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第二回公判について(07/2/24)

妊産婦死亡した方のご家族を支える募金活動開始(2008/9/22)、活動中です 福島県立大野病院事件 無罪確定・控訴断念(2008/8/29)。6873名分署名・意見書送付(2008/8/28)。

第二回公判について(07/02/24)

文責 佐藤 章

 本回を含め、4回にわたり、検察側の証人の証人喚問が行われます。今回は、県立大野病院に近い双葉厚生病院の産婦人科の医師と、手術に加藤医師と一緒に立ち合った外科医の証人喚問でした。その主なる要点について記載いたします。

1)双葉厚生病院産婦人科医の証人喚問

 証人は約1万例の分娩に立ち合い、そのうち約1500例の帝王切開術を施行しているが、その1例に癒着胎盤の経験があったと証言、この症例は2回目の帝王切開術の患者さんで、胎児娩出後、用手的に胎盤剥離をしていたが、途中で剥離困難となったが、用手的に剥離を続け、剥離後にガーゼで圧迫止血をしたが止血できず、子宮摘出した症例であったとの由。証人は、胎盤を用手剥離しはじめ、途中で剥離困難になって癒着胎盤とわかっても、剥離を完了させ、その後縫合やガーゼ圧迫の方が止血操作がやりやすいという意見を述べた。症例は子宮摘出後、子宮に割を入れ、肉眼的に胎盤が(絨毛組織)が筋層の2/3位まで侵入していたことを確かめた話をした。証人が以前の検察の供述調書で「微妙な感触を確かめることができない器具を使ったりして剥離するのは極めて危険な行為・・・」と供述したが、それはクーパーで切断することを想定していったことで、クーパーを使ってそぐように剥離するのであれば許容されると証言したことは、検察側がクーパーを使用して無理に胎盤を剥離したという主張を覆す証言となった。

2)当日手術を手伝った外科医の証人喚問

 術前に前置胎盤?であること、癒着があるかもしれないと言われたが、本人は前回帝切症例であったので、腹腔内に子宮と他の臓器の癒着があるのかもしれないと思ったことを証言。また、胎児娩出後、加藤医師が臍帯を引っ張って胎盤をはがそうとしたところ、子宮後壁が持ち上がるようになり、次いで用手剥離を子宮後面から開始したこと、途中加藤医師はクーパーを使い、そぐように胎盤を剥離したこと、子宮後面でのクーパーの先は終始みえなかったが、時々証人の方からみえたこと、出血量はクーパー使用中多くなってきたが大量出血ではなかったこと、クーパーを使用して胎盤を剥離後、すべての胎盤はその後スムーズに剥離し、摘出できたこと、胎盤剥離に5〜10分位かかったことを証言した。

 その後、出血が多くなり、剥離面の縫合糸血、双手圧迫、子宮収縮剤投与、子宮動脈を鉗子で遮断したりしたが、止血ができず、輸血を待って子宮摘出術をしたと証言した。子宮摘出術も問題となる点がなく施行されたと証言した。

 このことから、胎盤の癒着は子宮後面であったこと、子宮後面の癒着胎盤のところを剥離した後、スムーズに胎盤を摘出できたことは、子宮前面には少なくとも臨床上胎盤の癒着はなかったことが証言されたことになる。また大量出血は癒着していた所だけでなく、胎盤娩出後に場所は同定できなかったがあったことが証言されたことになった。

 以上のことが証言ではっきりした点であるが、このことが裁判官の先生方に十分理解していただけたのであったかどうか、これが重要なポイントであると感じました。                文責  佐藤  章

以下、07/02/24に掲載

 平成19年1月23日(金)、福島地方裁判所第一法廷において、県立大野病院事件の第2回公判が開催されました。午前に双葉厚生病院産婦人科のK医師、午後に県立大野病院外科(当時)のM医師の証人尋問が行われました。

 K医師は、事件当日の手術前に加藤医師から「場合によったら応援をお願いするかもしれない」と伝えられており(実際には呼ばれず)、M医師は当該帝王切開手術で助手を務めていました。

 当会メンバーが傍聴しました公判の内容を、掲載させていただきます。

<開廷>

加藤先生に対する証拠提示

加藤先生入廷 おじぎをされて着席

加藤先生に対する証拠提示中

弁護側 卵膜はどこにあたりますか? ・・(以下、加藤先生、説明)

弁護側 裁判官において、具体的にどの部分か同定できましたか?さしてください。

裁 ここですよね、いや、この周辺ですか? (苦笑)

弁護側 説明書を添付しましょうか?

弁護側 臍帯はわかりますか?

裁 わかります。

証人喚問

<双葉厚生病院 産婦人科医長>

検察 高宮から質問します。質問には簡単に答えてください。証人は昭和56年から現在双葉厚生病院に医長として勤務。臨床経験は32年、日本産婦人科学会認定医ですか?

証人 はい。認定をとってから20年です。産科の分娩、帝王切開を担当しています。

検察 癒着胎盤についてお尋ねします。証人は癒着胎盤をご存じですか?

証人 はい

検察 証人が経験した症例はありますか?

証人 あります。

検察 何例ですか?

証人 3例です。

検察 癒着胎盤とは、胎盤の絨毛が直接子宮筋層に侵入する、理解はそれで良いか?

証人 はい。

検察 定義は、狭義の、癒着胎盤がplacenta accreta, 広義がincreta, 穿通胎盤percretaの、三分類として分けられている。一般的理解としてご承知か。

証人 はい。

検察 証人が経験した癒着胎盤は?

証人 2例は経膣分娩で、容易に胎盤を剥離できたので、accretaと考えられる。一例は陥入と考えられる。

検察 これは胎盤と子宮がどのように分類されているのか?

証人 陥入、穿通は、なかなか剥離できず出血が止まらない。癒着が容易に剥離できたので、accretaと判断した。

検察 子宮摘出実施はあるか?

証人 あります。

検察 どの症例か?

証人 陥入胎盤の一例です。5年前の症例。

検察 ちなみに子宮摘出例で、本人か家族から後に異議を出されたことはあるか?

証人 ありません。

検察 陥入胎盤で出血がとまらない理由はなにか

証人 陥入胎盤では、絨毛組織が子宮筋層に深く侵入している。剥離した部分の絨毛間腔が開いている、子宮の収縮が悪くなり出血する。

検察 癒着胎盤の場合、大量出血に注意すべきという理解があるのはよろしいか?

証人 はい。

検察 癒着胎盤で大量出血のメカニズムは?

証人 先ほど、説明したように・・・、癒着胎盤で出血が起こるところで話したことと同じだが、絨毛間腔が開く。

検察 通常の子宮胎盤では、子宮収縮により止血がはたらく理解でよろしいか?

証人 いいです。

検察 それを生理的結紮という。

証人 そうです。

検察 癒着胎盤では生理的結紮がうまくはたらかないので出血する。これでよいか。

証人 良いです。

検察 母体への影響はあるか?

証人 大量出血をおこすと母体に出血性ショックやDICをきたす可能性がります。

検察 出血性ショックの説明は?

証人 説明。

検察 DICの説明は?

証人 播種性血管内凝固症候群といい、

裁判官 え、何て、何て?

証人 播種性血管内凝固症候群です。私達はDICと言います。以下DICの説明

検察 DICや出血性ショックが生じると、母体の生命に危険が生じるということで良いですね。

証人 生じるんじゃなくて可能性がある。

検察 産婦人科の専門医は通常知っている知識ですか?

証人 はい。

検察 続けて質問します。癒着胎盤かどうかは、最終的には摘出子宮の病理で診断するという理解ですか?

証人 はい。

検察 癒着胎盤発症のリスクは、前回帝王切開というのは知っていますよね。

証人 はい。

検察 どういう理由か

証人 説明 子宮下部では子宮内膜が薄いので、おこりやすい。

検察 前回帝王切開の妊婦でおこりやすい理由は

証人 帝王切開で子宮を傷つけることにより、内膜の形成不全が生じ、また切った後縫うときに子宮内膜がめくれた状態で縫ってしまうと、脱落膜が筋層に入り込みやすくなる。

検察 臨床上、術前検査で癒着胎盤の発症を疑うものは、どういう検査があるか?

証人 通常は超音波検査、カラードプラ検査、MRI、膀胱鏡、特殊な検査として、胎児のつくるホルモンが母体で高くなるということがあげられる。

検察 そのうちの一部で、エコー、カラードプラは具体的にどういうことをみるものか?証人 超音波はあらゆることの診断に用いられているが、癒着胎盤については、あまりに稀なので、通常の検査ではそこまで見ていない。

検察 カラードプラはどういうことをみるのか?こちらの質問の回答に限って答えてください。

証人 血流をみます。

検察 血流豊富かどうかは、画像で確認できるというイメージで良いか?

証人 血管の太さや数がこうだから、ではなく、経験もあるが、通常より多いなという感覚的なもの。

検察 血流が豊富なほうが、癒着胎盤に傾くのか?

弁護側 もう少し事実関係をきいてもらったほうが良いのではないか。

裁判 まあ、どちらかということだから、証人は答えられるようなら答えてください。

証人 絨毛間腔が広がるので、血管が太くなる。癒着胎盤のほうが血流が豊富である。

検察 なじみやすいということか?

