1.新しい蘇生法ガイドラインから改善が期待できるか?
期待できるとしたらどのような部分か
期待できないとするならそれはなぜか
■守田の問題提起と意見: CPRが単純・簡単になった、心マだけのCPRが容認された、 などから、bystander CPRの実施率の上昇が期待できる。
2.各組織のマニュアルは統一されているか?
各組織の裁量にまかされている部分はないか
■守田: 各組織でのマニュアルは必要か? 必要だと思う。今回の改訂では、CPRの手技に関してかなり融通の利くもの となっている。各組織間、指導者間でばらばらになる可能性が高い。 指導者間で、あくまでも、市民への展示方法としての統一した方法を作る必要 があると思う。しかし、これは、あくまでも、展示用であって、実際に市民に 指導する段階では、市民の理解度に応じてどんどん簡単に単純にしていったら いいと思う。
3.最も有効な指導方法は何か?
ビデオの使用をどのように位置づけるか
■守田: ビデオの影響力はものすごく大きい。可能であればJRCがビデオを作ること が望ましい。従来のビデオは、20~30分のビデオを全て見せてから、 実技に入るものがほとんどであった。 しかし、AHAのビデオでは、パートごとにビデオを止めて、実技を行う方法を 採用している。こういった形式のビデオが望ましいと思う。
4.G2000におけるBLSの二重構造をどのように取り入れるか?
(一般市民と医療従事者で手順が異なる)
■守田: 特に問題はないのではないか。
5.指導上難しいと予想されることは何か?
■守田: 呼吸ありととらえない状況(喘ぎ呼吸、下顎呼吸) 「循環のサイン」の観察方法 時間の数え方 異物除去の新指針の記載内容
6.JRCの指針で異物除去は混乱しないか?
■守田: 「新しい救急蘇生法指針」では、背部叩打法や側胸下部圧迫法は 意識がない傷病者にも行っても良い手技だとされている。 また、異物除去法の優先順位を決めていない。 AHAは、一般市民に対して、意識がないまたは意識がなくなった傷病者には CPRを行うとしている。 これらの記載は、市民や指導者の混乱を招くことになるだろう。
7.わが国のエビデンスを作るためにどのようなデータが必要か?
■守田: 早期の、全国でのウツタイン様式の採用。 どの異物除去法がわが国では推奨されるのか、プロスペクティブのデータ。