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糸球体腎炎の症状

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糸球体腎炎で見られる病状を症候群(いくつかの特徴的な症状が認められる場合に使う呼び方)と言う名前を付けて、おおまかにまとめました。

これは慢性糸球体腎炎の病状分類に利用されていますが、別項でも述べるように腎生検を行わない限り、本当の病気は確実には判りません。また同じ腎炎でも時期により各症候群が変わります。例えば、急性腎炎症候群で発病して、慢性腎炎症候群として進行し、時にネフロ−ゼ症候群を伴うと言った具合です。あくまでもその時点での病状を表しているものと考えて下さい。ここでは簡単に説明します。

1) 急性腎炎症候群

2) 再発性、持続性血尿

3) 慢性腎炎症候群

4) ネフロ−ゼ症候群

5) 急速進行性腎炎症候群

急性腎炎症候群

典型例は急性糸球体腎炎です。しかし、慢性糸球体腎炎でも感染症(風邪など)などをきっかけに、血尿(時には目で判る血尿;肉眼的血尿と呼ぶ)や蛋白尿が現れることがあります。さらに、急性糸球体腎炎と同じように、高血圧や浮腫を伴うこともあります。このため、急性糸球体腎炎とよく間違えられ、"数カ月も絶対安静"と言うような不要な治療が行われることになります。

急性腎炎症候群は急性糸球体腎炎とは限りません。慢性腎炎に見られる急性糸球体腎炎によく似た症状をこのように呼んで区別している訳です。治療法も全く異なります。急性糸球体腎炎では風邪などの炎症が治った後に起こりますが、慢性糸球体腎炎では炎症の最中に検尿異常などの症状が現れる場合がほとんどです。

とにかく腎生検により診断する必要があります。慢性糸球体腎炎の中で急性腎炎症候群を呈する疾患は様々ですが、最も多いのはIgA腎症です。風邪による一時的な異常だ、と簡単に考えると怖いこともありますので、腎生検により診断する必要があります。

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再発性、持続性血尿

検診などで偶然に検尿で血尿を指摘されたり、突然コーラ色の血尿が出たりして気付きます。多くは非活動性のIgA腎症、慢性化した急性腎炎などです。蛋白尿は少量で、他の症状は全く無く、進行して腎不全になることは少ないと考えられています。しかし、過労、風邪、妊娠などがきっかけで、他の症候群に変化することもあり、安心せずに定期的な受診が必要です。

就職や結婚など、生活環境が著しく変化するような場合には、腎生検による正確な診断を勧めます。

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慢性腎炎症候群

蛋白尿、血尿、円柱尿、高血圧などが持続し、徐々に腎不全に進行する可能性の有るタイプです。多くは、活動性のIgA腎症や膜性増殖性腎炎などで、是非腎生検が必要です。

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ネフロ−ゼ症候群

大量の蛋白尿と低蛋白血症(低アルブミン血症)が特徴です。むくみ(浮腫)と来たし、高脂血症も同時に起こります。ネフロ−ゼ症候群を呈する腎炎では、まず腎生検によって組織診断を行う必要があります。その病像や治療効果は組織診断の結果によって大きな差があります。ただし小児の場合、ネフローゼ症候群の原因の大部分が微小変化群であることから、腎生検を行わずに治療を開始する場合もあります。

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急速進行性腎炎症候群

血尿・蛋白尿を伴い、腎機能が急速に低下する最も怖い腎炎です。

全身倦怠感むくみ(浮腫)で受診されることも多いようです。以前は大部分の患者さんは透析が必要となるまで一気に進行することが多かったのですが、最近では早期に発見し、適切な治療を行えば病気の勢いを食い止めることが出来るようになっています。早急に腎生検を行い治療を開始する必要があります。腎生検による所見の大部分は半月体形成性腎炎ですが、間質性腎炎の場合もあり、両者の治療法は非常に異なります。

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