証人 いや、可能性があるということだけです。

検察 カルテで、所見をみると・・

弁護側護 今まとめられた質問内容では、最後の質問、血流が豊富であっても、それでなじむのではなく、あくまでも可能性があると証人は答えられた。

裁判 検察官は言い直すときには同じように答えられた方が良いですね。

検察 豊富な血流を認めたときに、癒着胎盤の可能性は、高くなるのか低くなるのか。

証人 私は症例をそうもっていないのでわからないです。

検察 ただ、証人のお考えとして、カラードプラで見たときに、高めるのかどうかお答えください。

証人 高めるかどうかわかりません、診断の一助にはなるでしょうか。

検察 カルテの医師記録 12月6日を示します。(検察はカルテ本物をもっている)これは患者さんの検査の写真です。16号証に写しがあります。この下の写真はカラードプラ検査です。これをご診断いただいてわかりますか?写真上は血流についてはどのように「ご覧になりますか?

証人 カラードプラは、カラーでみないと、白黒のコピーではではわかりませんが(当たり前である。カラードプラはカラーで血流を示す器械なのだから)、白いところが血流です。検察 質問したのは、下の写真の、白い細長いところ、この部分が血流だろうと見受けられると。よろしいですか?

証人 はい。

検察 この写真から、血流が豊富な印象なのか?

証人 一枚の写真をみてもね・・・ (一枚の写真で血流が豊富か診断できるわけない)弁護 豊富というのは、何を基準に豊富といわれているのか。そういうあいまいな質問では答えにくい。

裁判官 いや、まあ証人は経験とおっしゃっているんだから、まあ。

弁護士 でしたら、経験でカラードプラを癒着胎盤でしたことがあるか? とか、そういうふうに質問をしたら。

検察 今のは疑義か?

裁判 では、これで判断できますか?答えてください。

証人 無理です。

検察 12月6日の下の写真の欄外の文字を読めますか?

証人 はい。膀胱下に血流+とあります。

検察 このような表現は、どのような情報か?

証人 前置胎盤?ですから、膀胱の後ろに血流があっておかしくないです。

弁護 今の検察の質問は、血流があるということで、癒着胎盤に結びつけようとするものですので、間違いです。

裁判官 疑義はいらないと思いますので却下します。

弁護 証人の答えたことと、検察のまとめとが符号していない。前置胎盤?と癒着胎盤の区別なく議論しています。

裁判 今までのは違う疑義にはまとめていないので、棄却します。

検察 通常、帝王切開の実施の際に、あくまでも可能性として念頭に置いて、進めるというふうにうかがってよろしいか。

証人 えー。

弁護 異議あり。リスク、リスクでなく、順序でおききになるべきではないか。

検察 証人はリスク因子として、前回帝王切開、前置胎盤?を挙げられましたね。

証人 はい。

検察 癒着胎盤の場合、出血性ショックのリスクもある。その前提でうかがいたいが、前回帝王切開、前置胎盤?で帝王切開を実施の場合、癒着胎盤の可能性も念頭において執刀されるのですか?

証人 まずですね・・・

検察 いや、結論だけ答えてください。

弁護 医学的に可能性、可能性、というと、みな可能性があることになるので、そういう質問は不適切です。

裁判官 なるべく簡潔に答えてください。

証人 いや簡潔には答えられません。事前に検査を行い、検査で100%はわからないが、念頭におく。

検察 MRIではどのようなことがわかるのですか

証人 筋層と子宮の付着部がギザギザ、不均一になるといわれていますが、100%診断できるものではない。

検察 帝王切開の実施の局面で、癒着胎盤の可能性を疑う局面があるというのは、認識ありますか?

証人 あります。

検察 具体的には

証人 臍帯をひっぱってはがれないとき、用手剥離に進むのですが、それでもはがれてこないときに、疑います。

検察 娩出のあとに胎盤を引っ張ったときですね。

裁判官 胎盤でなく、臍帯ですね。

検察 あ、はい。

検察 臍帯を引っ張る前に疑う、肉眼的にわかる所見はありますか?

証人 漿膜までいっている場合は、肉眼的にわかります。

検察 それ以外にわかる可能性は

証人 私には無いです。

検察 実際に臍帯引っ張って出てこない場合、帝王切開の場合、ひっぱって出てこない場合、どうやってその後の処置をとるのですか?

証人 用手剥離を行います。

検察 具体的にどうするのですか?

証人 胎盤と子宮の間に手刀を入れていって、剥離を行うことをします。

検察 用手剥離の状況によって、癒着胎盤を疑う、

証人 はがしているうちに癒着の部分は索状物として触れる。とにかく剥がれにくい。

弁護士 索状物を説明してください。

検察 私の尋問中なのですよ。

証人 ひもでつながっているような感じです。適当な言葉じゃないかもしれませんが。

検察 指先の感覚ということですか?

証人 はい。

検察 accretaなら止血可能ということですね。incretaならできないと説明されましたね。

証人 私の経験では、しかし、筋層の侵入の程度により、incretaでもaccretaに近ければ止血可能でありますし。

弁護人 証人は先ほどaccretaなら剥離不能と説明していません。

検察 accreta、incretaの先は剥離中にわかるのですか?

証人 後の病理組織診断によります。

検察 証人は病理診断をされましたか?

証人 していません。

検察 では先の診断は証人の診断か?

証人 違います。

検察 どういうことですか?

証人 肉眼的に子宮断面を見て判断した。

検察 証人は子宮摘出をしたとき、子宮、用手剥離により剥がれにくいから、子宮を摘出したのですか?

弁護士 そう誘導尋問せず、端的にきいたらどうですか?

証人 胎盤剥離は完了しましたが、出血が止まらなかったので摘出しました。

検察 胎盤遺残が残ったのですか?

証人 残ったのだろうと考えた。

検察 剥離は完了しましたが、出血が続き、陥入だろうと判断し、子宮摘出に踏み切ったのか?

証人 そうです。

弁護士 検察のまとめ方が

検察 まとめで、重要なところだからです。

裁判官 繰り返しはくどいので、端的に。

検察 子宮摘出時に、家族に説明しましたか?

証人 夫が立ち会っており、本人も腰椎麻酔で意識があったので、その場で説明しました。

検察 本件発生当時の・・・今の質問は撤回します。

検察 証人と被告人について、加藤医師を知っていましたか?

証人 はい。

検察 どういう関係でしたか

証人 同じ大学の医局なので、学会などで会うこともあった。

検察 どちらが先輩とか、位置づけはあるのか?

証人 私がどういう意識をもっているかですか? 年数だけ、私が上です。

検察 同じところで勤務していましたか?

証人 一緒に働いたことはありません。

検察 個人的に知っていますか?

証人 はい。

検察 手術に先立って、被告人から連絡があったと

証人 はい。手術をこれからする。何かあったら応援をたのむかもしれない。

検察 妊婦についてはどういう説明をしましたか?

証人 私が一回目の帝王切開をした、二回目を受け持ってやることになった。前置胎盤?と言っていた。

検察 証人はどういったのですか?

証人 MRIのことはききました。超音波検査はやったと聞きました。MRIはやらねばならんことはないが、一応やったかどうか聞いた。

検察 被告人に対して説明したことはあったか?

証人 前回の傷に胎盤がかかっているかどうかきいた。

検察 被告は

証人 かかっているかもしれないと言った。

検察 証人は妊婦に対してどう思いましたか?

証人 ・・・・。

検察 答えにくいですか?

証人 はい

検察 妊婦に何かあったらというのはどういう場合と思いましたか?

証人 前置胎盤?は出血が多くなるのでそれを考えた。癒着胎盤は考えた。

検察 連絡は、日時の連絡はあったのですか?

証人 当日で2時からという電話だった。

検察 証人は連絡についてはどう思われましたか?

証人 通常30分で終わる。

検察 証人はどうしていましたか?

証人 病院にいました。

検察 待機していた?

証人 待機ではなく、通常勤務をしていました。

検察 連絡はきましたか?

証人 来なかったと思う。

検察 当時証人は手術についてどう思っていましたか?

証人 無事終わったと思っていました。

検察 証人の当時の認識として、今回の事件に関して検事から事情をきかれた。証書にまとめられましたね。

証人 はい。

検察 それは当時の証人の認識をまとめられたということですね。

証人 はい。

検察 証人は当時、クーパーを用いた剥離が推奨されているという認識はなかったということで良いですか?

証人 ・・・。

弁護 証人に文献はあるかないかきいて、無いと答え、それが認識まで広がっていったと言っている。

証人 私はクーパーを用いた経験がないということです。

検察 証人の当時の認識として、クーパーが証人されていない、または根拠を持たない、または推奨されない理由として、

弁護 だから、そういう訊き方はですね、

検察 証人は剥離に、クーパーが、

証人 まず、クーパーを使う剥がし方だが、まず切ることを念頭に置いた。私は切ることはしない、と答えた。しかしクーパーの使い方が色々ある。剥がす又は少ない範囲を切ることは考えられる。

検察 当時の認識について聞いている。

証人 ありません。

検察 当時はそのような、やってみよう、効果的だと思ったことがなかったというのは?弁護 色々な場合があると証人が言っているのに、やってみようと、ひとくくりにされている。証人は実際、剥離が難しい癒着胎盤が1件しかない。

検察 異議に対して、水谷弁護人に対して、弁護人は検察官の直前の質問の意義を理解せず、もう1人に対しては当時の証人の認識について訊ねている。あくまで認識として訊ねている。

裁判 どうしても、まあ、証人の具体的な経験を強調しても医師として、産婦人科としてどういう認識をもっているかという程度ですよね、では質問をやって、当時はクーパーを用いた剥離が推奨されていない、許容されていないと。

弁護 あらゆる考えていない事につき、その理由を問うても仕方ないじゃないですか。考えるべきかどうかというのはわかりますよ。なぜ考えなかったのか、証人は念頭においていなかったのだから、なぜかんがえていなかったか、と聞いても無駄でしょう。

検察 証人が効果的でない・・・。

弁護 認識が違う。質問の中で検察は、許容していないと使っている。許容されていないなんてことは証人は言っていない。

検察 その質問として、答えを得て尋問している。

裁判 認識していなかったのであり、証人は許容していないとは言っていない。ここは質問を変えてください。

検察 証人がクーパーを使ってみようと当時思わなかった理由は?

