抗凝固剤の種類
  作用・使用法 使用可能検査 使用不可能検査
EDTA
(ethylene-diamine-tetraacetic acid)
二価の金属イオンをキレートする作用があり,血液が凝固
するのに必要なカルシウムイオンをキレートすることで
凝固を阻害する。血液1ml当たり約1mg用いる。
血小板塊状形成により,血小板数が見かけ上
低く算定され,偽血小板減少がみられることがある。
血液一般検査,
内分泌学検査
細胞性免疫機能検査,
血小板凝集能検査,
Na,Ca,Kなど
ヘパリン(Heparin) アンチトロンビンIII(ATIII)の補因子として働き,ATIIIの
持つ抗トロンビン作用などを促進することにより抗凝固
作用を示す。抗凝固剤として検査に用いる場合は血液
1mlに対し0.01mgから0.1mgの微量で効果を示す。
細胞性免疫機能検査,
染色体検査,血液pH,血液ガス(血液生化学)
白血球数,
血小板数リポ蛋白測定
クエン酸ナトリウム(Sodium citrate) チトラートとも呼ばれ,血液が凝固するのに不可欠な
カルシウムイオンと結合することにより抗凝固作用を
示す。3.8%,3.13%,3.2%などがあるが一般に3.8%
のものがよく用いられている。血液凝固検査には溶液
1容量に対し血液9容量を加え,血液沈降速度検査には
溶液1容量に対し血液4容量を加えて用いる。
血球容積が変化するので血算関連には用いない。
凝固系検査,
赤血球沈降速度検査
血液一般検査,CK,
アミラーゼなど
フッ化ナトリウム(Sodium fluoride) 血液が凝固するのに不可欠なカルシウムイオンと
結合することにより抗凝固作用を示す。また,解糖系
酵素などの種々の酵素活性を阻害する働きを持つため,
主にグルコースを測定する際に用いられる。
血液1mlに対し5〜10mg加える。
グルコース(血糖)検査 酸性フォスファターゼや
アミラーゼなどの
血清酵素検査,
ナトリウムなど
ACD(acid citrate dextrose solution) 溶液中のクエン酸がカルシウムと結合することにより
抗凝固作用を示すが,デキストロースにより赤血球が
良好な状態で保存されるため,主に輸血用血液保存に
用いられる。血液200mlに対し30〜50ml加える。
輸血用保存血液 血液の保存目的
以外にはほとんど
使用されない