序文(Preface) |
本誌「Resuscitation」のこの付録には、ヨーロッパ蘇生協議会(ERC)の2005年版蘇生ガイドラインが収載されている。これは、本誌Resuscitationと同時に出版された、ILCORによって作成された「心血管緊急治療と心肺蘇生における科学と治療推奨の2005年国際コンセンサス会議」に由来している。
2005年1月にダラスで開かれた会議でのヨーロッパの代表者たちは、発表と討論の結果として科学的コンセンサスの結論を作成するプロセスにおいて、彼ら自身の責務を十二分に発揮した。彼らの名前はこの序文の最後に列記されているが、ヨーロッパの救急蘇生団体やその周囲では、彼らの才能や献身、無私無欲の重労働に大変感謝している。加えて、彼ら以外のヨーロッパからの他の多くの人々も、蘇生治療の理論と手順について考えられるあらゆる細部にわたり、推奨・反対をするエビデンスを位置づけるワークシートを作成した。
ヨーロッパの代表者達のコンセンサスによるERCガイドラインは、科学的コンセンサスに沿った今日的結論によるヨーロッパの実際状況に適合している。科学的コンセンサスの文書と同様に、彼らは、ヨーロッパでのガイドラインを作成するため時間と競争して作業した多くの人々の、膨大な量の仕事について述べている。ガイドラインのそれぞれのセクションは、ERCワーキンググループや特別の観点からの分野のリーダーによって立案指導されコーディネートされている。
このような試みはリーダーシップなくしては起こりえず、我々はVinay Nadkarni, Bill Montgomery, Peter Morley, Mary Fran Hazinski, Arno ZaritskyそしてJerry Nolanに対して、科学的コンセンサスの完成に至るプロセスを導いてくれたことに感謝する。(仮に)ILCORの共同議長であるJerry Nolan1人を選び出して感謝と賞賛を表しても不公平にはあたるまい。彼はあまねく尊敬され人気があり、ヨーロッパのすばらしい大使であることが証明されている。彼の科学的信頼性と理解は疑いようもなく、誠実さや献身、純粋な重労働、忍耐、細かなところにまで至る細心の配慮そして感受性で、全ての人々からの称賛を勝ち得ている。彼は私たちのために科学的コンセンサスのプロセスを先導し、またヨーロッパでのガイドラインを作成するうえでリードコーディネーターの立場にあった。
最後に私たちは、本誌「Resuscitation」誌の編集長 Anne Lloydおよび彼女の同僚に、これらの活動に対する彼女たちのプロフェッショナリズムや忍耐と根気に関して、また出版社であるElsevierに感謝する。
2005年1月にダラスで開かれたInternational Consensus Conferenceのヨーロッパからの代表者