証人 いや、考えてもみなかったということです。

検察 事前に証人が事情をきかれたことがありましたね。18号証、署名をみてください。この内容についてはご自身で検察官の調書を読んで確認していただいたことがありましたね。調書の中には器具の使い方について証人が示されたことが書いてある。記憶にありますか?

証人 ありません。

検察 では誘導しますか? 用手剥離の際には癒着の程度を確認しながら指先で丁寧に剥離する。

証人 はい、正しいことです。

検察 癒着している胎盤を不用意に剥離することは危険である。用手の場合は慎重に遺残がないように剥がしていく。

弁護 飛ばさずに、調書を全部読んでください、つくらないで。

検察 癒着している。用手・・指先の感触で胎盤を慎重に剥離していく。、無理ならその時点で用手剥離を断念しなければならないのです」 この通りですか?

証人 はい

検察 「従い、器具を使った剥離は危険な行為というほかなく、私には考えられません」思い出しましたか?

証人 はい。しかしその当時はクーパーを使って切るということを想定したため、そのように答えました。

検察 言葉はその通りで良いですか?切る場合にはどういう認識になりますか?

証人 ・・・当時の認識ですか? 私は考えたことがありません。

検察 危険だとういう抽象的な認識はあったのですか?

証人 認識ではなく、考えたことがなかった。

検察 証人は専門医として文献で知識を積んでいるのですね。

証人 はい。

検察 産婦人科学会の刊行物では、

証人 研修ノート

検察 どういう形で証人の手元にはいるのか

証人 産婦人科医として必須の知識が郵送されてくる。

検察 49号証のことですか?

証人 先ほど、これは研修コーナーとは違います。

弁護士 全て不同意の証拠について、検察が示されているのは、弁護人も今後同様にいたします。

検察 研修コーナーとは、

証人 認定医の四角を得るのに必須のものです。

弁護 48号証を示すのはっきていませんよ。ではこちらも不同意証も示すことを前提にですね。

検察 検察からは以上です。

裁判官 時間がおしていますが、どれくらいかかりますか?

弁護 100分です。

弁護人の平岩からです。

今あの検察から調書の一部をお聞きになった。最新の注意をはらいながら、慎重に剥離していく必要がある。

証人 はい。

弁護 一例も証人は慎重に剥離されたんですね。それでも胎盤の遺残があった。

証人 はい。

弁護 慎重にやってもあることはあるんですね。

証人 はい。

弁護 「微妙な感触が確かめられない器具を用いて」、これはクーパーを切るように証人は理解されていたということですね。

検察 弁護人は、、、

裁判 異議を棄却します。

弁護 終始ハサミのようにして、使うことを想定されたのですね。

証人 そうです。

弁護 この設定で、ハサミではなくそぐようにして、あるいはごく一部をクーパーとして使うことを想定されると許容されますよね。

証人 はい、そうです。

弁護 再度、おっしゃってください。

証人 クーパーをそぐように使用することは、許容されます。ごく一部でしたら切ることもありえます。止血できることが想定される場合です。

弁護 32年の歴史から、加藤医師と同じ病院に勤務されたことはありますか?

証人 2年です。

弁護 いつ頃ですか?

証人 二十数年前です。

弁護 1人医長の期間は?

証人 32年のうち、30年です。

弁護 32年間、分娩は何件くらいですか?

証人 月30あるので、1万件を越えるくらいです。

弁護 約1万件のなかで、帝王切開は、

証人 15%くらいですから、1500例です。

弁護 残り8500例が経膣。

証人 はい。

弁護 中で2例の狭義の癒着胎盤の症例があった。

証人 はい。

弁護 お産の前に予見できましたか?

証人 できませんでした。

弁護 では、なぜわかったんですか?

証人 30分以内に胎盤娩出がふつうだが、出てこなかった。

弁護 剥離困難でしたか?

証人 はい。

弁護 剥離できたのか?

証人 はい。

弁護 出血おさまったのですか?

証人 はい。

弁護 1500例中、1件の帝王切開で癒着があった、それは一回目の帝王切開ですか?

証人 2回目です。

弁護 本件と同じですが、癒着胎盤は帝王切開前にわかったのですか?

証人 わかりませんでした。

弁護 前回帝王切開の場合、癒着しやすくなるというが、術前にはどのような検査をされますか?

証人 超音波検査をします。弁護 陥入胎盤が、発見できなかったということですね。

証人 はい。

弁護 このとき先生は、カラードプラをされましたか?

証人 やっていません。弁護 MRIはされましたか?

証人 やっていません。

弁護 先ほど筋層2/3にと表現しましたが、絨毛が入ってるのについてですね。

証人 はい。

弁護 子宮を切って確認されたので、ある程度は確かですか?

証人 本当は病理検査なので、不確かなところはあります。

弁護 肉眼的には確かですね。

証人 はい。

弁護 前回の帝王切開の傷跡にはかかっていたのですか?

証人 かかっていなかった。

弁護 前壁癒着と後壁癒着では、どちらが発見しやすいですか?

証人 前壁が腹壁に近いのと、全体が観察しやすいです。後壁は児が邪魔になり観察しにくい。前壁のほうが診断しやすい。

弁護 児は無事に生まれたのですか?

証人 はい。弁護 臍帯を引っ張ってはがれなかったのですか?

証人 はい。

弁護 それでどのような操作をされたのですか?

証人 用手剥離です。

弁護 そのとき胎盤癒着とわかったのですか?

証人 はい。

弁護 どの部位から出血していましたか?

証人 剥離面からです(剥離した面、胎盤側)

弁護 胎盤剥離を中止して、子宮摘出しようとお考えになりませんでしたか

証人 考えませんでした。

弁護 なぜですか?

証人 剥離を完了させれば子宮収縮が完了して止血がはかれるかもしれないと考えたからです。

弁護 止血についてはどう処置されましたか?

証人 ガーゼで圧迫しました。

弁護 剥離の前ですか後ですか?

証人 剥離の後です。

弁護 胎盤剥離中には止血できなかったのですか?

証人 胎盤があるとできません。

弁護 胎盤剥離で止血されなかったので、ガーゼで圧迫したのですか?

証人 はい。加えて収縮促進剤を使いました。

弁護 それで止血しましたか?

証人 しませんでした。

弁護 先生は輸血はよくされるのですか?

証人 あまりしません。

弁護 その症例にあたって、輸血は準備されていましたか?

証人 しません。

弁護 帝王切開の場合には不測の事態にそなえて輸血準備をしないのですか?

証人 通常はよほどのことがないかぎり、輸血はいらないのでしません。

弁護 輸血はどう準備するのですか?

証人 日赤にたのみます。

弁護 準備した輸血を使わないとどうなりますか

証人 10日ほどして使えなくなり捨てます。

弁護 前置胎盤?、前回帝王切開の場合は輸血準備されましたか?

証人 はい。

弁護 輸血準備量は

証人 1000mlから1200mlです。

弁護 1000とか1200とかいう数字はどういう意味ですか?

証人 昔は輸血が200cc単位だったが、今は400ccなので、それを3つたのみます。

弁護 先生は前置胎盤?の帝王切開は何人でされましたか?

証人 今年に入って、一月にやりましたが、それは人をたのみました。

弁護 それ以前の9例は全部1人でしたか?

証人 そうです。

弁護 麻酔は?

証人 ひとりで全部やります。

弁護 助手は誰がするのですか?

証人 手術室の看護師です。

弁護 前回帝王切開、前置胎盤?の患者さんで、術前にわかっており、大量出血の可能性がある場合も。

証人 はい。

弁護 前置胎盤?で搬送しようと考えませんか?

証人 これだけではhigh riskではないので、ひとりで対応できます。

弁護 県立大野病院では、加藤医師の体制では、外科医1名、麻酔科医1名、助産師などスタッフ全9名。この体制は不十分だと考えられますか?

証人 私どもの施設に比べかなり恵まれていると思います。

弁護 同じような症例に対して先生はひとりでされているのですね。

証人 はい。

弁護 加藤先生は術中にも超音波検査をされています。先生がおやりになったとき、術中超音波検査はされていますか?

証人 やっていません。

弁護 なぜですか?

証人 滅菌の超音波検査機器がないからです。

弁護 術中の超音波検査でより鮮明な検査ができるのはご存じですか?

証人 癒着位置ということですか。はい。

弁護 本件当日、加藤医師が癒着胎盤のことを言っていましたか?

証人 言っていませんでした。私の記憶があやふやですが、癒着胎盤のことは私から言いました。前回の傷にかかっているかどうかと聞いた。これは癒着胎盤の可能性を念頭において言いました。

弁護 超音波検査のことを加藤先生は言っていましたか?

証人 後壁付着だから大丈夫だろうと言っていました。前壁にはかかっているかもしれないと言いました。

弁護 手術の応援について、前回傷跡にかかっているかもしれないといっても、そんなに切迫している感じはなかったのですか?

証人 なかったです。超音波検査をきっちりやっていれば、わかるので。

弁護 先生がもし呼ばれて行っていたらどうなっていたと思われますか?

