長期化したこと、およびそのために避難のタイミングが苦慮されたことが特徴として
あげられる。
殊に避難に関しては、災害弱者の円滑な後方搬送が重要と考えられた。東京都は多くの
離島を抱え、病院間搬送は日常的に行われており、課題は絶えないものの一応の構築が
なされているが、準緊急の災害弱者などの搬送では、収容病院だけでなく搬送手段の
選定にも苦慮することが再認識された。遠隔小離島では大量の傷病者発生を想定した
構えも必要であるが、その地域性を考慮すると、災害弱者搬送を念頭においた日頃からの
関係機関との調整も不可欠と考えられた。
近接型離島に比し、孤立離島では救急患者の搬送体制がおおむね確立しており、
島内医療レベルの強化やテレコミュニケーションによる後方病院との連携が優先課題と
されているが、傷病者が同時に大量発生するような大災害時には、熟練した
医師がいても限られた医療資源での対応には限りがあり、地続きでない不利を考えると
、いかに早急に搬送するかがポイントとなる。また、寝たきり高齢者をはじめとした要
介護者や島内で実施している血液透析患者などは、診療所機能の継続に大きく依存している。
これらの有病者は、平時においても病状の悪化や長期入院管理が必要なために搬送が
要請されることがしばしばであり、災害の進展を考慮すると、早期に現地から離れることが
望ましいと考えられる。
離島勤務医師の再教育のための島外研修日数は年々減少の一途をたどっており、日常病
診療、検診業務、在宅医療、救急医療などの後記研修の課題は多く、災害医学を十分に
研修することは容易ではない。しかし前述のごとく、勤務医師の経歴を問わず孤立離島で
展開される災害医療は、負傷者の治療よりもトリア−ジと搬送が優先されるものと考えられ、
すでに構築されている通常の救急搬送システムを発展させ、集団災害にも対応できる体制を
確立することが大切である。
1995年の阪神・淡路大震災を契機に、全国各所で災害医療情報システムの整備や
指揮命令系統の調整が行われてきた。東京の離島においても村と都の連携した
システムづくりがなされ、今回の一連の災害でもこれらの地域防災計画のもとに
避難・医療救護救援がなされた。幸いにも重傷度、緊急度の高い事例はなく、災害弱者の
準緊急搬送が主であったが、災害の長期化や進展の可能性のある状況では、現地医師や
住民が転送を必要と考える患者は決して少なくない。搬送手段以上に被災地外収容病院の
確保が困難であったが、地域中核病院の役割を認識した病院間の広域ネットワークの
さらなる充実が望まれる。
このことはその後の著者らの仕事に大きな影を落とした。彼らは今後同じこと
を繰り返
さないことを決心し、自分を励ました。
この3ヶ月の体験は、著者を「純粋な平和主義者」に変えた。
これまで災害発生に関する客観的な確証あるデータの必要性は重視されていな
かった。国
際的な人道機関も、確証あるデータを提供するために資金と権限を積極的に投入
してこな
かった。しかし、信頼できる情報がなければ適切な救援活動を行うことは困難で
あるし、
変化や傾向を分析するための歴史的データがなければ過去の経験を生かして未来
に進歩を
遂げることは不可能である。多くの援助国政府・機関等はデータ収集とその方法
論を重視
し始めるようになった。しかし、災害データの収集、証明そして保管に関する国
際的制度
が認められ受け入れられるには至っていない。
本章のデータはさまざまな情報源から抜粋したものであるため、災害事象やパ
ラメー
ターに対する統一された厳密な定義がない。したがって、数値は個別の絶対値を
見るので
はなく、相対的な変化や趨勢を見るほうが有用である。
データは曖昧さを生むことがある。例えば、国境の変化によるものなどである。
また、
データは背景にいる収集する人間によって曲げられることがある。紛争時などに
は同情を
ひきつけようとして被災者の数を最大化しようとするし、「被災」の定義には多
くの解釈
がある。さらに、情報システムの進歩によって、統計データがより容易に手に入
るように
なった。災害被災者の増加は、必ずしも災害やその影響が増大したことを意味し
ているの
ではなく、単に報告がより行き届くようになった結果である可能性があることを
考慮しな
ければならない。
すなわち、われわれのデータは絶対的というよりはむしろまだ相対的で示唆的で
ある。
例えば、どのようなタイプの災害が最も人間に被害をもたらすかといった潜在的
な傾向を
認識し、災害の相対的な規模を理解するためにはこのデータは利用できるが、災
害対策に
必要な資本投入の予測や、将来必要な災害救援の予測に使うことはできない。
(表1) 地域別、機関別の死者数の年平均(1973〜1997)
(表2) 地域別、期間別の被災者数の年平均(1973〜1997)
(表3) 地域別、期間別の住居喪失者数の年平均(1973〜1997)
(表4) 地域別、期間別の負傷者数の年平均(1973〜1997)
(表5) 災害の種類別、期間別の死者数の年平均(1973〜1997)
(表6) 災害の種類別、期間別の被災者数の年平均(1973〜1997)
(表7) 種類別、期間別の住居喪失者数の年平均(1973〜1997)
(表8) 種類別、期間別の負傷者数の年平均(1973〜1997)
(表9) 種類別、地域別の災害発生件数の年平均(1973〜1997)
(表10) 種類別、地域別の災害総数(1998)
(表11) 国別の災害による死者数および被災者数(1988年〜1997年までの平均と
1998統
計)
過去10年間の災害による死者数は非常に類似している。災害による死亡・被災率
は、その
災害の型とその国の災害に対する備えの程度を反映する。ヨーロッパにおいては
1対22
3であり、一方アフリカでは1対1331である。
(表12) 地域別、種類別の年平均推定被害額
(表13) 出身国別難民・庇護希望者
(表14) 受入国別難民・庇護希望者
(表15) 多数の国内避難民
(表16) 進行中の公式な(OCHA、FAO、USSD)または事実上の人道的危機
(表17) 1989〜1997年の食糧支援を除く緊急救援、無償資金援助
(表18) 1990〜1998年の年別、事業別の食料援助内訳
表 進行中の公式な(OCHAFAOUSSD)または事実上の人道的危機(略)
シアン化合物
(大生定義、治療 84: 1341-1343, 2002)
1.兵器としての歴史、性質、毒性
2.臨床症状
3.診断、鑑別診断
治療・管理
その他のシアン中毒
ボツリヌス菌および毒素
(小枝淳一、治療 84: 1369-1373, 2002)
<テロリズムにおけるボツリヌス毒素の可能性>
<ボツリヌス菌とその毒素>
<ボツリヌス症について>
*ボツリヌス中毒による死亡率は、1950年以前は60%であったが、呼吸管理の進
歩と抗毒
素血清の早期投与によって現在は5%以下である。伊豆七島近海の群発地震および火山災害に対する現地医療の変化と対応
(井上 仁ほか、日本集団災害医学会誌 6: 141, 2001)
アフガン戦傷外科病院
(金田正樹、災害ドクター、世界を行く、東京新聞出版局、東京、2002、p.10-56)
(1)ついに、あのアフガンと関われる日が来た
(2)いきなり「死」と向かい合う
(3)内戦のまっただ中に赴任
(4)見えてきた「戦傷」の実相
(5)徹夜で42名を手術
(6)たまる疲労、襲いかかるストレス
(7)ある母親の信じがたい最期
(8)息抜きとコミュニケ−ションは料理で
(9)未経験の症例に囲まれて
(10)3ヶ月で700例の手術をこなす
第9章 効果的な救援活動のために信頼できるデータを用いる
(世界災害報告 1999年版、p.131-163)