証人 わからないですが、行っても難しかったかもしれません。

弁護 先生は癒着胎盤の専門家ですか?

証人 いいえ、違います。

弁護 臨床経験はあるが専門家ではないと。

証人 はい。

弁護 検察には専門家の意見を聞いてくださいと言われましたか?

証人 言いました。

弁護 そうすると、どうでしたか?

証人 とりあえず、何もわからないので私の話をききたいと言われました。

弁護 先生の調書の内容は、教科書等がベースですか?

証人 はい。

弁護 「用手剥離によって剥離ができない場合、子宮を摘出すべきだと考えます」とありますが、具体的にはどういう癒着ですか?

証人 穿通胎盤、漿膜まで達している場合です。

弁護 穿通胎盤、陥入胎盤について、術前、術中の対応、子宮摘出をするかについてお答えください。

証人 術前に穿通とわかった場合には子宮摘出をします。それ以外の場合、術中にわかった場合はまず用手剥離をします。

弁護 まず剥離、それで止血を期待するということですね。止血しなければ子宮摘出をする。これは全く加藤先生がやったと同じことだが、その内容は先生はご存じないのですね。

証人 はい。

弁護 大野病院産婦人科の閉鎖はご存じですか?

証人 はい。

弁護 当然、近い双葉厚生病院に患者が行くと考えられるが、どうでしたか?

証人 1.5倍になりました。

弁護 0.5倍分は大野病院の患者さんがいったと思いますが、そういう患者さんから加藤先生の話を聞きましたか?

証人 誠実だということを聞いた。悪い話は聞かなかった。

弁護 加藤先生の施術について、不満は聞かなかったということですか?

証人 はい。

弁護 本件では出血量が剥離前、羊水混みで2000ml、剥離途中に2500ml、先生はこの場合、剥離を続行されますか?

検察 異議あり。出血量だけで証人はそこまで判断できません。

裁判 出血量だけで判断できるのであれば。

証人 体重50kgとして、循環血液量5Lになります。2.5Lは妊娠中に増えるので、2.5Lは自然に増えた量と変わらないので、血液1000cc準備しているいうことであれば、私ならそのまま剥離を続けます。

弁護2(眼鏡の遠位端前側) 帝王切開の癒着胎盤は1例、その用手剥離中に剥離を継続した。継続の理由は、剥離をはじめたら完了しなければならないとおっしゃったのは、その通りですか?

証人 はい。

弁護2 一度剥離をはじめたら完了するというのが、お考えでよいですか。用手剥離でだんだんはがしにくくなり出血も多くなる。でも剥離を継続した。剥離を開始したからには完了しなければならないということですね。

証人 私の考えではそうです。剥離を完了させれば止血が期待できます。

弁護2 子宮が収縮する結果、止血が可能またはプラスになるということですね。

証人 はい。

弁護2 他にありますか? 先ほど、胎盤が遺っていると止血がしにくいということがあるのですか?

証人 異物が入っているのと同じで止血困難です。

弁護2 収縮の邪魔になるということですか?

証人 はい。

弁護2 あるいは止血のためのZ縫合などは可能ですか

証人 場所によっては可能です。胎盤をよけて見える範囲なら可能です。

検察 正常胎盤かどうか明白にしてください。

弁護2 癒着胎盤の場合を前提に質問をしています。

裁判 続けてください。

弁護2 そういう状況下で胎盤が遺っていたら、

裁判 止血の種々の処置が、胎盤があったらできないのですか? できるのですか?

証人 子宮動脈の遮断は可能です。ガーゼ充填圧迫は不可能です。

弁護2 遺残の話、先生が帝王切開で子宮に胎盤遺残があったのは、どの程度の遺残ですか

証人 正常子宮壁の3分の1しか残っていなかった。

弁護2 検察調書の確認ですが、高宮検事が朗読された、「細心の注意をはらって」というのは、帝王切開のとき、目で見ながら行うというのは、細心の注意をはらうことになりますか?

証人 はい。

弁護2 器具をつかっても微妙な感覚がたしかめられる場合、細心の注意の用手剥離と理解して良いですか

検察 仮定の質問です。

裁判 異議却下、質問だけ先にしてください。

弁護2 目視し、クーパーではがすことが、細心の注意にあたると考えられますか?証人 切るのですか?

弁護2 先生のお考えの慎重な使い方を言ってください。

証人 そぐようにして、使うのであれば、細心の注意にあたります。

弁護2 指先に索状物を感じたというのは?

証人 ひも状のものという意味です。

弁護2 目で見られる太さか

証人 そのときの感じでは、症例が違うが、5カ所くらいに索状物が垂れ下がった。

弁護2 索状物があったのを後で見て、どの程度の本数か?

証人 5,6本、脱落膜が索状物として触れる。

弁護2 先生のケースで脱落膜はあったのですか?

証人 病理検査をしていないのでわからなかった。

弁護2 その手術前に子宮摘出の可能性は話していましたか?

証人 話していません。

弁護2 想定外でしたか

証人 はい。

弁護2 経膣分娩の場合、見えませんね。手探りですか?輸血準備の際、帝王切開だからというだけでは準備しないということですね。理由はなぜですか?

証人 通常は帝王切開では輸血が必要な出血量はないから。

弁護2 子宮摘出した例の出血量はどれくらいか

証人 1000ml。でした。

弁護2 いつ子宮摘出を決断しましたか

証人 子宮剥離が終わっても出血が止まらないからです。

弁護2 あらゆる場合を想定して輸血準備するのが良いのではないのですか?

証人 血液は買い取りになります。オーダーして使わなければ10日以内に使わなければ破棄になります。

弁護2 無駄になりますね、行政から、血液の使い方の指導はあるのですか?

証人 私自身は聞いたことがないです。無駄を承知で全例の血液を準備はしたいです。

弁護2 どうしてそうしていないのですか?

証人 現実的ではないからです。high riskの症例について、準備しています。

弁護2 日赤のオーダーの際に、理由はいるのですか?

証人 連絡はしません。

検察(高宮) 証人が子宮摘出をしたとき、胎盤を剥離したが遺残があった。出血が続いていたので子宮摘出を決断したということですね。

証人 はい。

検察 一時的に帝王切開のとき、腹壁をひらいて表面をみたとき、癒着胎盤のときには、穿通胎盤なら肉眼でわかるのですね。それ以外ではわからない。これについて、検察に聞かれたときに、どう答えたか覚えていますか?

証人 怒張した動脈が子宮表面から浮き上がって見えることがあると。

検察 動脈とは血管ですね、血管がどうなるのですか?

証人 漿膜まで浮き上がって見える。

検察 15号証のカルテ、12月17日のページ、カルテの11行目、子宮前壁に血管怒張(+)とありますね、これを確認してください。

それから話題を変えますが、輸血について、手術中に輸血が必要となり、さらに追加が必要なときには、追加で発注する。

証人 はい。

検察 双葉厚生病院でもですか

証人 はい。

検察 追加をたのむところはどこですか?

証人 日赤です。相馬でストックがあれば相馬で探します。

検察 双葉厚生病院から相馬までは距離は

証人 30分くらいです。検察 弁護の確認、証人としては器具を使うものとして、切るものと、先端を閉じて剥離するものとある。切るのとそぐのとで、生じる効果は違うという認識か

証人 はい。

検察 そぐ、という操作と用手剥離の間には違いがあるのかないのか

証人 用手剥離は見えない、クーパーは視野に入っている。同等の効果はある。違いはあるのか、効果は、見えにくい所はクーパーがすぐれている。証人の調書には指先の感触を感じるとある。クーパーで指先の感触があるのか

証人 私には経験がないのでわかりません。

弁護 経験がないからわからないといっているのです。

裁判 クーパーに意味があると証人が言う意味は

証人 クーパーではがす範囲が視野に入っている。危険な場所かどうかわかる。

検察 用手剥離は指先の感覚あるんですよね

証人 はい。

検察 クーパーによって感触は

証人 実施したことがないのでわからない

裁判官 用手は指先見えないのですか

証人 見えない。

裁判官 先の見えないところにクーパーを差し込むのは証人は考えていないのですか?

証人 考えていません。

検察 胎盤と子宮の間に指をいれていく。クーパーは胎盤と子宮の間に先端を入れていく。

証人 はい

検察 太さが違うので、言っているのですか?

証人 いえ、指でやっていると目で見えません。

検察 そういう考えは、当時あったのですか?

証人 調書当時は、私の頭には、クーパーを使う認識がなかった。

検察 剥離はできないなら、その時点で断念すべきということですね、これはその時点で認識があったのですか?

弁護士 異議あり、できないという理由をはっきりすべきでしょう。

裁判官 異議を棄却します。

検察 認定医で学会にも所属しているそうですが、日本産婦人科学会自体がクーパーは妥当とのべられていると証人はきいたか証人 ありません。

検察 証人は前、弁護人と面談をしたことがありますか

証人 調書をとった平成18年3月3日です。

検察2 (オールバックの五十嵐) 証人の子宮摘出例では、出血が続き子宮摘出にいこうという、摘出は子宮の止血でもあるのか

証人 はい。

検察2 子宮摘出とガーゼ圧迫、どちらが確実ですか

証人 連続性ならガーゼ圧迫、確実性なら子宮摘出です。

検察2 輸血準備はhigh riskにはやるのですか

証人 やります。

検察3 (立ち上がる。しばらく間) 癒着胎盤については平成16年、平成17年当時においては、癒着胎盤にクーパーを想定していなかった。本日の弁護人に対する証人の証言は、具体的にはさみについて、見解をもつようになったきっかけは?

証人 そぐという言葉が出てきました。刑事に最初あったときから2回目のときでした。

検察3 女性か男性か。平成19年に入ったときか。今年に入るまえには意識もなかったということか。

証人 はい。

検察 検察官が、捜査のとき先生から伺い書類にまとめた供述では、きわめて不適当と・・・

弁護 異議あり。当時は切ると考えていた。

証人 クーパーは切ることを想定して、危険だと言ったまでで、そのような使い方は知らなかった。切るのは私も危険なのは認識しています。

弁護 クーパーを使って切るのは危険なのか。索状物を切ると危険か

証人 もし、限られた場合、縫合可能な範囲なら切ることも可能。

弁護 15号証が、検察官から、子宮前壁、血管怒張+とある。

証人 妊娠後期に静脈は怒張することが多いので、これをもって癒着胎盤とは言えない。

弁護 怒張の表現で癒着胎盤を疑うか?

証人 これで診断することはできない。

弁護 用手剥離は指先の感覚で剥離した。指先は見えない。クーパーでそぐなら、目視下でやるので、その方が適切な場合もあるということか。

検察 (高宮) 癒着の程度、先生の考える癒着が剥離できない程度はどのレベルか。

証人 incretaの侵入の深いものとpercreta。

弁護 経験例はincretaの例ですね。それでも剥離はしたほうがいいのですか

証人 そうです。

弁護 クーパーで目視下でというのは、伝わっていますか、どうですか? クーパーであるというのは、目で見える。手をいれると指で見えないということですね。

証人 はい。

弁護 索状物は目で見えるのですか

証人 見えます。

右側の裁判官 摘出のとき輸血準備していなかったですね。準備しないんですか?

証人 1000mlしか準備していませんでした。必ずしも準備必要ではありません。

裁判官右 血が止まらないので、子宮摘出の判断をしたということですね。

裁判官左側 前置胎盤?の場合、応援の可能性を連絡されたことは、この手術の前にありましたか?

証人 なかった。

裁判官左 事情を聞かれたとき、どう認識されますか?

証人 切ったと認識しました。

裁判官左 本人がどうクーパーを使ったか、説明をうけなかったのですか

証人 受けていません。

裁判官左 MRIをとったか訊ねたとききましたが、

証人 超音波検査、MRIを利用することもあるので、確認のためにきいた。

裁判官左 答えは

証人 していないと。かならずしもやる検査ではありません。

以上で休廷。

午後 証人:県立大野病院外科(当時)のM医師 帝王切開術で前立ちを務めた

<検察側主尋問>

検察(五十嵐):外科医ですね?

証人:はい。

検察:医師の資格を取得したのはいつですか?

証人:平成14年です。

検察:平成16年12月17日の被害者の帝王切開手術の助手をしましたね?

証人:はい。

検察:帝王切開補助の依頼は誰からどのように?

証人:加藤先生から医局で前置胎盤?を合併した帝王切開と。

検察:加藤先生から「合併」という言葉はでたのか?

証人:「合併」と加藤先生が言ったか正確には覚えていません。

検察:癒着については何か言われませんでしたか?

証人:癒着があるかもしれないと言われました。

検察:どういう内容でしたか?

証人:具体的にはあまり記憶がはっきりしていませんが、ぼくの理解では腹壁と臓器の癒着だと思っていました。

検察:帝王切開創と腹壁との癒着という言葉はききましたか?被告人がそのように言ったのですか?

証人:その辺は記憶にない。私の理解ということです。「癒着」という言葉からそう解釈しました。

 (外科医で、癒着という語句から、癒着胎盤でなく、前回切開創の癒着と解釈されたということでしょう)

<手術時の状況確認:患者の右手に証人、左手に被告人、頭側に麻酔科医>

<現場見取図供覧>

検察:当日の麻酔記録。手術開始は14時26分でよいですか?

証人:はい。

検察:被告人は手術をどのように開始しましたか?

証人:まず腹壁を切開しました。

検察:その後は。

証人:皮下脂肪、筋肉を切りました。

検察:その間、証人は何をしていたのですか?

証人:傷を切開しやすいよう、筋鉤で引っ張ったり、牽引していました。

検察:筋鉤とはなんですか?

証人:一般的に手術に用いられる用具で、牽引する用具です。

検察:腹部切開後、真下に子宮があると。そこで超音波検査をしたのですか?

証人:はい。

検察:子宮表面に何か異常は。

証人:一部に静脈の走行が見えました。

検察:その形状は。

証人:男の手の甲の静脈くらいの太さ。

検察:本数は?

証人:1、2本というのではなく…数本くらいが子宮の一部に。

検察:子宮のどの辺りに?

証人:あまり記憶ははっきりしないが、自分の側だったような気がする。

検察:色は?

証人:青紫色。

検察:肉眼ではっきり分かったということか?

証人:はい。

検察:帝王切開の助手は何例入ったことがありますか?

証人:10例弱。

検察:その経験の中で、そういう静脈の状態は見たことがありますか?

証人:僕の記憶ではあまり見たことはありませんでした。

検察 患者さんの子宮切開時に証人は血液を吸飲していたのですね

証人 はい。

検察:血液の混ざった羊水を吸引していたんですか。

証人:はい。

検察:被告人はどのような処置をしていましたか?

証人:赤ちゃんを出していました。

検察:そこまでに何か問題があるという認識はありましたか?

証人:ありません。

検察:(児娩出は)どのくらいの時間で?

証人:正確な時間は分らないが、自分の感覚としては1〜2分くらい。

検察:手術開始後11分後に娩出と記録にはあるが、それはあなたの記憶とは矛盾しませんか?

証人:はい。

検察:その時、証人はどんな処置をしていましたか?

証人:子宮断端からの出血を鉗子で止めたり、吸引をしたりしていました。

検察:出血量についてどんなことを考えましたか?

証人:経験より多いかな、と。

検察:その時の出血の仕方を説明できますか?

証人:その時というのは。

検察:切った時です。

証人:切った時はいつもどおりなんですけど、断端からピューピューと吹く出血があり、そこを処置したら止血しました。

検察:出血点は把握できるということですか?

証人:はい。

検察:止血はどのような措置をしたのですか?

証人:鉗子で挟みました。

検察:児娩出後、被告人は何をしていましたか?

証人:鉗子を確認したり…赤ちゃんの臍帯血をとったり。それから子宮収縮剤を子宮に注射したりしていました。

検察:注射?

証人:子宮に直接、子宮収縮剤です。

検察:それで出血は止まりましたか?

証人:完全に止まってはいないが、その時点で多量に出血した、というのはなかった。

検察:出血はコントロールされていたということですか?

証人:はい。

検察:収縮剤を注射したというが、児娩出後いつですか?

証人:はっきりとは覚えていないが、感覚的には1〜2分後かと。

検察:この時点で手術について何らかの問題があるという認識はありましたか?

証人:ありません。

検察:その時の感想は?

証人:手術前に前置胎盤?があると聞いていたが、手術がスムーズで安心していました。

検察:注射の後、被告人は何をしましたか?

証人:臍帯を引っ張って胎盤をはがそうとしました。

検察:胎盤はどうなりましたか?

証人:子宮の底のほうが持ち上がるようになりました。

裁判長:子宮全体が持ち上がるということですか?

証人:全体ではなく、底の部分が、こう(手で示す)

弁護人:底というのは後壁ということですか?

証人:その時の認識としては「底」という認識。いまどこかと言われれば、後壁ということになります。

検察:それまでの経験で、普通胎盤の剥離はどうでしたか?

証人:スムーズに取れたこともあるし、残ったこともありました。

検察:臍帯を引っ張って胎盤が取れなかった後、被告人はどうしましたか?

証人:用手剥離をしました。

検察:出血の状態に変化はありましたか?

証人:剥離したところで少し出血し始めました。

検察:どのように?

証人:じわじわと。

検察:証人は出血にどう対処したのですか?

証人:吸引管で吸引していました。

検察:被告人はずっと用手剥離を続けたのですか?

証人:いえ、途中からクーパーをもらって使って。

検察:それまでにクーパーを使うのを見たことがありましたか?

証人:いいえ。

検察:どのように操作したか見えましたか?

証人:先端はあまり見えませんでしたが、湾曲部分を上にして。

検察:クーパー使用前後で出血量は変化しましたか?

証人:クーパーを使ってから増加。

検察:どのように?

証人:面からじわじわと。

検察:出血箇所はどこだと認識していましたか?

証人:子宮の内面。

検察:剥離作業と出血の増加について、相関関係というか、関連があるという認識はありましたか?

証人:あった。

検察:なぜわかったのですか?

証人:吸引回数が多くなったので。

検察:間隔が短くなった、ということですか?

証人:はい。

検察:目で見てどうでしたか?

証人:目で見ても少しずつ増えていた感じがしました。

検察:証人の位置から子宮内は見えましたか?

証人:加藤先生の手が離れた時に見えたこともあったが、基本的には見えませんでした。

検察:出血の場所、もととなる血管はどこか特定できましたか?

証人:ピンポイントに一点というわけではなく、面からじわじわ出血する感じでした。

検察:剥離した面からということでいいですか?

証人:そう思います。

検察:出血の速度はどうでしたか?

証人 だんだん増えるが大量出血ではありませんでした。

検察 帝王切開の今までの経験と比べてどうですか

証人:あまり帝王切開の経験が無いので。

弁護人:異議。出血の速度とはどういうことか。量とは違うのか。

裁判官 たしかにわかりづらいです。質問を変えてください。

検察:質問の仕方を変えます。剥離が進行しますね、その際の出血量というのは絶えず一定なのか、減少するのか、増加するのか。

証人:要は、剥離が進むにつれて少しずつ増えていったということです。

検察:被告人は剥離中に止血を試みましたか?

証人:いいえ。

検察:剥離中は出血が継続あるいは増えていたと。

証人:はい。

検察:剥離に要した時間は分かりますか?

証人:5分から10分くらいではないかなと思います。

検察:それは正確に測っていましたか?証人:測っていません。

検察:通常はどのくらいの時間がかかるものですか?

証人:印象では2〜3分。

検察:それに比べるとかなり時間がかかっていた、ということでよろしいですか?

証人:「かなり」かどうかはわからないですが、時間はかかっていたと思います。

検察:用手剥離とクーパーを使用していた時間、それぞれ何分くらいか正確に分かりますか? あるいは、用手剥離とクーパーを使用していた時間、印象としてどちらが長かったか。

証人:クーパーのほうが長い印象です。

検察:剥離中に臓器に損傷があったということはありませんか?

証人:ありません。

検察:では出血の原因はどこにあると考えていましたか? どの部分から出血しているか、見当は付いていましたか?

証人:ぼくの印象では胎盤をはがしたところからかな、と考えていました。

検察:患者の出血について、看護師もガーゼで吸っていましたが、看護師から報告はありましたか。

証人:あります。

検察:それはどういった形で伝達されましたか?

証人:口頭で。おもに麻酔科の先生に向けてですが、大きな声で報告されています。

検察:それはあなたにも聞こえていましたか?

証人:術野に集中すると耳に入らないこともありますが、聞こえます。

検察:口頭以外に出血量はわかりますか?

証人:手術室の隅にホワイトボードがありまして、それに書いてありました。

検察:それは術者には見えますか?

証人:見えません。術野から顔をあげて見ようと思えば見えましたが。

検察:意識してそちらを見れば把握することはできたということですか?

証人:意識すれば見えたかもしれません。

検察:看護師からの報告で印象に残っていることはありますか?

証人:2000と7000の報告が印象にある。

検察:どう思いましたか?

証人:2000から7000の間は短時間で、その間に(出血が)多くなったな、と。

検察:その間、看護師からの報告はありましたか?

証人:あったとは思いますが、ぼくの記憶に残っているのは2000と7000です。

検察:被告人はどのような措置をとっていましたか?

証人:子宮を持ち上げ、双手圧迫していました。ガーゼ充填をしていました。

検察:子宮収縮剤は使いましたか?

証人:もう一度使いました。

検察:止血効果はどうでしたか?

証人:圧迫すると一時止血しますが、圧迫している手を離すと出血する状態でした。

検察:証人は何をしていましたか?

証人:吸引や、交代で圧迫をしていました。

検察:吸引すると出血点が確認できるとか、そういうことはなかったですか?

証人:ガーゼ圧迫から出血が出てくるので、わかりません。

検察:双手圧迫の経験はそれまでにありましたか?

証人:ありません。

検察:被告人から証人への指示は何かありましたか?

証人:交代で圧迫するように、言われました。

検察:どこから出血しているのだと思っていましたか?

証人:子宮内面ということしかわからなかった。

検察:麻酔科医はpumpingしていたのですか?

証人:圧迫している時は術野から目を離せるので、麻酔科医の方を見ることができましたが、そんな(pumpingをしているような)印象でした。

検察:pumpingとはどういう処置ですか?

証人:注射器で、圧すことで短時間で注入することができる処置です。

検察:手術前に準備した血液製剤で足りましたか?

証人:足りなかったので、周りの病院に応援(血液を回してもらうよう)を頼みました。

検察:被告は止血処置は他にどういう処置をとりましたか?

証人:子宮内面を糸で縫合したり、子宮動脈が入っている膜(靱帯)を鉗子で挟んだりした。

検察:それで止血出来ましたか?

証人:できませんでした。

検察:最終的に子宮を摘出したわけですね。すぐには摘出に移れなかった?

証人:輸血が来るのを待ってすぐ摘出に移りました。

検察:あなたは応援の医師を頼もうとはしなかったのですか?

証人:しました。

検察:誰を呼ぼうとしたのですか?

証人:外科部長の先生を手伝いに呼びますかといいました。

検察:それは大野病院の外科部長。

証人:はい。

検察:進言したのは一度ですか?

証人:2回くらいしたと思います。

検察:なぜ2回も言ったのですか?

証人:子宮摘出時は2人より3人のほうがスムーズかな、と思いました。

検察:出血コントロールされていなかったのも理由ではないのですか?

証人:それも理由のひとつでした。

検察:被告人は何と言ったのですか?

証人:「大丈夫」というようなことを言いました。

検察:他に誰かが応援を勧めたことはありましたか?

証人:たまたま院長が来て、外科部長を呼ぶかと言いました。

検察:被告人は何と?

証人:その時も「大丈夫」ということを言っていました。

検察:応援を断った時、証人はどう思いましたか、不安な気持ちはありませんでしたか?

証人:少しありました。

検察:なぜですか?

証人:ぼくは子宮摘出をしたことがなかったので不安でした。

検察:それ以外には不安はなかったですか?

証人:どういうようなことですか?

検察 輸血が来るまで待ったと言いますが、時刻は覚えていますか?

証人:記憶にありません。

検察:輸血到着まで手術室内、病院の状況で印象に残っているのは?

証人:輸血が周りの病院にないということで、日赤に注文したり、職員から献血を募ったほうがいいとかあった。

検察 それは誰から言われましたか?

証人:麻酔科医や院長から。

検察:そのとき看護師はどうしていましたか?

証人:全麻になるので、バタバタしていました。Pumpingとか。

検察:臓器損傷による大量出血はありませんでしたか?

証人:ありません。

検察:臓器損傷は?

証人:ありました。

検察:いくつ、何を。

証人:膀胱だけです。

検察:どのように?

証人:膀胱を損傷したので修復したことがありました。

検察:出血は?

証人:ほとんどありませんでした。

検察:他に傷つけたことは?

証人:子宮断端にガーゼを縫いこんで縫い直したことがあったが、明らかに大量出血の原因となるようなことはありませんでした。

検察:VTとはどういう意味ですか?

証人:死亡する危険性のある不整脈。

検察:いつVTと言われましたか?

証人:子宮摘出後。膀胱を修復して、閉腹しようという時だったと思います。

検察:その後、どう処置しましたか?

証人:麻酔科の先生が心マを始めました。

検察:あなたはどうしましたか?

証人:加藤先生に手を下ろして(誰も突っ込んでなかったが「手を下ろす」の意味は裁判官わかったんだろうか)いいか聞いて、手を下ろして交代で心マを。電気ショックもしました。

検察 でも結局、患者さんは亡くなったんですね。

証人 そうです。

<検察側、高宮検事に交代>

検察:胎盤剥離の時間は5〜10分とおっしゃいましたね?

証人:はい。

検察:調書では「10分ちょっと」と記載されているが、これも証人の感覚的なものですか?

証人:はい。

検察 確認だが、記憶の感覚的なもので答えられたわけで、正確な時間を計測したものではないということでよろしいか

証人 はい。

検察:止血の際、ガーゼを取り出して縫合したとおっしゃいましたが、その場所は証人の記憶ではどこですか?

証人:子宮内面。

検察:内面の出血部分、ということですか。

証人:そうです。

検察:子宮全体の構造からいうとどこに当たりますか?

証人:印象としては後壁。

検察:そこからの出血が多い、面としての出血として認識していたのですか?

証人:はい。

検察 先ほどガーゼ圧迫しても出血が続いているとのことだったが、

証人:はい。

検察:出血しているところを直接目視できなかったのですか?

証人:圧迫しているときは見えません。

検察:圧迫しているときはどこから出血しているという認識でしたか?

証人:圧迫しているときは分かりません。ガーゼを取り出して内側を見たときに比較的よく出血したところを塗っていた。

検察:それは子宮の胎盤剥離面ということでいいのですか?

証人:はい。

<弁護側反対尋問>

弁護人(一番裁判官側水谷):子宮内面、剥離面からの出血というのは、クーパーで剥離したところから出血していたのか、それ以外の所から出血していたのか、その時分かりましたか?

証人:クーパーではがしたところ以外からも出血していた。

弁護人:麻酔科の先生がpumpingしていた時、三方活栓を使っていましたか?

証人:使っていたと思います。

弁護人:少し不安があったとおっしゃったが、子宮摘出手術中はその不安はどうでしたか?

証人:摘出手術中は目の前の操作に夢中だったので感じませんでした。

弁護人:子宮摘出後、不安だったなと思いましたか?

証人:ありません。摘出が終わってほっとしました。

弁護人:「癒着があるかもしれない」というのは加藤先生から言われたのですか?

証人:「かもしれない」と言われた。

弁護人:(癒着が)どこかは言われましたか?

証人:特にどことは言われませんでした。

弁護人:帝王切開の立ち会いはどのくらい経験がありましたか?

証人:1年で10例弱です。

弁護人:骨盤内外科手術で帝王切開10例以外には何例くらいの経験がありましたか?

証人:20〜30例くらいだと思います。

弁護人:今まで立ち会った帝王切開は大野病院で行われたもの以外にはありますか?

証人:ありません。

弁護人:いずれも立ち会ったとき、加藤先生が執刀したと。

証人:はい。

弁護人:本件以前に加藤先生と10例くらい帝王切開をしたということだが、加藤先生の産

婦人科医としての資質に疑問などは感じませんでしたか?

証人:ありません。

弁護人:手術の一週間前に助手を依頼された時、どのようなことを聞かされたのですか?

証人:週数、前回帝王切開をしたこと、前置胎盤?の合併があることを聞きました。

弁護人:「合併」というのは「妊娠と前置胎盤?の合併」ということですか? 加藤先生は合併と言いましたか?

証人:加藤先生が「合併」という言葉を使ったかどうかは覚えていません。

弁護人:前置胎盤?の知識を得たのはいつごろですか?

証人:学生時代です

弁護人:国試対策ということですか?

証人:そうです。

弁護人:前置胎盤?でどのような危険があると認識していましたか?

証人:出血のリスクが高いのではないかと思いました。

弁護人:加藤先生から何か聞きましたか?

証人:前置胎盤?だが、手術には差し支えないと聞きました。

弁護人:創にかかっている、あるいは、かもしれない、と言われましたか?

証人:記憶していません。

弁護人:助手として手術に加わったのがどうして先生になったのですか?

証人:外科には3人医師がいたが、ぼくと同じようなもうひとりとが担当で、あいている方がつとめることになっています。

弁護人 M先生が助手担当ということで、加藤先生は承認したのですか?

証人 はい。前置胎盤?例だけれど、僕で良いかききました。

弁護人 加藤先生から、癒着について聞いたとき、臓器間の癒着と思ったわけですね。外科において、癒着というのはよくあるのか?

証人:よくあります。

弁護人:クーパーでそぐように剥がすことはありますか

証人:あります。

弁護人:切ることもある?

証人:あります。

弁護人:外科で癒着をはがす時につかうクーパーというのはどういうものですか? 両鈍の曲がり丸クーパー?

証人:はい。

弁護人:手術前カンファか何かで加藤先生から患者について何か聞きましたか?

証人:特に聞いていません。

弁護人:児娩出までの状況をお聞きします。腹壁からの出血は?

証人:産婦人科の手術ではあまり止血しないが、ほとんどなかった。

弁護人:子宮表面に異常はありましたか?

証人:特に印象はありません。

弁護人:印象がないということは、例えば暗紫色とか、そういうことはなかったと。

証人:ありません。

弁護人:血管走行が見えたとは、盛り上がっていたということですか?

証人:盛り上がった…というか…虚脱するでもなく、普通に。

弁護人:虚脱というのは。

証人:(血液量が少なくて、血管が細くつぶれていること 説明)

検察官:異議。量については言っていない。

弁護人:血管の太さは。

証人:5mmよりは細いくらい。2〜3mmとか4mmとか、そういうことは分からない。

弁護人:子宮表面の血管走行を見るのは初めてでしたか?

証人:他でははっきりと覚えていません。

弁護人:前置胎盤?の帝王切開の助手は初めてでしたか?

証人:はい。

弁護人:術中の超音波は他の手術ではしていましたか?証人:していません。

弁護人:赤ちゃんはどうでしたか?

証人:チアノーゼ無く、仮死も無く元気でした。

弁護人:肌の色は。

証人:ピンクでした。

弁護人:児娩出後についてうかがいます。切開創からの出血はどのようなものでしたか?

証人:血管の断端が見えて、そこからぴゅーぴゅーと吹く出血がありました。

弁護人:一部からですか? 全体からですか?

証人:一部からです。

弁護人:どのように思いましたか?

証人:いつもと同じだと思いました。

弁護人:加藤先生はあわてた様子はありましたか?

証人:ありませんでした。

弁護人:断端の出血の止血はどのように?

証人:鉗子ではさんで止血し、出血のコントロールはついた。

弁護人:37週未満の帝王切開の経験はありましたか?

証人:覚えていません。

<甲15号証(カルテ原本)麻酔記録>

弁護人:2000と7000くらいが印象的、とおっしゃった。それは羊水込みですか?

証人:はい。

弁護人:羊水と血液を吸引していたわけですが、羊水の色はどのようでしたか?

証人:血と混じっていましたが、濁っているというわけではありませんでした。

弁護人:量は多いと感じましたか?

証人:専門外で経験が少ないので量についてはわかりません。

弁護人:胎盤剥離中の状況について。まず被告人はどうしましたか?

証人:臍帯を手で引っ張りました。

弁護人:どうなりましたか?

証人:子宮後壁がもち上がりました。

弁護人:子宮はお腹の中ですか? 外ですか?

証人:中です。

弁護人:今思うとはがれにくかったのはどこですか?

証人:後壁。当時は分からないが。

弁護人:剥離操作は見えましたか?

証人:手先は見えません。

弁護人:手の甲は上を向いていましたか?

証人:はい。

弁護人:用手剥離前にも子宮内部の出血はありましたか?

証人:あまりありませんでした。

弁護人:最初からはがれにくかったのですか?

証人:違います。

弁護人:どんな出血ですか?

証人:じわじわ出てくる感じ。

弁護人:用手剥離で何割くらいはがれたか分かりますか?

証人:わかりません。

弁護人:最初はスムーズだったということですか。

証人:そうです。

弁護人:クーパーを使い始めて出血が増えたというが、にじみ出る状態は変わらなかったのですか?

証人:はい。

弁護人:証人はどうやってそれに対処していましたか?

証人:吸引していました。

弁護人:血はどんな感じで。

証人:溜まったりしてはいないので、しみ出てくるのを空気と一緒に吸う感じでした。弁護人:はがれにくいというのを見ていましたか?

証人:どこがはがれにくいのかは分からなかった。

弁護人:今回のクーパーはどんなものですか?

証人:両鈍の曲がり、長いクーパー。

<甲35号証写真4(クーパーの写真)>

弁護人:先(クーパーの先端)の状態は?

証人:曲がっていて、鈍い。

弁護人:尖っていないということですね?

証人:はい。

弁護人:加藤先生が剥離中、子宮を摘出しなければならない出血はなかったのですね。

証人:剥離中は無かった。

弁護人:クーパーの使用はリスクが高いと思いましたか?

証人:いいえ。

弁護人:クーパーの使用がいけないとは思わなかったのですね。

証人:はい。

弁護人:クーパーを使っても出血がさほど急激に増えたというわけではないということですか?

証人:はい。

<麻酔記録で出血2555ml確認>

弁護人:剥離中の出血は555mlですね?

証人:はい。

弁護人:剥離中は出血のコントロールはできていましたか?

証人:コントロールの必要が無い程度で、大げさな出血でなかった。

弁護人:クーパー使用後、胎盤ははがれにくかったのですか?

証人:印象にない。

弁護人:するりとはがれた、と。

証人:はい。

弁護人:娩出後の止血はどのように?

証人:中にガーゼを詰めて双手圧迫したり、(子宮動脈の通る)靭帯を鉗子で挟んだりして。

弁護人:双手圧迫とは?

証人:中にガーゼを充填して、両手で圧迫する。

弁護人:ガーゼを充填というのは。

証人:(説明)

弁護人:縫合はどこをどのように縫合したのですか?

証人:子宮内側の出血が多いところを。

弁護人:子宮動脈にペアンをかけるというのはどういう方法ですか?

証人:(説明)

弁護人:応援の医師を呼んでいたら、出血が止まっていたと思いますか?証人:関係ないと思います。

弁護人:子宮摘出時に、2人で手が足りないとかそういうことはありましたか?

証人:特にありませんでした。

弁護人:摘出の手技は?

証人:専門外なのでよく分かりませんが、滞りなくスムーズでした。

弁護人:子宮摘出を完了したときの気持ちは。

証人:ほっとした。

弁護人:その時の患者の容態は?

証人:全麻なので分かりません。子宮摘出で出血はなくなった。

弁護人:そして患者さんはVT(心室頻拍)になり大変悲しいことですが19時5分に永眠された。当時は死亡原因をどのように考えましたか?

証人:循環血流量の低下、あるいは急速な輸血で電解質バランスが崩れて不整脈が起きたのではないか。

弁護人:医師法21条の異状死体届出義務を知っているか。

証人:はい。

検察:異議。反対尋問は主尋問の範囲内で行われるべき。医師法21条については主尋問に無い。

弁護人:争点の一つであるので、無駄ではない。

<裁判長、検察側、弁護側で協議>

弁護人:検察側は「手術中の状況」を尋ねると言って、(実際は手術)前の状況を訊いている(のだから、弁護側が手術後の状況を訊いても問題はない)。

裁判長:(それは主尋問の)範囲外ということで。

弁護人:事実関係を聞くだけです。

裁判長:それならいいです。

弁護人:届け出について会議などを開いたことはありますか?

証人:2回。翌日と数日たってから。

弁護人:メンバーは。

証人:1回目は医局の先生、医師だけ。2回目は手術室の看護師さんも含めて。

検察:異議。手術後のことは主尋問の範囲外。

裁判長:不同意調書の範囲外のことを聞くのは、それはルール違反。

弁護人:では後日、もう一度証人尋問請求をするということを条件に、ここではやめます。

<弁護側、平岩主任弁護士に交代>

弁護人:クーパーは外科で剥離するときには普通に使うということですか?

証人:はい。

弁護人:切ることも普通にするのですか?

証人:原則は剥離ですが、安全が確認できれば切ることもあります。

弁護人:そういう時に使うのは両鈍の丸クーパー?証人:はい。

弁護人:今回のクーパーと同じものと。

証人:そうです。

裁判長:(クーパーの名称について確認? クーパーはもともと丸くなってるから「曲がり」は要らないとか何とか)

弁護人:後ろから胎盤をはがしていったということですか?

証人:後壁側から。

弁護人:少し難しくなってクーパーを使った。その後はするりとはがれたということですか?

証人:スムーズに。

弁護人:スムーズなのは前壁ですか? 今の認識では。

証人:はい。

弁護人:子宮摘出時に膀胱を損傷したということだが、帝王切開ではよくあることですか?

証人:自分の経験では、無い。専門外なので一般によくあるのかどうかはわからない。

弁護人:臍帯をひっぱったとき、胎盤の残りを取り出すというのはどういうことですか?

証人:一部残ったことはよくある。

弁護人:残った、というのは卵膜?

証人:そうです。

<検察側>検察(高宮):クーパーについては、上側の面を上に、胎盤子宮の間にさしいれたということですね。そういうクーパーの使用法が見えたのはどういうことですか?

証人:全く見えないというわけではない。

検察:クーパー先端は見えていたのですか?

証人:途中から。

検察:証人から見て手の甲側が子宮側、手の平側が胎盤側。

証人:はい。

検察:指先は見えましたか?

証人:指先は見えました。

検察:子宮摘出前の状況ですが、輸血の到着を待ってからおこなったということですか?

証人:はい。麻酔科の先生から摘出に移るのを待ってくれと。

検察:追加の輸血を頼む話が出ていた。

証人:はい。

検察:他から取り寄せる以外のことは何かありましたか?

証人:献血を職員から募ろうか、という相談はありました。

検察:輸血到着から子宮摘出までに、完全に止血はしていないということですか?

証人:していません。

検察:出血には波があったのですか?

証人:圧迫していると勢いが弱まる、ということはありました。

検察:そういう経験はありましたか?

証人:なかった。

検察:そういうことに対して、不安はありましたか?

証人:双手圧迫しても止まらないのには心配でした。

検察:2000、

検察:被告人は具体的に言っていたということではない?時は覚えていませんでした。

検察:麻酔記録の記載は記憶と矛盾しませんか?

証人:しません。

検察:手術記録には8475、9600、12000などと記録されているが、この報告を聞いていた時どういう気持ちでしたか?

証人:押さえても止まらないので、どうなるんだろうか、と思っていた。数字を聞いて、ではない。

検察:証人は心配していたのですね。

証人:はい。

検察(五十嵐):「癒着があるかもしれない」と言われたのは確かですか。

証人:はい。 検察:でも被告から具体的に言われたことではない。

証人:はい。

検察:クーパーを使用している際に、同時に吸引できたのですか?

証人:無理です。

検察:開口部から手を入れ操作したということですね。開口部が小さいので、

証人:はい。

検察:クーパーを抜いて吸引を入れて、ということですか?

証人:はい。

検察:血が溜まっていく?

証人:たくさん溜まるというような状態ではなかった。

検察:溜まっていくから見えにくくなるかと思うんですが、

弁護人:異議。証人は溜まるとは言っていない。

検察:手術中、DICの話は出ましたか?

証人:はい。

検察:どういう会話ですか?

証人:出血が多くてDICが心配だな、という。

検察:DICとはどういうものですか?

証人:(説明)

検察:DICについてはどうだという判断?

証人:ダグラス窩にコアグラというか、血腫が固まっていたので、DICは大丈夫かな、と。

検察:DICは心配しましたか?

証人:個人的にはDICより循環血液量低下が問題ではないかとおもいました。

検察:具体的には?

証人:不整脈。VTやVf。

検察:患者の気道を確保しましたか?

証人:私がですか?

検察:証人でも、誰かほかの人でも。

証人:麻酔科の先生が。

検察:何をするためですか?

証人:全麻をするためです。

検察:なぜ全麻では気道確保するのですか?

証人:全身麻酔の際には必要だからです。(以下説明)

裁判長:また主尋問になっています。

検察:気道確保は全麻のため以外の理由は何かありませんか?

証人:ありません。

検察:患者さんが異常を訴えたことはありませんか?

証人:一度、患者さんが、「気分が悪い」「息苦しい」と言った。 検察:「息苦しい」というのは呼吸困難と言えるものですか?

証人:呼吸困難というより血圧低下によるものではないかと思いました。

<弁護側>

弁護人(平岡弁護士?):血腫があってDICが無いと判断したのはいつですか? 証人:子宮摘出後。血腫あり→DIC無しは厳密なものではない。

弁護人(水谷弁護士):<甲15号証>抗DIC剤は投与したということでいいですか?

証人:抗DIC剤は循環不全でも使うので、両方の意味で使ったのだと思います。

弁護人(一番傍聴席側の人):「気分が悪い」というのはいつごろですか?

証人:…………胎盤娩出後…だったか…

弁護人:全麻に移った時刻は?

証人:(チャート見て)15時35分です。

弁護人:裁判長に分かるように説明してください。 <麻酔チャートを読む>

弁護人:帝王切開で全麻しないのはなぜですか?

証人:胎児への影響がわからないという点で。

弁護人:それだけですか? 子宮収縮に影響しますよね。

証人:あ、はい。それもあります。

弁護人:その子宮収縮への影響が重要ですね?

証人:いや、それが重要かどうかは分かりませんが。

弁護人:子宮摘出の決定後に全麻に移行したのですか?

証人:記憶がはっきりしません。

弁護人:子宮摘出を決断した時間は?

証人:双手圧迫しても止まらない、ということで。

弁護人:2000と7000の間に子宮摘出の考えはありましたか?

証人:ない。

弁護人:子宮摘出しなければならないと証人が考えた時期はいつごろですか?

検察:異議あり、

証人:双手圧迫で止まらない時点です。

弁護人:子宮摘出について会話しましたか?

証人:麻酔科の先生から子宮摘出した方がいいですか、という話はありました。

弁護人:それはいつ。

証人:「7000」より後。

弁護人:子宮摘出が終わった、と感じたのはいつですか?

証人:子宮摘出が終わり、色々な処置、膀胱の傷も修復できた頃です。

弁護人:その時点で止血は完璧ですね?

証人:細血管の止血が難しいところがあった。それでDICかもしれないと思った。

弁護人:子宮摘出の完了でだいたい止血したのですか?

証人:膣断端縫合で完了した。

弁護人:そこで止血完了、と。

証人:止血操作を要する出血は無かったということです。

検察:異議。証人は「止血操作が必要ない」と言ったのであって、止血ができていたとは言っていない。

弁護人:閉腹に移れるくらい、ということですね?

証人:はい。

弁護人:その後は。

証人:膀胱損傷の修復の漏れを調べるために色素を注入しました。

弁護人:証人は蘇生を最大限したのですか?

証人:はい。

弁護人:原因について麻酔科医、加藤先生と話しましたか?

証人:話していません。

弁護人:ほかの誰かを交えて(原因について)話しましたか?

証人:話していない。

弁護人:さっき原因について答えたのは、個人的な意見ということですか?

証人:はい。

<弁護人交代>

弁護人:クーパーの持ち方について、クーパーの輪に入れる指は何指と何指ですか?

証人:親指と薬指です。

弁護人:人差指と中指は。

証人:人差し指は刃の方へ伸ばして支える感じ。中指は輪の根本に当てる。

弁護人:あたかも手指の延長に見える、ということですね?

証人:はい。

弁護人:子宮の収縮についてのイメージは?

証人:収縮が悪いかも、という会話はあった。その後、収縮剤を打って収縮は大丈夫だった。

弁護人:膀胱への色素の注入方法はどのようなものですか?

証人:おしっこの出る管があったのでそこからだと思います。

<検察側>

検察(高宮):癒着胎盤とはどういうもので、どういう危険があって、どういう処置が必要か、という知識はありましたか?

証人:ありませんでした。

検察:子宮摘出終了、その後まもなくVTという理解で良いか

証人:そうです。

<裁判官>

裁判官(弁護側に近いところに座っていた人;向かって右):手術中クーパーはずっと見えていた?

証人:見えていない。手を深くまで突っ込んでいたら見えない。角度によっては見えるが。ずっと見えているわけではない。

裁判官(反対側;向かって左):用手剥離をしている指先は常に見えるということではない、ということですか?

証人:はい。

裁判官:子宮に胎盤が載っていますよね?(以下理解できず。上向き?とか。おそらく位置関係を混同されている)

証人:刃先で撫でるようにそいでいきます。

裁判長:クーパーは切るための道具ということでいいのですか?

証人:剥離にも使う。

裁判長:14時40分2000ml、14時52分で2555ml、15時6分で7675ml。同じくらいの時間で7〜8倍。急激に出ているという印象はなかったですか?

証人:それなりには出血していたが、感覚以上に増えていたのでびっくりした。

裁判長:その後はまた減っているが。証人:圧迫で止血したりしていた。(手術の出血量カウントは、リアルタイムに出血量を反映しないこともある、カウントした時期に足し算していく)

弁護人:「見えない」というのは証人から見て、ということですね。

証人:そうです。

裁判官(向かって右):「撫でるように」ということからすぐはがれる、という印象を受けましたが。

証人:クーパー使用と癒着の強さは別。

裁判官:安全性が確認される、とはどういうことですか?

証人:「切る」のは侵襲性が高いので、切っても安全なことを確認してからでないと切らない。

検察(高宮):外科で用手剥離あるということですか?

証人:あります。

弁護人(傍聴席に近い人):クーパーは指より細いから便利?

証人:そういう面もあるかと思う。

<閉廷>

Updated on Aug 21, 2008.